一般社団法人 終活協議会/想いコーポレーショングループ
一般社団法人終活協議会は、終活ガイド資格2級・3級を取得している523名を対象に「デジタル終活」に関する意識調査を実施しました。本調査では、終活の現場におけるリアルな声を可視化しています。
調査トピックス
Q1.「デジタル終活」という言葉を知っていますか?
Q2.死後に家族や他人に見られたくないデジタル情報として最もあてはまるものを選んでください。
Q3.それらの情報は現在どのように管理していますか?
Q4.自分が亡くなった後、誰かにアカウント削除や整理を依頼していますか?
Q5.デジタル終活は終活の中でどれくらい重要だと感じますか?
Q6.家族や親しい人と「スマホやSNSをどうするか」について話したことはありますか?
Q7.デジタル終活で最も必要だと思う準備は何ですか?
Q8.誰に自分のデジタル遺品を託したいと思いますか?
Q9.デジタル終活についての情報収集で活用しているものとして最も当てはまるものを選んでください。
Q 10.デジタル終活に関して、不安に感じていることとして最も当てはまるものを1つ選んでください。
要点
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「デジタル終活」という言葉を 知っている/聞いたことがある人は6割超(61.3%)
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デジタル情報を 管理していない人が半数超(52.5%)
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家族と「スマホやSNSについて話した」人は わずか7.6%
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準備として最も多かったのは 「パスワードの記録」(32.1%)
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不安として最多は 「パスワードが分からず家族が困る」(28.1%)
調査結果
Q1.「デジタル終活」という言葉を知っていますか?
・知っている 22.5%
・聞いたことがある 38.8%
・知らない 38.6%

「知っている」「聞いたことがある」を合わせると61.3%となり、6割以上が用語を認知していることが分かります。一方で「知らない」も38.6%あり、まだ一般的に広く浸透しているとは言い切れない状況です。認知度は高まりつつあるものの、世代や関心度に差がある可能性があります。
Q2.死後に家族や他人に見られたくないデジタル情報として最もあてはまるものを選んでください。
・LINE履歴 26.9%
・SNS 15.4%
・写真・動画 14.8%
・メモ・日記 11.0%
・金融アプリ 4.4%
・特にない 27.5%

「LINE履歴」が最も多く26.9%を占めています。「特にない」と回答した人も27.5%と同程度で、情報管理に対する意識には差が見られます。人によって「見られたくない情報」の種類や重要度が大きく異なる点が特徴的です。
Q3.それらの情報は現在どのように管理していますか?
・紙に記録 14.1%
・パスワード管理アプリ 28.1%
・家族に口頭で伝えている 5.4%
・管理していない 52.5%

「管理していない」が52.5%と半数を超えています。「パスワード管理アプリ」は28.1%で一定の活用が見られますが、管理の有無に大きな差があることが明らかです。デジタル資産管理が習慣化されていない現状が浮き彫りになっています。
Q4.自分が亡くなった後、誰かにアカウント削除や整理を依頼していますか?
・依頼している 8.4%
・考えていない 77.8%
・頼むつもりはない 13.9%

「考えていない」が77.8%と大多数を占めています。「依頼している」は8.4%にとどまり、準備が進んでいない現状がうかがえます。今後、具体的な手続きや仕組みを整える必要性が考えられます。
Q5.デジタル終活は終活の中でどれくらい重要だと感じますか?
・非常に重要 44.9%
・やや重要 44.5%
・あまり重要でない 5.3%
・全く感じていない 5.3%

「非常に重要」「やや重要」を合わせると89.4%となり、多くの人が必要性を認識していることが分かります。「あまり重要でない」「全く感じていない」は約1割にとどまっています。意識の高さに比べ、実際の取り組みにはまだギャップがある可能性があります。
Q6.家族や親しい人と「スマホやSNSをどうするか」について話したことはありますか?
・話した 7.6%
・話そうと思っている 57.8%
・話すつもりはない 34.6%

「話そうと思っている」が57.8%で最も多く、実際に「話した」は7.6%にとどまっています。今後の対話が進む可能性があると考えられます。話題として意識されながらも、実際の行動には移されにくい様子がうかがえます。
Q7.デジタル終活で最も必要だと思う準備は何ですか?
・アカウント一覧の作成20.5%
・パスワードの記録32.1%
・削除依頼の方法を明記19.3%
・データの整理・処分20.8%
・特にない7.3%

「パスワードの記録」が32.1%で最多となりました。次いで「データの整理・処分」「アカウント一覧の作成」が約2割ずつ選ばれており、複数の準備が意識されている様子が分かります。整理・記録・削除といった多面的な対応が必要と考える人が多いことが読み取れます。
Q8.誰に自分のデジタル遺品を託したいと思いますか?
・家族 39.7%
・配偶者・恋人 14.5%
・友人 4.8%
・特に決めていない 41.0%

「特に決めていない」が41.0%で最も多く、「家族」39.7%と拮抗しています。託す相手を決めていない人が一定数存在している状況がうかがえます。信頼できる人を選ぶことに迷いや難しさを感じている可能性があります。
Q9.デジタル終活についての情報収集で活用しているものとして最も当てはまるものを選んでください。
・SNS 32.6%
・ニュース記事 14.7%
・書籍・雑誌 3.2%
・セミナーや講座 10.1%
・家族・知人 3.6%
・特にない 35.7%

「特にない」が35.7%と最も多く、情報収集をしていない人が一定数います。収集している人の中では「SNS」が32.6%で突出しており、主な情報源となっていることが分かります。信頼できる情報の提供環境が整っていないことも影響していると考えられます。
Q10.デジタル終活に関して、不安に感じていることとして、最も当てはまるものを1つ選んでください。
・スマホやパソコンのパスワードが分からず、家族が困った話を聞いた28.1%
・SNSや写真・データの扱いについて、どう整理すればよいか分からない7.3%
・契約中のサブスクやネット口座の解約が心配23.7%
・家族に知られたくないデジタル情報の扱いに悩んでいる8.0%
・自分が亡くなったあと、誰が何をどう管理するのか決めていない18.7%
・特に不安や印象に残っていることはない14.3%

「スマホやパソコンのパスワードが分からず困る」が28.1%で最多でした。次いで「サブスクやネット口座の解約」が23.7%と高く、実務的な課題への不安が目立ちます。日常的に使うサービスの継続や解約に関する懸念が強く表れています。
調査概要
調査人数:523名(終活ガイド資格検定2級、3級資格取得者)
調査期間:2025年8月1日〜2025年8月31日
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
一般社団法人 終活協議会 / 想いコーポレーショングループについて
一般社団法人 終活協議会 / 想いコーポレーショングループは、2015年にシルバー世代の聖地、巣鴨でよろず相談から始まり、終活に関する多くのお悩みの声を受けて誕生した団体です。
「ワンストップサービス」をモットーに全国のおひとりさまや、お子様のいないおふたりさまをはじめ、終活で悩みや不安を抱える人に寄り添い、様々なサービスでお手伝いしております。またトータルサポートができる人材の育成を目指して有益な情報を発信しているほか、終活のスペシャリストである認定資格をはじめとしたさまざまな資格やセミナーを提供しています。
組織概要
組織名:一般社団法人 終活協議会 / 想いコーポレーショングループ
所在地:東京都豊島区巣鴨2-11-4 第3高橋ビル11階
設立:2015年12月
代表:磯貝昌弘
事業内容:終活の相談対応、身元保証サービス、終活ガイドの資格運営など
URL:https://shukatsu-kyougikai.com/
【本リリースの引用について】
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