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炭化技術で廃棄ゼロ社会へ あらゆる※1廃棄物を、独自開発の人工皮革など「選べる素材(再資源)」に変換する新循環ソリューション「.Garbon」始動

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株式会社Gab

〜TOYOTA UPCYCLE プロジェクトと実証実験も開始〜

 株式会社Gab(本社:東京都渋谷区、代表取締役:山内萌斗)は、炭化技術によって、これまで再利用が困難だった廃棄物を独自のプロセスで炭化し、人工皮革をはじめとする多様な“選べる素材(再資源)”へと変換する新循環ソリューション「.Garbon(ガーボン)」を始動いたします。企業が抱える廃棄物問題の解決と、廃棄ゼロ社会の実現を目指す取り組みで、トヨタ自動車のカーボンニュートラル推進活動のひとつである、TOYOTA UPCYCLE プロジェクトと実証を開始します。

  また、本格展開に先立ち、「炭化検証つき伴走導入プラン※2」を初回10社限定で募集。企業ごとに最適な資源循環の仕組みを設計し、導入のハードルを下げながら実効性を伴う取り組みを進めていきます。

※1:プラスチックを含む有機系廃棄物

※2:本リリース最下部にてご案内

目次

取り組み背景

 持続可能な社会の実現に向け、廃棄物削減とCO₂削減は国際的に必達の目標とされています。しかし日本では、毎年約316万トン※3の焼却灰が埋立処分され、残り約22年※4で埋立容量が限界に達すると試算されています。さらに、年間約150万トンの廃プラスチックが海外へ輸出され※5、現地における環境汚染や規制強化の要因となっています。

一方で、現状のリユース率はわずか3%※6、リサイクル率も22%※6程度にとどまっており、従来の「リデュース・リユース・リサイクル(3R)」のみでは十分な対応が困難です。多くの企業が2030年〜2050年にかけて「廃棄ゼロ※7」「カーボンニュートラル※8」の目標を掲げるなかで、既存の手法では必要な削減効果を確保することが難しく、より実効性のある“第4の解決策”が求められています。

 

.Garbonは、これらの課題に代わる新たな循環手段として、炭化技術により、これまでの再生利用技術では再利用困難な廃棄物を資源化するというソリューションを提供します。これにより、企業は廃棄物削減とCO₂削減の双方を実現でき、各企業の取り組みが積み重なることで、社会全体の廃棄ゼロ、カーボンニュートラルの達成を加速させます。

 

※3:出典 環境省(https://www.env.go.jp/recycle/waste_tech/ippan/r5/data/env_press.pdf

※4:出典 環境省(https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/r03/html/hj21020301.html

※5:出典 環境省(https://www.env.go.jp/council/03recycle/y0312-03/y031203-s1r.pdf

※6:出典 一般社団法人プラスチック循環利用協会(https://www.pwmi.or.jp/column/column-2566/

※7:出典 環境省(https://www.env.go.jp/content/000198600.pdf

※8:出典 環境省(https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/

 

Garbage(廃棄物)から生まれたCarbon(炭素)=「.Garbon」

 .Garbonとは、これまで再利用が困難だった廃棄物を独自のプロセスで炭化し、人工皮革をはじめとする多様な“選べる素材(再資源)”へと変換する新循環ソリューションです。

プラスチックや衣服、食料残渣など、従来は焼却するしかなかった有機系廃棄物を均質な炭の粉末へと変換する技術から生まれました。炭の粉末は黒色顔料としての汎用性に加え、消臭・抗菌・遠赤外線効果などの機能も備え、用途に応じて人工皮革や建材、繊維など幅広い高付加価値素材へと展開可能です。

これにより、企業や自治体は廃棄物量・CO₂排出量・費用の削減と同時に、資源循環率の向上や新たな収益創出を実現できます。炭化「廃棄物の削減(入口)」と「素材としての活用(出口)」の両面を持つ.Garbonは、廃棄物を炭化し素材へ変換する“Next Cycle(ネクストサイクル)”によって資源循環率を高めます。これにより、①天然資源残余量の逼迫、②CO₂排出量、③環境流出といった課題の解決に貢献し、循環型社会に向けた“第4の解決策”となることを目指しています。

■ あらゆる廃棄物を再資源化する“炭化技術”とは

 炭化とは、廃棄物(Garbage)などの有機物を無酸素で加熱し、熱分解する処理方法です。燃焼(焼却)のように酸素を大量に使用しないため、CO₂排出量を約30〜50%※9抑えながら「炭化物(Carbon)」を生成することができます。処理された廃棄物のおよそ80%は熱エネルギーに、残り20%は炭化物※10として固形資源化されます。

 また、金属を除くプラスチックや衣類、食品残渣など、分別が難しい有機系廃棄物でも炭化が可能なため、焼却に比べてCO₂排出量を削減しつつ、あらゆる廃棄物の再資源化を実現します。

 

※9:入口の廃棄物の種類によって変動します。

※10:​​PETの場合

■ .Garbonで作り出すことができる新素材

 .Garbonの重要な要素は、炭化物の活用出口のバリエーションにあります。

 炭化可能な廃棄物の多さに加え、活用出口のバリエーションが多いことにより、業界を問わず、役目を終えた自社製品を回収して炭化し、炭の粉末を原材料として再利用、企業独自の資源循環ストーリーのある商品開発が可能となります。

■ 新素材の一つ「.Garbon Synthetic Leather 」(人工皮革) 

「.Garbon Synthetic Leather(ガーボン・シンセティック・レザー)」は、.Garbonから生み出される循環型新素材の一つです。廃棄物由来の炭の粉末を樹脂に配合することで消臭・抗菌などの機能性が向上しており、昨今「リカバリーウェア」として話題となっている遠赤外線効果の実証も予定しています。

(人工皮革の絞の種類。左からシュリンク、ゴード、カーフ)

レザージャケットやシューズ、バッグ、名刺入れなどのファッションアイテムや、インテリア、内装建材まで、レザーを使用するアイテム全般の非常に幅広い用途にご利用いただけます。

 国内の人工皮革メーカーと共同開発することで、10年耐久・摩耗・引っ掻き・剥離強度テストなどをクリアする高品質な基本性能を有すると共に、高級インテリアや有名アパレルブランドに採用されるほどの、高い意匠性やアレンジ性も強みです。また、人工皮革ならではの、圧倒的な軽さ(本革の半分以下※自社調べ)、高い撥水性による手入れの手軽さなども備えています。サステナビリティとしては、本革と比較した際のCO₂排出量の削減効果や使用後再度炭化することで100%再資源化可能な点があり、自社の資源循環ストーリーを活かした商品開発も可能です。

 .Garbonを推進する弊社は、人・動物・地球にやさしい選択を応援する、日本最大級のエシカルブランド専門店「エシカルな暮らしLAB」や「エシカルな暮らしオンラインストア」を運営してきました。日々多様なエシカルアイテムを取り扱う中で、高級感のある見た目やユニークなストーリー性によって付加価値が高まる人工皮革製品(アップルレザーやサボテンレザーなどのヴィーガンレザー製品)の人気が特に高いことが実際の購買行動から見えてきたことから、今回人工皮革の開発に踏み切りました。

 既存事業による消費者需要の裏付けを元に、無駄な廃棄物を増やさず、多くの人が廃棄物ゼロ社会を推進する選択を始めるきっかけとなるよう、新素材「.Garbon Synthetic Leather」の開発に取り組んでいます。

■ 開発パートナーについて

・炭化技術の中核パートナー「株式会社大木工藝」

 .Garbonの循環型素材開発は、衣類やプラスチックを炭化可能な独自特許技術を有する、炭化技術のパイオニア・株式会社大木工藝の協力によって実現しています。

.Garbonの展開に向けて、株式会社大木工藝と独占ライセンス契約を締結し、炭化処理から素材開発、製品化に至るまでの全工程を一貫して推進できる体制を構築しました。これにより従来処理が困難とされていた混合廃棄物に対しても、確かな技術力と研究開発体制により、炭化物の安定供給と高機能素材への変換が可能となっています。社会における“焼却依存”からの脱却を可能にします。

株式会社 大木工藝 代表取締役 大木 武彦

コメント:

 有機物であれば基本的に炭化が可能ですが、PP(ポリプロピレン)・PE(ポリエチレン)・PS(ポリスチレン)などは炭化処理を行っても収率が低く、炭化物がほとんど残らずガス化する場合があります。一方で、樹脂製品に広く使用されるPET(ポリエチレンテレフタレート)などは収率が良く、炭化物が多く残るのが特徴です。廃棄物の処理方法には、単純焼却や埋立、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルなど様々な手法がありますが、当社は長年にわたり“炭化”に着目し、廃棄物を炭や活性炭に変換する“カーボンリサイクル”として取り組んでまいりました。近年では、生成された炭化物をカーボンニュートラルや脱炭素に資する環境資材として活用することに注力しており、こうした取り組みが世界的な課題解決に貢献できることを願っています。

 また、弊社は研究開発やアイデアには自信を持っておりますが、その意義を広く世の中に伝え、多くの企業様に理解・認知いただくことが課題となっていました。この度Gab様と連携することで、広い視野での仕組みづくりや幅広い発信力、そしてGab様および賛同されている若いスタッフの皆様のエネルギーによって、これまで想像もしなかった新たな発想が生まれることを期待しております。大木工藝とGabがタッグを組むことで、さらに高いステージを目指していけると確信しております。

・素材製造パートナー

 .Garbonの素材製造においては、人工皮革の製造における高い技術力を有する企業との連携体制を構築しています。高機能が求められる分野で培った人工皮革の製造技術に加え、服飾雑貨領域でも豊富な実績を有しています。

 この体制により、.Garbonは環境素材でありながら、デザイン性・機能性・柔軟かつ安定した供給のすべてを実現した素材として、あらゆる業界での導入に対応しています。

■ .Garbon の特徴まとめ

  • 炭化技術を用いて、あらゆる廃棄物(金属を除くプラスチックや衣類、食品残渣など、分別が難しい有機系廃棄物)を人工皮革をはじめとする“選べる素材”へと再資源化が可能

  • 炭化物の特性である消臭・抗菌・遠赤外線効果などの機能を備えることで、従来にない高付加価値素材の製造が可能

  • 用途(活用出口)の多様性を備え、企業ニーズに応じて、選択・購入が可能。企業ごとに資源循環ストーリーのある商品を生み出すことも可能

  • 「廃棄処理費用」ではなく「素材購入費用」として対価を支払う新しいビジネスモデル

  • 炭化から用途設計までを一貫して支援し「新たな資源循環(Next Cycle)」の実現を目指す

TOYOTA UPCYCLE プロジェクトとの実証実験を始動

 第一弾としてトヨタ自動車のカーボンニュートラル推進活動のひとつである、TOYOTA UPCYCLEプロジェクトと連携し、自動車製造工程でどうしても発生する廃棄物や使用済み素材を対象に、資源循環モデルの実証実験を開始しました。TOYOTA UPCYCLE プロジェクトの取り組みの一環として、廃棄物を新素材に変換するプロセスを構築し、持続可能な自動車産業への展開を目指しています。

トヨタ自動車株式会社 新事業企画部 事業開発室 BE creationグループ

トヨタアップサイクルプロジェクトオーナー 中村 慶至 / NORIYUKI NAKAMURA

 

コメント:

 ミッションは、“モッタイナイ“が“もっといい“に変わり続ける未来をつくる。トヨタアップサイクルプロジェクトは、自動車を筆頭に、様々なモノづくりの製造工程で発生するリユース・リサイクルの難しい廃棄物(端材・廃材)を新しい価値を持つ商品へと生まれ変わらせ、循環型社会を加速させる活動です。そんな中、商品製造の過程で生まれてしまう端材の端材、これまでの技術では再資源化が難しく手をつけられていなかった廃棄物、自分たちが生み出した商品たちの「役目を終えた後の循環」(お客様が廃棄した後)などもデザインしたいと思うようになりました。

 .Garbonの廃棄物炭化・アップサイクル/リサイクル技術は、そんな想いに応え、“循環をあきらめない文化“を一緒に実現してくれるのではないか。そんな可能性を強く感じています。

今後の展望

 今後は自動車業界にとどまらず、ファッション、建材、日用品など幅広い業界への展開を予定しています。「廃棄物を買い取り → 炭化 → 素材化 → 再流通」という循環インフラを社会に根付かせ、廃棄ゼロ(ゼロウェイスト)社会の実現を目指します。

一方で、廃棄物の種類や発生状況は業界や企業ごとに異なるため、.Garbon単独の取り組みには限界があります。そこで.Garbonは、炭化技術以外の再生利用技術で循環型社会の実現に挑む、他の企業との横断的なパートナーシップを通じ、各企業・自治体のゼロウェイストに必要な解決策を網羅的に提供する「ゼロウェイストコンソーシアム」を構想しています。社会全体が一丸となって、廃棄ゼロを実現する新たな資源循環モデルの構築を目指しています。

 本格展開に先立ち、「炭化検証つき伴走導入プラン」を初回10社限定で募集しています。企業ごとに最適な資源循環の仕組みを設計し、導入のハードルを下げながら実効性も伴うよう支援をさせていただきます。詳しくは、以下の応募フォームもしくは.Garbon公式サイトよりお問い合わせください。

会社概要

会社名:株式会社Gab(ガブ)

会社ホームページ:https://www.gab.tokyo

設立年月日:2019年12月10日

所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-5-16

    渋谷三丁目スクエアビル2階

連絡先:mail:info@gab.tokyo

    tel:050-1724-6248

    form:https://www.gab.tokyo/contact

事業内容:マテリアル事業「.Garbon」・リテール事業「エシカルな暮らし」・エンタメ事業「清走中」

代表者:代表取締役CEO 山内 萌斗

社員数:34名 (業務委託等含む)

ミッション:。ユニークに解く

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年9月10日 11時00分)

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