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訪日外国人旅行者による船を利用した移動を分析、インバウンド客の”航路”の動態把握が可能に

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株式会社ナビタイムジャパン

港を目的地とした検索数ランキングTOP10、上位3エリア宮島・箱根芦ノ湖・瀬戸内での周遊状況も

 株式会社ナビタイムジャパン(代表取締役社長:大西 啓介、本社:東京都港区)のNAVITIMEデータ分析チームは、訪日外国人観光客向けのナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』の利用状況から、訪日外国人旅行者による船を利用した移動に関する分析結果を発表いたします。

 NAVITIME分析チームでは、訪日外国人旅行者の移動実態を可視化し、インバウンド観光の動向を明らかにすることで、地域の魅力発信や観光の分散化によるオーバーツーリズム緩和に貢献できればと考えています。訪日外国人旅行者が訪れた場所や周遊状況などの分析を行い、2024年9月からは鉄道の利用駅・路線を推定する「鉄道利用動態分析」を開始しました。

今回新たに、乗降港や航路ごとの利用実績を分析することが可能になり、陸路だけでなく、航路における訪日外国人旅行者の移動状況の把握が可能になりました。

<分析内容>

・訪日外国人旅行者の港検索ランキング TOP10

・訪日外国人旅行者による、検索上位の港を発着するエリア別の航路分析

 - 宮島(広島県廿日市市)

 - 箱根芦ノ湖(神奈川県箱根町)

 - 瀬戸内(香川県・岡山県・広島県)

集計期間:2024年7月1日~2025年6月30日

分析対象:

・ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人旅行者観光客向けナビゲーションアプリ(『Japan Travel by NAVITIME』)から同意を得て取得したインバウンドGPSデータと属性アンケートを用いて集計しています。

・港の検索数は、対象期間中に、港を目的地とした検索数を集計しています。

・航路の分析は、GPSデータから、速度や水上を走行した距離を算出して船の利用区間を特定し、乗降港や航路別の利用実績を分析しています。

※本分析で取り上げる島への移動については、各島で30分以上GPSデータの測位が確認された訪日外国人旅行者を、その島に滞在した人と判定し、分析対象としています。

※「滞在」の定義は、30分以上同一1kmメッシュ内で測位が確認された状態です。

■分析結果

訪日外国人旅行者の港検索ランキング TOP10

本ランキングは、2024年7月1日~2025年6月30日の期間に、訪日外国人旅行者が目的地として検索した港のランキングを集計したものです。ランキングでは、厳島神社へのアクセス手段として知られる広島県廿日市市の宮島エリア、元箱根港や桃源台港といった神奈川県箱根町にある芦ノ湖での遊覧船が発着する箱根芦ノ湖エリア、小豆島や直島、大久野島といった瀬戸内エリアを発着する港が、上位を占める傾向が見られました。

これら3つのエリアについて、訪日外国人旅行者による、船を利用した移動傾向や前後の滞在状況について分析しました。

訪日外国人旅行者による、検索上位の港を発着するエリア別の航路分析

宮島(広島県廿日市市)

検索ランキングで1位宮島港と7位宮島口港がランクインした宮島エリアでは、宮島口港発着の航路利用が多い一方、平和公園(もとやす桟橋)から直接宮島へ向かう旅行者も見られました。

宮島へのアクセス港の内訳と、航路別の滞在時間を確認すると、平和公園(もとやす桟橋)からの航路は、往路での利用率が高く(17.2%)宮島での滞在時間が比較的短いことがわかります。また、宮島口港を利用する旅行者は、宮島で6時間以上過ごす割合が比較的高い(19.5%)傾向にあります。

航路別の当日宿泊エリアを比較すると、宮島口港を利用する旅行者は、そのまま宮島のある廿日市市内で宿泊する動きがデータから分かりました。

さらに、廿日市市での当日の宿泊エリアについても確認すると、厳島神社のある宮島側での宿泊が多い傾向が見られました。市場別の内訳を見ると、欧米豪からの旅行者が多い(75.4%)ことがわかります。

箱根芦ノ湖(神奈川県箱根町)

検索ランキングで2位の元箱根港、6位の箱根町港、8位の桃源台港がランクインした箱根芦ノ湖エリアでは、湖を周遊するだけでなく、桃源台港から元箱根港までの、移動手段としても船を活用している旅行者がいることがわかりました。

船を降りた後の当日の滞在箇所を確認したところ、桃源台港から箱根町港へ向かう旅行者は、箱根町や小田原市、新宿区や台東区への滞在が見られました。

元箱根港から桃源台港へ移動した旅行者についても、小田原市や東京方面の滞在が見られましたが、加えて、忍野村や富士吉田市といった富士山方面の滞在や御殿場市での滞在が確認されました。

瀬戸内(香川県・岡山県・広島県)

検索ランキングには、3位宮浦港、4位宇野港、5位高松港、9位忠海港、10位家浦港といった、瀬戸内海の島々と本州・四国を結ぶ港がランクインしました。小豆島や直島へのアクセスとして、航路を利用されていることがうかがえます。

市場別に見ると、アジアからの旅行者は小豆島へアクセスする航路、欧米豪からの旅行者は直島へアクセスする航路の利用が多いことがわかりました。

アジアからの旅行者は、香川県の高松港から土庄港(小豆島)へ渡る航路の利用が最も多い結果となりました。

この航路を利用した旅行者が小豆島とあわせて滞在したエリアを確認したところ、発着地である高松市や土庄町に加え、小豆島にある小豆島町、さらには岡山市、大阪市、琴平町、広島市など、瀬戸内エリアを広域で周遊する傾向が確認できました。

欧米豪からの旅行者は、岡山県の宇野港から宮浦港(直島)へ渡る航路の利用が多い結果となりました。

直島とあわせて滞在したエリアを確認したところ、発着地である直島市と玉野市、瀬戸内の岡山市、広島市、東京・大阪・京都といったゴールデンルート上の市区町村とあわせて訪れていることがわかりました。

 ナビタイムジャパンのNAVITIMEデータ分析チームでは、訪日外国人旅行者の動態を明らかにする行動データ分析を通じて、日本各地の様々な魅力の発掘や地域の活性化に貢献できればと考えています。

●NAVITIMEデータ分析チームについて

ナビタイムジャパンの移動データ事業部データ分析チームでは、道路交通や公共交通、国内観光や訪日外国人について、移動に関する各種ビッグデータを活用した分析を行っています。

(HP:https://data.navitime.co.jp/

●お問い合わせ先 移動データ事業お問い合わせフォーム

https://data.navitime.co.jp/contact/

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(2025/7/17)訪日外国人旅行者が訪れる桜の名所を分析

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(2025/4/24)訪日外国人旅行者の鉄道利用動向を分析

  

●「インバウンドGPS」データについて

「インバウンドGPS」データとは、ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』(https://www.navitime.co.jp/pcstorage/html/japan_travel/english/)にてユーザーの同意を得て取得された、訪日外国人観光客の移動に関するデータです。

「NAVITIME」「インバウンドGPS」は、株式会社ナビタイムジャパンの商標または登録商標です。

その他、記載されている会社名や商品名等は、各社の商標又は登録商標です。

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年9月10日 15時20分)

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