株式会社Finatextホールディングス
次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループの株式会社Finatext(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:木下 あかね、以下「Finatext」)と株式会社ナウキャスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:辻中 仁士、以下「ナウキャスト」)は、住友生命グループのメディケア生命保険株式会社(本社:東京都江東区、取締役社長:西野 貴智、以下「メディケア生命」)にて、生成AIを活用した給付金支払査定業務の実証実験を実施します。本実証実験では、Finatextとナウキャストが開発した生成AIソリューションを活用し、約款や業務マニュアルをもとに給付金支払い可否の判定補助を行う生成AIの実用性を検証します。これにより、査定業務における品質向上と業務効率化を両立させ、お客様に給付金をお支払いするまでの期間の短縮を目指します。

■背景
近年、保険商品の多様化・高度化により支払条件や査定判断は複雑さを増しており、保険会社では査定担当者の育成や品質維持に多くのコストと時間が必要になっています。
メディケア生命でも、2010年の営業開始以降、順調に増える保有契約と比例するように給付金の請求件数が増加しており、査定担当者の経験や知識のみに頼らない業務体制の構築が急務となっていました。
Finatextは、SaaS型デジタル保険システム「Inspire(インスパイア)」を提供しており、大手保険会社をはじめとする15社の保険事業者に導入いただいています(2025年8月末時点)。2025年3月には保険金の査定文書を生成AIで自動生成する「Inspire 査定支援LLM」を開発し、Finatextグループで保険事業を展開するスマートプラス少額短期保険株式会社が支払査定業務で活用しています。また、ナウキャストはFinatextと連携して保険の法人営業に特化した生成AIソリューションや保険代理店向けの生成AI環境を開発するなど、生成AIを活用した保険事業者のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援を積極的に推進しています。
こうした背景のもと、給付金支払査定業務への生成AI活用に向けた実証実験を開始することとなりました。
■実証実験の概要
◯目的
生成AIを活用し、給付金支払査定における人的判断の補助の有効性を検証する
◯内容
最新AIモデルGPT-5を含む複数モデルを用いて、以下を行う。
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約款等を生成AIに学習させた上での、給付金支払可否の判断および判断根拠を提示する機能の検証
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実際の査定業務プロセスにおける生成AIの実用性の評価
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業務効率化・判断品質向上への貢献度の測定
◯各社の役割
Finatextとナウキャスト
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AIコンサルタントと業務スペシャリストによる約款および支払査定業務の分析、業務フロー整理・プロンプト作成
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検証環境の構築・ケース検証
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検証結果の評価および今後の実務導入に向けたロードマップ策定支援
メディケア生命
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支払査定実務に関する情報提供・業務フローに対するフィードバック
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サンプルケースの作成
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検証結果を踏まえた今後の実務導入に向けたロードマップ策定
■今後について
Finatextとナウキャストは本実証実験の検証結果を踏まえ、生成AIの給付金査定業務への実務導入をメディケア生命と検討していきます。
【参考リンク】
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Finatext、保険金の査定文書を生成AIで自動生成する「Inspire 査定支援LLM」を提供開始(2025年3月5日 プレスリリース)
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保険の法人営業をインテントデータと生成AIで支援する「Finatext Advisory Assist for 法人保険営業」を提供開始(2025年4月4日 プレスリリース)
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ナウキャスト、エムエスティ保険サービスの社員専用生成AI環境「AI-MO」を構築(2025年7月16日 プレスリリース)
【Finatextグループと株式会社Finatext、株式会社ナウキャストについて】
Finatextグループは、「金融を“サービス”として再発明する」をミッションに掲げ、次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するフィンテック企業グループです。金融サービスのあるべき姿をユーザー視点から見直し、パートナー事業者と共に新しい金融サービスを開発する「株式会社Finatext」、オルタナティブデータ解析サービスの「株式会社ナウキャスト」、証券ビジネスプラットフォームを提供する「株式会社スマートプラス」、次世代型デジタル保険の「スマートプラス少額短期保険株式会社」といった事業会社を擁し、「金融がもっと暮らしに寄り添う世の中」の実現を目指しています。

会社名 : 株式会社Finatextホールディングス
代表者 : 代表取締役社長CEO 林 良太
証券コード: 東証グロース市場 4419
設立 : 2013年12月
所在地 : 東京都千代田区九段北一丁目8番10号
住友不動産九段ビル9階
公式サイト: https://finatext.com/
■株式会社Finatext
株式会社Finatextは、次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループにおいて、フィンテックシフト事業および保険領域における金融インフラストラクチャ事業を担っています。「最速で、金融の新領域へ」をスローガンに掲げるフィンテックシフト事業では、金融機関の進化を実現するプロフェッショナル集団として、現状把握から目指す未来の実現まで一気通貫で導きます。金融サービサーとしての豊富な実務経験とユーザー理解、柔軟な対応力と圧倒的なスピードを強みとし、これまでに、複数の金融事業者のサービスを1つのプラットフォームで提供する三菱UFJ銀行様の『Money Canvas』、少額変額年金保険をスマートフォンで購入できる三井住友海上プライマリー生命様の『AHARA』など、革新的なサービスを開発しています。また、保険領域における金融インフラストラクチャ事業では、SaaS型デジタル保険システム「Inspire(インスパイア)」を軸に、保険をデジタルサービスに組み込んで提供する「組込型保険」の開発を通して、デジタルトランスフォーメーションに取り組む保険事業者を支援しています。Finatextは、これまで世の中になかった新しい金融サービスの創出により、金融がもっと暮らしに寄り添う世界を実現します。
会社名 : 株式会社Finatext
代表者 : 代表取締役CEO 木下 あかね
設立 : 2018年12月
所在地 : 東京都千代田区九段北一丁目8番10号 住友不動産九段ビル9階
公式サイト: https://finatext.com/fn
■株式会社ナウキャストについて
株式会社ナウキャストは、東京大学経済学研究科渡辺努研究室における「東大日次物価指数(現:日経CPINow)」プロジェクトを前身として2015年に設立された、オルタナティブデータのリーディングカンパニーです。次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループにおいて、ビッグデータ解析事業を担っています。POSデータやクレジットカードの決済データ、求人広告データなどの「オルタナティブデータ」を多数扱い、生成AIを活用した事業者の業務支援に取り組んでいます。また、独自の経済指数を開発し、経済統計のリアルタイム化、企業の経営戦略の見える化を行い、国内外250社以上の金融機関、シンクタンク、政府、政府系金融機関、海外ヘッジファンド等の資産運用、経済調査業務を支援しています。
会社名 : 株式会社ナウキャスト
代表者 : 代表取締役CEO 辻中 仁士
設立 : 2015年2月
所在地 : 東京都千代田区九段北一丁目8番10号 住友不動産九段ビル 9階
公式サイト: https://nowcast.co.jp/