文化庁
20世紀を代表するイギリスの陶芸家、ルーシー・リーの国内の貴重な作品が一堂に!展覧会オリジナルグッズにも注目。

9月9日(火)から11月24日(月・振休)まで、国立工芸館(石川県金沢市)にて「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」を開催します。
1989年に草月会館の個展で本格的に紹介されて以来、人気が高まり続ける20世紀を代表するイギリスの陶芸家ルーシー・リー。
彼女が美術のエッセンスを吸収していった20世紀初頭はヨーロッパで東洋のやきものへの関心が高まっていた時期に重なります。洋の東西が入り混じる背景の中で何を学び、受け入れたのか、そしてヨーゼフ・ホフマンやバーナード・リーチ、ハンス・コパーなど彼女が出会った人、もの、場所から彼女の作品が持つしなやかながらも芯を感じる優美な造形の源泉を紐解きます。国内では2015年に開催されて以来10年ぶりとなるリーの大回顧展です。
展示風景


展示作品


■展示内容
第1章 ウィーンに生まれて
1902年に生まれたルーシー・リー(旧姓ゴンぺルツ)はウィーン工芸美術学校に入学し、ミヒャエル・ポヴォルニーに陶芸を学びます。彼女が制作を始めた20世紀初頭のウィーンでは純粋美術だけでなく、日用品を通して高い美意識を表現したウィーン工房のアーティストたちが活躍していました。本章では、ウィーン工房の創設者のひとりであるヨーゼフ・ホフマンをはじめ、同時代に活躍した作家、そしてこの時代の空気を吸収して制作されたルーシーの初期作品を紹介します。
第2章 ロンドンでの出会い
1938年、ルーシーはナチスの迫害を逃れるためロンドンへと渡り、新たな環境で新しい人々と出会います。例えば、イギリス陶芸界の中心的役割を担っていたバーナード・リーチ、そして、ボタン制作のため工房に参加した、陶芸を学びはじめたばかりの彫刻家志望の青年ハンス・コパーです。本章では、ロンドン時代に制作されたルーシーの作品に加え、渡英後の彼女に少なからず影響を与えた彼らの作品を紹介します。
第3章 東洋との出会い
ルーシーが渡英した当時、バーナード・リーチをリーダーとするスタジオ・ポタリーの陶芸家たちは東洋陶磁に範を求めていました。また、1952年に開催されたダーティントン国際工芸会議では、濱田庄司らと交友を深め、のちに一緒に個展を開催します。本章では、リーチや濱田らの作品とともに、東洋との関わりを紹介します。
第4章 自らのスタイルへ―陶芸家ルーシー・リー
本章では、1970年以降に制作された鉢と花器を紹介します。小さな高台やすっきりとしたライン、マンガン釉や掻き落としなど、現在私たちが彼女の作風として認識している様式は、この頃に確立されました。釉薬と形態、そして装飾が一体となって洗練された作品をご覧いただきます。
■ラインナップ充実の展覧会オリジナルグッズにもご注目
展覧会開催中、館内ショップにてルーシー・リー展オリジナルグッズを販売します。
公式図録はもちろん、キャンディポーチやアクリルチャーム、クリアファイルなど充実のラインナップ!
展覧会とともにルーシー・リーの優美な作品を身近なグッズでもお楽しみください。
<公式図録>
・2,800円(税込)

<グッズの一例>
・キャンディポーチ 2種類 各1,100円(税込)
《青釉鉢》と《ピンク象嵌小鉢》(部分)の写真を使ったポーチです。中にアソートキャンディ5つ入っています。



・アクリルチャーム 2種類 各770円(税込)
《青釉鉢》《白釉ピンク線文鉢》の2種類のアクリルチャームです。バッグなどに付けてお楽しみださい。

・A4クリアファイル 2種類 各440円(税込)
《ブロンズ釉花器》《青釉鉢》の2種類のクリアファイルをご用意いたしました。


・トートバッグ 1,210円(税込)
リーの作品をかたどったかわいいイラストがちりばめられたトートバッグです。

■開催概要
展覧会名:移転開館5周年記念 ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―
会期:2025年9月9日(火)-2025年11月24日(月・休)
会場:国立工芸館(石川県金沢市出羽町3-2)
開館時間:9:30-17:30 ※入館は17:00まで
休館日:月曜日(ただし9月15日、10月13日、11月3日、24日は開館)、9月16日、10月14日、11月4日
観覧料:一般1,200円(1,000円)、大学生800円(700円)、高校生500円(300円)
*( )内は20名以上の団体料金および割引料金
*いずれも消費税込
*中学生以下、障害者手帳をご提示の方とその付添者(1名)は無料
*いしかわ文化の日(10/19)および文化の日(11/3)は割引料金
*3展覧会相互割引「北斎・広重 大浮世絵展」(石川県立美術館)、「ミニチュアドールハウスの世界展」(金沢21世紀美術館)の半券をお持ちの方は割引料金
主催:国立工芸館、北陸中日新聞
特別協力:井内コレクション、京都国立近代美術館
協賛:DNP大日本印刷
お問い合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト:https://www.momat.go.jp/craft-museum/exhibitions/564
