旭化成ホームズ株式会社
自社製品由来の再エネ電力並びに環境価値を活用し住宅の生涯CO2収支ゼロ(※2)を目指す戸建住宅新商品
旭化成ホームズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大和久 裕二)は、戸建新商品「earth-tect(アーステクト)」を9月5日より販売開始することをお知らせします。自社製品由来の再エネ電力及び環境価値を活用し、住宅の生涯CO2収支ゼロを目指す戸建住宅の提供は国内大手ハウスメーカーで初となります。

◆新商品「earth-tect(アーステクト)」の特徴
Ⅰ.建設から廃棄にいたるライフサイクルにおけるCO2収支ゼロを60年で目指す
Ⅱ.HEBEL HAUS由来の再エネ電力並びに環境価値(非化石証書)を活用
Ⅲ.高い建物性能でCO2削減効果をさらに向上
Ⅳ.CO2削減効果を邸別に見える化し、お客様と共に環境貢献
Ⅴ.重鉄の安全性や快適性と環境価値を両立させた住宅
※1.大手戸建住宅メーカー2024年度売上高上位20社(日経業界地図2026年版より)。2025年8月時点における当社調べ。
※2.達成には当社規定の仕様の採用と、ヘーベル電気(earth-tect用)への20年間の加入が必要です。また、プランや仕様によっては達成の時期が前後する場合があります。LCCO2排出の考え方は、環境性能評価ツールであるCASBEE-戸建(新築)2018年版に準拠。一次エネルギー消費量はエネルギー消費性能プログラム(住宅版)により算定、ならびに、“LCCM低層共同住宅部門の基本要件(LCCO2)適合判定ツール2024年版 ver.2.0”を参照。
■新商品「earth-tect」概要
Ⅰ.建設から廃棄にいたるライフサイクルにおけるCO2排出量を60年で収支ゼロにすることを目指す
建物の建設~運用~改修~解体(廃棄)までの累積CO2排出量を算出し、HEBEL HAUS由来の環境価値(非化石証書)を用いてエンボディドカーボンに充当(※3)する考えを採用しています。さらに実質再エネ電力を20年間供給することでオペレーショナルカーボンを削減。それらにより、建設後60年でのカーボンニュートラルを目指します。


※3.当社独自の手法による。当社がお客様の屋根をお借りして太陽光を設置し得られた非化石証書を活用する計画です。プランや仕様によって必要ではない場合もあります。
※4.60年間のうち改修(修繕、リフォーム等)は2回を想定しています。
Ⅱ.HEBEL HAUS由来の再エネ電力並びに環境価値(非化石証書)を活用
HEBEL HAUSで卒FITを迎えたお客様からヘーベル電気(※5)を通じて買い取った電力の環境価値を活用し、「earth-tect」をお建ていただくお客様に通常の電力価格と同額で(※6) 実質再エネ電力を20年間供給します。将来的に「earth-tect」は下記の循環システムの中で再エネ電力を供給する側となり、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献します。
※5.旭化成グループが提供するへーベルハウス・ヘーベルメゾン入居者向けの電力サービス。
※6.供給開始日から20年間、需給契約が継続している期間に限り、「非化石証書調達単価」が0.0円/kWh。

Ⅲ.高い建物性能でCO2削減効果をさらに向上
「earth-tect」は、外壁材「ALCコンクリート・へーベル」と断熱材「ネオマフォーム」による二重の断熱構造および窓断熱仕様などによる高い断熱性能を新築時から長期にわたって維持します。これにより日々のエネルギーを節約し、さらに昼間の太陽光発電の余剰電力を使ってお湯を沸かすおひさまエコキュートなどにより省エネをサポート。また太陽光発電に加えて大型蓄電池を設置することで、発電が期待できる日中だけでなく、夕方以降の消費電力を抑えます。耐久型断熱や省エネ・創エネ・蓄エネによって、エネルギーの自家消費率を高め、CO2を削減します。



Ⅳ.CO2削減効果を邸別に見える化し、お客様と共に環境貢献
当社独自のアプリケーションである「EcoゾウさんClub+」 (※7) 内の「earth-tect」専用ページにおいてCO2削減効果を邸別に算出し見える化することで、お客様がCO2削減効果を実感できます。環境に配慮した暮らしについて積極的に考えることを促していきます。

※7.「EcoゾウさんClub+」はHEBEL HAUSオーナー様がHEBELIAN NET.にてご利用いただけるアプリケーションです。
Ⅴ.重鉄の耐久性や快適性と環境価値を両立させた住宅
「earth-tect」は2種類の重鉄構造による高い耐震性、耐久性、快適性を兼ね備えた強靭な躯体構造によってお客様の安心と安全を支えます。HEBEL HAUSは災害に強い家づくりを追求し、お客様の日常を守り続ける「トータルレジリエンス(総合防災力)」という考えのもと、住まいづくりに取り組んでいます。
さらに、60年無料点検システムや、ロングライフ保証システムといったサポート体制を通じて、長期に安心して過ごせる住まいを提供してきたHEBEL HAUSだからこそ、住宅の生涯CO2収支ゼロを60年で目指す「earth-tect」の環境性能を実現します。総合防災力と高い環境性能によって、お客様の長く豊かな暮らしを両立します。

構造:重鉄制震・デュアルテックラーメン構造/重鉄・システムラーメン構造(2階建)
販売地域:関東、東海、関西、山陽の一部、九州北部
発売日:2025年9月5日
販売目標:年間200棟
URL:https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/lineup/earth-tect/index.html/
■東京大学大学院 新領域創成科学研究科 清家 剛教授 コメント

これからの住宅産業は、住宅を建てるだけでなく、建てた後も関わり続けることで、居住時も含めたトータルの環境負荷を、実績値ベースで削減するような業態となるべきである。
この取り組みはそのさきがけとなるものであり、将来のグリーン電力についても自社で責任を持っている点が特徴だろう。
今後は実績値を公表するなど、しっかりとしたフォーローアップが大事だと考えている。また、他社にもこうした取り組みが広がることを期待している。
■開発の背景
欧州中心に冷暖房エネルギー効率や断熱性能向上による住宅・建築物の省エネ化促進に加え、「建設から解体までのライフサイクル全体のCO2」(ホールライフカーボン・WLC)の削減のための規制導入が進められています。
このような世界の動向を踏まえ、日本政府は2050年のカーボンニュートラル達成に向け、住宅に対するZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)化や省エネ基準適合義務化の次のステップとして、まずは建築物のホールライフカーボン(WLC)の議論を始めています。
そのようななか当社は、事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達する事を目指す国際的イニシアチブ「RE100」に2019年に加盟し(※8)、2023年度で目標を達成した(※9)ほか、2025年1月には戸建全商品において断熱等級6を標準化させるなど、脱炭素社会実現への貢献を目指した活動を推進してきました。
また、当社はマテリアリティの一つとしてWith Customerを掲げ、脱炭素社会への貢献としてお客様が居住する建物のZEH化や創エネ・蓄エネ設備設置推進に加え、旭化成グループの電力事業「ヘーベル電気」を介してお客様宅からの卒FIT電力の買い取りなどを積極的に行うなど、お客様と共に脱炭素社会の実現を推進しています。
今回、その取り組みを更に拡大し、建物の建設から居住、改修、そして解体するまでの生涯におけるCO2収支をゼロにすることをお客様と共に目指すことを目的に、新商品「earth-tect」を開発することとしました。
当社は人びとの「いのち・くらし・人生」全般を支えるLONGLIFEな商品・サービスの提供を追求することで、未来を託せる人と企業を目指しております。今後もお客様と共に脱炭素社会の実現への貢献を目指す商品・サービスを提供していくことで、より一層、世の中に必要とされる企業を目指して参ります。
※8.https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/press/20190910/index/
※9.https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/press/20240731/index/