サイオステクノロジー
~ 8割以上が「導入時の予想より工数増加」と回答、運用開始後に「隠れコスト」が顕在化~
サイオステクノロジー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:喜多伸夫、以下、サイオステクノロジー)は、社内申請・稟議システムを導入している企業(従業員数100名以上)の社内申請・稟議システムの運用責任者および担当者111名を対象に、社内申請・稟議システム運用における「隠れコスト」に関する調査を実施しました。
「隠れコスト」とは、社内申請・稟議システムの導入時には予測が困難であるものの、運用開始後に顕在化する追加的な負担や費用を指します。この「隠れコスト」には、初期投資としてのライセンス費用やシステム構築費用とは異なり、運用段階で発生する「人的コスト」「機会損失コスト」「追加投資コスト」が含まれます。
社内申請・稟議システムの運用段階では、これらの「隠れコスト」が見えづらい形で発生することがあります。本調査では、こうした認識されにくい運用負荷を定量的に可視化しました。これにより、企業が社内申請・稟議システム導入後の実態を正確に把握し、総合的な負担を考慮した適切なシステム選定を行うための指針を提示します。さらに、「運用しやすいシステム」の条件についても考察します。

【調査サマリ】
今回の調査では、社内申請・稟議システムの運用者の多くが、導入後の運用負荷について「想定を上回っている」と回答しました。特に、導入直後(運用開始から6ヶ月以内)には、問い合わせ対応や運用上の課題が頻発しており、これらが業務効率化の阻害要因であることが明らかになりました。
1 社内申請・稟議システム導入直後における運用・管理工数、81.1%が「事前想定より多い」と回答
2 導入直後の問い合わせ対応件数、「月11~20件」が35.2%で最多、「月31件以上」は16.2%で発生
3 導入直後に最も頻繁に発生した運用課題は「システム設定や運用の複雑さ」(56.8%)、課題発生の主な理由は「設定変更の手順が分かりにくいから」が49.1%で最多
調査結果ダウンロード先:
https://go.gluegent.com/inquiry/flow/wp-rp-hidden-costs-in-workflownr/
【調査結果】
1. 社内申請・稟議システムの導入直後の運用・管理工数は、81.1%が「事前想定より多い」と回答
「Q1.社内申請・稟議システムの導入直後(運用開始から6ヶ月以内)の運用・管理工数は、事前想定と比べてどうでしたか。」(n=111)と質問したところ、「大幅に多い」が19.8%、「少し多い」が61.3%という回答となりました。

2. 社内申請・稟議システムの導入前に想定していたコスト、約8割が「想定を上回った」と回答
「Q2.社内申請・稟議システムの導入前に想定していたコスト(ライセンス料・保守費用・外部委託費等の金銭的コスト)は、実際とどのように異なりましたか。」(n=111)と質問したところ、「想定を大幅に上回った」が14.4%、「想定をやや上回った」が61.3%という回答となりました。

3. 導入直後、社内申請・稟議システムに関する月平均の問い合わせ件数は、「月11~20件」が最多(35.2%)
「Q3.導入直後(運用開始から6ヶ月以内)は、社内申請・稟議システムに関する問い合わせは、月平均でどの程度発生していましたか。」(n=111)と質問したところ、「月11~20件」が35.2%と最も多く、「月6~10件」が30.6%、「月31件以上」が16.2%という順になりました。

4. 社内申請・稟議システム導入直後の運用業務の負担は、月平均「月5~10時間」(43.3%)
「Q4.導入直後(運用開始から6ヶ月以内)は、社内申請・稟議システムの運用業務に、月平均でどの程度の時間を費やしていましたか。」(n=111)と質問したところ、「月5~10時間」が43.3%で最多となり、続いて「月11~20時間」が28.8%、「月31時間以上」が10.8%という順になりました。

5. 社内申請・稟議システムの導入直後に最も頻繁に発生した運用課題、第1位は「システム設定や運用の複雑さ」
「Q5.社内申請・稟議システムの導入直後(運用開始から6ヶ月以内)に、最も頻繁に発生した運用課題は何ですか。(上位3つ)」(n=111)と質問したところ、「システム設定や運用の複雑さ」が56.8%、「システムの更新・保守管理」が37.8%、「社内教育・トレーニングの負担」が28.8%という回答となりました。

6. 運用課題の発生理由、「設定変更の手順が分かりにくいから」が最多、「マニュアルや資料が不十分だから」が次点
Q5.で「特に課題はない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q6.運用課題が発生した理由を教えてください。(上位3つ)」(n=108)と質問したところ、「設定変更の手順が分かりにくいから」が49.1%、「マニュアルや資料が不十分だから」が40.7%、「同じような問い合わせが繰り返し発生するから」が34.3%という回答となりました。

7. その他の理由として、「社員のシステム理解度が低いから」「問い合わせが増えた」が挙げられる
Q6.で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q7.Q6.で回答した以外に、運用課題が発生した理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=108)と質問したところ、「社員のシステム理解度が低いから」「問い合わせが増えた」という回答を得ました。
8. 約9割が、社内申請・稟議システムの導入・運用後に「業務効率が改善した」と実感
「Q8.社内申請・稟議システムの導入・運用後、どの程度、業務効率が改善しましたか。」(n=111)と質問したところ、「大幅に改善した」が11.7%、「少し改善した」が76.6%という回答となりました。

9. 社内申請・稟議システムの運用負荷軽減による運用担当者のメリット、「残業時間の削減」が64.9%で最多
「Q9.社内申請・稟議システムの運用負荷が軽減された場合の、あなた自身(運用担当者)にとってのメリットを教えてください。(上位3つ)」(n=111)と質問したところ、「残業時間の削減」が64.9%、「スキルアップのための時間確保」が40.5%、「他の重要プロジェクトへの時間配分」が27.9%という回答となりました。

10. 社内申請・稟議システムの運用負荷軽減による会社全体への効果、51.4%が「業務処理時間の短縮」と回答
「Q10.社内申請・稟議システムの運用負荷が軽減された場合、会社全体にもたらされる効果を教えてください。(上位3つ)」(n=111)と質問したところ、「業務処理時間の短縮」が51.4%、「承認・決裁スピードの向上」が43.2%、「従業員の残業時間削減」が37.8%という回答となりました。

【まとめ】
今回の調査では、社内申請・稟議システム導入後、8割以上の企業で運用負荷が「想定を上回っている」という実態が明らかになりました。特に、導入直後の6ヶ月間は、問い合わせ対応や運用上の課題が頻発し、これらが業務効率化の阻害要因となっていることが確認されました。主な運用課題として、「システム設定や運用の複雑さ」(56.8%)が挙げられ、その背景には「設定変更の手順が分かりにくい」(49.1%)や「マニュアルの不十分さ」(40.7%)といった要因が存在していることが分かりました。
一方で、約9割の企業が社内申請・稟議システムの導入によって「業務効率が改善した」と回答しており、運用負荷が軽減すれば「残業時間の削減」(64.9%)や「業務処理時間の短縮」(51.4%)といった効果が期待できることも示されています。
これらの結果から、社内申請・稟議システムの導入に際しては、初期コストだけでなく運用段階での負荷を十分に考慮し、操作性の高さや充実したサポート体制を重視したシステム選定が重要であることが示唆されています。
【調査概要】
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調査名称:社内申請・稟議システム運用における「隠れコスト」に関する調査
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調査対象:社内申請・稟議システムを導入している企業(従業員数100名以上)の社内申請・稟議システムの運用責任者および担当者111名 ※合計を100%とするため、一部の数値について端数処理を行っています。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合があります。
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調査期間:2025年8月7日〜同年8月8日
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調査機関:自社調査(調査委託先:株式会社IDEATECH)
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調査方法:オンラインアンケート
調査結果ダウンロード先:
https://go.gluegent.com/inquiry/flow/wp-rp-hidden-costs-in-workflownr/
≪調査データの利用条件≫
1 情報の出典元として「グルージェントフロー(Gluegent Flow )」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
URL:https://www.gluegent.com/service/flow/
■「グルージェントフロー(Gluegent Flow)」について
申請・承認・決裁といった一連の業務に対応した社内申請・稟議システムです。クラウド創成期の2011年に提供を開始して以来、シンプルな操作性で誰でも簡単に利用できるサービスとして多くの企業で採用されています。主な特長は、申請フォームや承認経路を柔軟に設計できること、PCだけでなくモバイル端末などマルチデバイスに対応していること、 Google Workspace やMicrosoft 365といったグループウェアと連携してアカウント管理や自動処理を行えることが挙げられます。さらに、さまざまな外部システムとの連携が可能です。「グルージェントフロー」は、企業の生産性向上を後押しし、すべての人が働きやすい環境づくりに貢献します。
詳細情報は、https://www.gluegent.com/service/flow/ をご覧ください。
■サイオステクノロジーについて
サイオステクノロジーは、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェアを活用したシステムインテグレーションを原点とし、自社開発ソフトウェアおよびSaaSの販売とサービスを行っています。直近では、クラウドをはじめとするDXの技術領域に注力し、AIの活用支援や次世代を支える製品とサービスを提供しています。これからも革新的なソフトウェア技術を追求し、世界のIT産業に影響力のある存在となって価値を創造し、社会の発展に貢献してまいります。
詳細情報は、https://sios.jp をご覧ください。
■お客様のお問い合わせ先(記事掲載の場合はこちらをご利用ください)
サイオステクノロジー株式会社
グルージェントサービスライン 担当:尾上(おのうえ)
Email:marketing@gluegent.com
お問い合わせフォーム:https://go.gluegent.com/inquiry/general/