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アールイー、東京都「グローバルサウスGX促進プロジェクト」に採択

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アールイー株式会社

インドネシアの未利用資源をバイオ燃料へ精製、日本の輸送分野で活用する国際循環モデルを構築

食のサプライチェーンの課題に現場視点とデータで挑むアールイー株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役:今井直樹、以下「アールイー」)は、全国油脂事業協同組合連合会(以下「全油連」)と共同で実施する、インドネシア国内で廃食用油を回収・精製し、高品質バイオ燃料として日本へ輸出する国際GXプロジェクト(以下「本事業」)が、東京都が推進する 「グローバルサウスGX促進プロジェクト」 に採択されたことをお知らせします。

本事業は、インドネシア国内での実証・事業化を通じ、現地に眠る未利用資源である廃食用油を高品質なバイオ燃料として活用し、日本へ供給するものです。これにより、インドネシアのGHG(温室効果ガス:Greenhouse Gas)削減と東京都内を含む日本国内の脱炭素化を同時に実現することを目指しています。

本事業の全体概要
目次

世界有数の未利用資源を東京へ。インドネシアを拠点とした国際バイオ燃料循環プロジェクト

世界ではいま、気候変動対策と経済成長の両立を目指す「GX(グリーントランスフォーメーション)」の取り組みが加速しています。特に、航空・船舶・物流といった輸送分野を中心に、化石燃料から再生可能なバイオ燃料への転換が世界規模で進んでおり、各国で温室効果ガス(GHG)削減を義務づける枠組みが整備されつつあります。こうした背景から、2050年までに世界で約6.3億トンのバイオ燃料需要が見込まれるなど、資源の確保と活用が国際的な課題となっています。

中でも注目されているのが、これまで十分に活用されてこなかった「未利用資源」です。飲食店や食品工場から排出される廃食用油、製造工程で発生する副産物、さらには排水油泥など、本来なら廃棄される資源を循環型エネルギーとして再利用する動きが世界各国で加速しています。これは、環境負荷を低減するだけでなく、資源供給の安定化という観点からも重要なテーマとなっています。

インドネシアは世界有数の廃食用油排出国で、年間約480万トンもの廃食用油が発生していると予測されます。しかし、回収率はわずか約5%にとどまり、大部分は未利用のまま廃棄されるか、欧米企業に安価な原料として輸出されています。また、同国は2030年時点でも石炭火力への依存率が約59%と高く、GHG削減に向けた具体的な技術実装が急務となっています。

インドネシア国内における人口と廃食用油の排出量推移

一方、日本国内では、廃食用油を活用したバイオ燃料の需要が急速に拡大しています。航空、船舶、建設、鉄道など多様な分野でのニーズは年間約550万トンに達する一方で、国内での供給可能量はわずか50万トンにとどまり、約500万トンの需給ギャップが存在します。東京都は、こうした資源制約を背景に「2050年ゼロエミッション東京戦略」を掲げ、海外の未利用資源を活用した持続可能なエネルギー循環モデルの確立を重要課題としています。

全油連とアールイーが共同推進する本事業では、インドネシア国内で未利用のまま眠る廃食用油を効率的に回収・高品質化し、バイオ燃料として精製したうえで日本へ輸出する国際GXモデルを構築します。東京都内の事業者もこのバイオ燃料を活用することで、インドネシアのGHG削減と東京都の脱炭素化を同時に実現することが可能になります。アジア発の新しい資源循環モデルとしての期待も高く、今回、東京都の「グローバルサウスGX促進プロジェクト」に採択されました。

本事業の特徴と実証スケジュール

本事業は、インドネシア国内で未利用のまま廃棄されている廃食用油を効率的に回収・高品質化し、バイオ燃料として精製したうえで日本へ輸出する国際循環モデルの構築を目的として、2025年度から3年間にわたる実証事業として進行します。

◾️取組概要

1. 廃食用油の効率的回収体制の構築

・インドネシア廃食油輸出協会(AEMJI)と連携し、現地事業者向けに回収オペレーションの高度化を指導

・保管・収集・トレーサビリティ管理を標準化

2. 高品質バイオ燃料原料への精製

・日本農林規格(JAS0028)に基づいた高品質なバイオ燃料原料精製技術を現地に導入

・廃食用油から水分・夾雑物を除去し、国際基準を満たす燃料を製造

3. 日本への安定供給体制の確立

・バイオ燃料を日本へ輸出

・船舶・建設機械・鉄道・空港など、国内の幅広い分野での活用を想定

4. インドネシアと東京都の脱炭素推進

・現地でのGHG排出削減と、東京都内事業者でのバイオ燃料利用による脱炭素効果を両立

・アジア全体のGX推進モデルとしての展開を目指す

本事業におけるインドネシアと日本との推進スキーム

まず2025年度は、現地での廃食用油の回収実態調査と、効率的なオペレーション設計を進めます。同時に、日本農林規格(JAS0028)に適合するかどうかの品質評価や分析も実施し、事業化に向けた基盤を整備します。2026年度には、現地でのテスト精製を開始し、抽出したバイオ燃料の品質を検証します。さらに、東京都内を含む日本国内でのテスト販売を行い、回収から精製、輸出、販売までの一連のサプライチェーンを確立します。2027年度からは、本格的な精製と日本への輸出を開始します。東京都内の事業者や船舶・建設・鉄道・空港などの輸送分野での利用を想定しており、インドネシア国内でも廃食用油の回収量を向上させ、持続可能な循環モデルの実装を進めていきます。

アールイー 代表取締役 今井直樹 コメント

「このたび、東京都の『グローバルサウスGX促進プロジェクト』に採択されたことを、大変光栄に思います。

私たちアールイーはこれまで、食のサプライチェーンの現場に根ざした複雑な課題解決に取り組んできました。今回のプロジェクトでは、その知見をエネルギー分野に応用し、インドネシアで未利用となっている廃食用油を高品質なバイオ燃料として精製し、日本へ安定的に供給する国際循環モデルの実現を目指します。

本事業では、日本農林規格(JAS0028)に基づく管理体制を導入し、現地での精製工程にも日本の高品質な技術やノウハウを適用しています。これにより、日本国内で安心して利用できる水準のバイオ燃料を、安定的に確保することが可能となります。特に、航空・船舶・鉄道・建設機械・空港施設など、国内の幅広い分野で再生可能エネルギーとして活用できる仕組みとして、自治体や企業の皆さまにも新たな選択肢を提供していきたいと考えています。今回の採択を機に、東京都をはじめ、自治体や企業の皆さまと連携しながら、日本発のGXモデルとして世界に広がるエネルギー循環のかたちをつくり上げてまいります。」

◾️会社概要

会社名: アールイー株式会社

代表者:代表取締役 今井 直樹 / 代表取締役 大慈弥 晶土

設立年月:2016年4月

本社 : 東京都豊島区巣鴨1-9-1 グランド東邦ビル

事業内容:コンサルティング事業/プロデュース事業/マッチング事業/ビッグデータ利活用事業/生成AI事業/中小企業支援事業/クリエイティブ事業

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年9月12日 17時10分)

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