aiwell株式会社
AIを用いたタンパク質バイオマーカーの迅速探索技術「aiwell IPA」を提供する東京科学大学認定ベンチャー称号授与企業のaiwell株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:馬渕 浩幸、以下「aiwell」)は、住友商事北海道株式会社(本社:北海道札幌市、取締役社長執行役員:金岡 秀紀)および 株式会社 十勝スロウフード(本社:北海道上川郡、 代表取締役:山本 英明、以下「十勝スロウフード」)の協力を得て、「aiwell IPA」による食品品質評価の取り組みに成功いたしましたのでお知らせいたします。

■概要
十勝スロウフードは、「自分の子供にも安心して食べさせることができる製品」をモットーに食肉加工品等を製造販売する企業であり、牛とろフレークの元祖です。
aiwellは十勝スロウフードの協力を得て食肉加工品のタンパク質解析を行いました。
(解析概要)
・十勝スロウフードの牛とろフレーク(下記A・B・C)と、他社の同カテゴリー商品
(下記D)の合計4サンプルからタンパク質を抽出の上、aiwell IPAで解析。
・プロテオミクス画像取得に成功し、500種類以上のタンパク質について、サンプル間での量の変動を調査。


<図①>
・結果、品質が高いサンプルABCはタンパク質プロファイルにおいて相関性が高く、そうではないDのみ相関性が低いことが判明。(図①) これにより、タンパク質の解析技術が「食品の品質評価」にも応用できることが確認できた。
・また、サンプルABCとDで存在量に明確な違いがあるタンパク質6種類(図②)を質量分析(LC-MS)によって同定したところ、十勝スロウフード製品が飼育法、肉質、製法において高品質であることのエビデンスにつながるタンパク質プロファイルを示すことが明らかになった。

サンプルA,B,CとDとで存在量に差が有る6種類のタンパク質(各画像中央の青枠内)と、その存在量を数値化したグラフを示した。左側3種類はA,B,Cで多いタンパク質、右側3種類はDで多いタンパク質。
<図②>
■aiwell株式会社について
人・動物・植物などのタンパク質を、二次元電気泳動を用いて高精度な画像にし、AIで比較検証して特徴的なタンパク質の変化を察してから質量解析を行う「aiwell IPA」を開発。
「aiwell IPA」を用いることで、従来まで時間やコストの掛かるバイオマーカー探索を効率的に、短時間で探索するにタンパク質同定を実現しています。
「aiwell IPA」は国立東京工業大学(現 東京科学大学)林宣宏教授が開発した技術を含み、複数の特許を保有する技術です。精緻なプロテオミクス画像をAIで比較検証することで、病気や生態変化に起因する特定タンパク質バイオマーカーの探索を、従来手法に比べて大幅に迅速化。人々の健康管理や病気の早期発見、創薬などの場面で利用されています。また、人のみならず、競走馬や牛、豚などの家畜、農作物、食料品などの現場で、幅広い市場ニーズを獲得しています。
aiwellでは現在、新川崎にプロテオミクスイノベーションセンター(通称PIC)を開設し、タンパク質の解析技術を求める様々な現場に技術提供しています。
aiwellは以下3件の特許を取得しています。
・ピレンを基本骨格とした無洗浄タンパク質ゲル染色剤(特許第7113446号)
・情報処理システムおよびプログラム (特許第7215682号)
・情報処理システム、特定システムおよびプログラム (特許第7670286号)
【会社概要】
会社名 aiwell株式会社(英文表記:aiwell Inc.)
代表者 代表取締役 馬渕 浩幸
設立 2018年1月23日
所在地 東京都千代田区二番町9番3号
会社HP https://www.aiwelljapan.com
【本件に関するお問い合わせ先】
aiwell株式会社
E-mail:info@aiwelljapan.com