株式会社OPQRST
-医療教育におけるAI活用を加速-
医療系学生や医療従事者向けの学習コンテンツを開発する株式会社OPQRST(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:栁田育孝)は、千葉大学医学部附属病院 総合診療科との共同研究「大規模言語モデルによる臨床ビネットとダイアログの出力を改善させる要因の探索とオープンアクセス化」が、株式会社千葉銀行の「ちばぎん研究開発助成制度2025」に採択されたことをお知らせいたします。
共同研究の背景と目的
医療教育において、医師と患者の対話(問診)は、診断能力やコミュニケーション能力を育む上で不可欠な要素です。しかし、多様な症例や患者像を反映した質の高い対話コンテンツの作成は、医療従事者にとって大きな負担となっていました。
この課題を解決するため、当社はAI模擬患者問診シミュレーションシステム「OPQRST」を開発・提供しています。本共同研究では、このシステムの中核技術である大規模言語モデル(LLM)をさらに利用し、研究や調査に用いるAIが作り出す、より実践的な仮想の患者症例である「臨床ビネット」や、医師と患者の対話データ「臨床ダイアログ」を自動で生成することを目指します。これにより、医療従事者がより多様で質の高い問診トレーニングを、「模擬患者と医師のことば」を利用してより実践的に行えるようになります。
採択の意義と今後の展望
このたび、千葉大学医学部附属病院との共同研究が「ちばぎん研究開発助成制度2025」に採択されました。本助成制度は、特定の大学や研究機関と連携する研究開発を対象としており、今回の採択は当社の研究開発の重要性が高く評価されたものと認識しております。この温かいご支援に心より感謝申し上げます。

今回の採択を機に、研究開発をさらに加速させ、以下の社会貢献を目指します。
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質の高い医療教育の提供: AIが生成する多様な模擬患者との対話を通じて、医学生や若手医師がより実践的な学習ができる環境を整えます。先輩医師の対話を診察室のうしろで見学しているような、臨場感ある対話を生成する方法を研究していきます。
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国内LLM研究への貢献: 本研究で得られた成果(臨床ビネットやダイアログ)をGitHubなどのオープンな環境で公開することで、日本語での医療系AI研究の発展に寄与します。
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社会実装の促進: この技術は、当社の「OPQRST」システムだけでなく、将来的には他の医療教育プラットフォームや診療現場でのAI活用にも応用される可能性があります。
株式会社OPQRST 代表取締役社長/医師 栁田育孝のコメント
「この度は、千葉大学医学部附属病院との共同研究が『ちばぎん研究開発助成制度2025』に採択され、大変光栄に思います。今回の助成は、私たちが掲げる『すべての医療者に問診力を』というビジョンを実現するための重要なステップです。今回のご支援を力に、研究開発を一層推進することで、AIが作り出す仮想の患者症例を医療教育に役立て、より深く、より広範に活用される未来を創り出してまいります。千葉銀行様に心より感謝いたします。」
「すべての医療者に問診力を」- 未来の医療を担う人材を育成 –
株式会社OPQRSTは、AI問診シミュレーションシステム「OPQRST」を通じて、医療系学生や若手医療従事者が効率的にスキルを高められるよう支援します。「すべての医療者に問診力を」というビジョンのもと、未来の医療を担う人材が自信を持って問診し、患者さんが安心して話せる医療者の育成に貢献してまいります。