プラザスタイル
30名以上の小学生が参加し、土から思い思いの作品づくりに挑戦
株式会社スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー(東京都新宿区)は、国立工芸館ならびに国立アートリサーチセンターとともに、8月10日、国立工芸館(石川県金沢市)にて「想いをぎゅっと やきものワークショップ」を開催しました。

今回の企画は、土から生まれたバーバパパと、土を素材とするやきものの自然なつながりから誕生。また、バーバパパがフランスで絵本として生まれてから55周年、国立工芸館が東京から金沢に移転して5周年という記念すべき年でもあり、この節目を祝う特別なコラボレーションとなりました。
講師には、陶芸家で今年日本藝術院会員に就任された十一代大樋長左衛門(年雄)さんをお迎えし、土や自身の作品と向き合うときに大切な心構えなどを教えていただきながら、思い思いの作品を作り上げました。
■「バーバパパ」とは
1970 年にフランスの絵本として誕生した「バーバパパ」。その始まりはカフェから。数学者のタラス・テイラーが、偶然出会った建築士のアネット・チゾンと語り合ううちに交わした「落書き」から誕生したと言われています。
それ以来、どんな形にも自由自在に変身できる不思議なキャラクターとして、これまで世界40か国以上で親しまれてきました。
頼もしいバーバパパと優しいバーバママを囲むのは、にぎやかで個性豊かな7人の子どもたち。家族や人、動物や地球への愛が溢れるメッセージに加え、見る側のクリエイティビティをはぐくむようなユーモアに富んだ返信シーンの数々は子どもから大人まで多くの人日に愛され続けています。
公式サイト) https://www.barbapapa.jp/

■土に触れ、親しみ、それぞれの想いと向き合い形にしていくワークショップ
当日は小学生32名が参加。はじめに、講師の大樋長左衛門さんレクチャーのもと、土に触れる前に「静かに心を整え、大切な人を思い浮かべるひととき」を設けました。ただ楽しく土に触れた結果を形に残すのではなく、土も人も自然のサイクルの中で繋がっていることを意識するためです。子どもたちは、それぞれの心の中に家族や友だちの姿を思い描き、作品づくりへの期待をふくらませました。
制作は1キロの土を半分に分け、前半は茶碗づくり、後半は自由制作という流れ。最初の茶碗づくりでは、成形の難しさに苦戦する子も多く見られましたが、土の感触を確かめながら手を動かし、一人ひとり違う形や表情を持った茶碗が完成しました。形は不揃いでも、そのひとつひとつに作り手の想いが込められ、温もりのある作品となりました。

後半の自由制作では、もう一つ茶碗を作る子、動物やキャラクターの置物を作る子、元気が出るような形や模様に挑戦する子など、発想は実にさまざま。土と向き合う時間は自然と笑顔を引き出し、完成後は満足そうな表情が会場いっぱいに広がりました。
今回使用したのは、普段の粘土や砂場の土とは異なる、焼き物用のしっとりとした土。子どもたちはその特別な感触を楽しみながら、「形にする」「想いは廻る」という二つの喜びを体験しました。
バーバパパと過ごしたこの一日は、作る楽しさと、誰かを思う優しさを同時に感じられる時間として、子どもたちの心に残ることでしょう。

■国立工芸館について
国立工芸館は1977年、東京国立近代美術館工芸館として東京・北の丸公園に開館し、45年以上にわたり、日本で唯一、工芸とデザイン作品を専門に扱う美術館として、工芸とデザイン文化の発展や周知に取り組み続けています。
2020年に石川県金沢市に移転してからも、国内外のさまざまな地域やジャンルの異なる作品を幅広く収集、保存、調査・研究することを基本理念とし、展覧会やラーニング・プログラムなどを通して、「工芸」「デザイン」の世界が発信する新しい魅力を紹介しています。
公式サイト) https://www.momat.go.jp/craft-museum/

■講師プロフィール 十一代 大樋長左衛門(年雄)
江戸時代から続く茶陶の大樋窯十代大樋長左衛門(文化勲章受章者・日本藝術院会員)の長男として、1958年金沢に生まれる。1985年にボストンユニバシティ大学院修士課程修了。2016年に十一代 大樋長左衛門襲名。2025年に日本藝術院会員就任。
トヨタショールーム、ミラノサローネでのデザイン参画など大樋焼の伝統を継承しながら、美術家、デザイナーとして国内外で多岐にわたり活動。
金沢大学客員教授、グッドデザイン賞受賞(経済産業省)、 ハンガリー国家勲章受章、恩賜賞・日本藝術院賞受賞。


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