TC3株式会社

生成AI時代のWebアプリケーション開発爆発[1]に向けたセキュリティとサービスガバナンスを実現する「Tactna(タクトナ)」を提供する、TC3株式会社(以下、TC3、本社:東京都千代田区、代表取締役:須藤 義人)は、最新のバージョンで既存サービスで活用しているIDを統合する、「ID統合機能」を提供開始することを発表します。 本対応により、企業は既存のサービスのID・アカウント管理の統合を今まで以上にスピーディに実現することが可能になります。
背景

1.既存のサービスのID管理のサイロ化
既存サービスをそれぞれ個別に開発してしまったために、ID管理がサイロ化している企業が多く存在します。これは統合的なID管理システムを導入する上で大きな課題となっています。
ID統合には、既存システムへの影響を最小限に抑えつつ段階的に移行する手法や、一元的なIDプロバイダーを構築する手法など、複数のアプローチが存在します。これらの手法の中から最適なものを選定し、要件定義から設計に至るまで、詳細な検討と多大な時間を要することが一般的です。
2.既存サービスのメールアドレス以外のIDの継続利用
さらに、既存サービスのユーザーIDはニックネームや業態に特化した管理番号などの形式で発行され、現在一般的な「メールアドレスをログインのIDにする」という形式への移行が困難であるという問題があります。
OpenID Connectは、シングルサインオンを実現し、異なるサービス間での認証連携を容易にするための標準的なプロトコルで、メールアドレスを主体としたID管理[2]を前提としています。このため、既存サービスで実装されているの古いIDの形式のままでは、OpenID Connectの導入が難しく、結果として統合ID化を進める上での大きな障壁となっています。
これらの課題を解決するためには、既存のID形式からメールアドレスをログイン時のキーとする形式への移行計画を策定し、ユーザーへの影響を最小限に抑えながら段階的に実行していく必要があります。
機能拡張の概要

TC3では過去様々な業態のお客様でのID管理基盤導入プロジェクトを経験しています。その中でも、数多くのお客様にて既存アプリからのID統合にはいくつもの課題があることが分かってきました。
今回発表した「ID統合機能」は、既存サービスの移行を実現する環境・ユーザーフローを提供します。また、以下の機能を提供することで、ユーザー側に摩擦を発生させずに、旧IDからの移行を実現し、業務的に継続して利用すべきデータも確実に移行します。
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ベストプラクティスのID統合フロー:認証機能ならびにIDプールとしてAuth0やCognitoを使う際のベストプラクティスを詰め込んだID統合フローを提供いたします。
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旧IDユーザーを順次移行するための環境:旧IDを利用するユーザーに移行期間を設けるなどし、旧IDでのログインを継続させる環境を提供します。
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カスタマイズ可能性:認証フロー、画面はカスタマイズ可能で、新IDへ移行時に、旧IDを入力させるなどの画面やフローを組み込むことが可能です。
画面スクリーンショット
以下はID統合機能における主要な画面です。


今後の展望
TC3 は、Tactna を通じてエンタープライズ企業のデジタルサービス展開を支援し、信頼性と柔軟性に富んだ ID管理を実現することで、企業の成長と顧客満足度向上に貢献してまいります。Tactnaに関する詳細は当社ウェブサイトの特設ページをご確認ください。
Tactnaについて

Tactnaは、複数のサービスのサイロをなくし、ユーザーには摩擦のない体験を提供し、サービス提供者には開発スピードの向上や、運用管理の軽減を実現いたします。初期開発費用を3分の1に低減し、市場展開スピードを半分にすることが可能です(TC3調査)。

詳細は当社ウェブサイトの特設ページをご確認ください。
<注>
[1]生成AI時代のWebアプリケーション開発爆発:生成AIの機能により、開発スピードが劇的に進化し、Webアプリケーション開発が乱立することを意味する。TC3が作った造語。
[2]ユーザーのメールアドレスをシステム的な主キーとして利用することは推奨されません)