ビースタイルグループ
「育児負担を女性に偏らせない」58.2%~しゅふJOB総研~
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研』(運営会社:株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)は『少子化』をテーマに、主婦層を中心とする就労志向の女性にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:727件)
■調査結果概要
1.少子化の原因だと思うのは「子育てにお金がかかり過ぎる」73.5%
2.少子化の原因:2025年と2023年の比較/年代別比較/ランキングTOP5
3.少子化の対処策として有効と思うのは「子育てにかかるお金を減らす」67.0%
4.少子化の対処策:年代別比較/ランキングTOP5
5.フリーコメントより
1.少子化の原因だと思うのは「子育てにお金がかかり過ぎる」73.5%

2.少子化の原因:2025年と2023年の比較/年代別比較/ランキングTOP5



3.少子化の対処策として有効と思うのは「子育てにかかるお金を減らす」67.0%

4.少子化の対処策:年代別比較/ランキングTOP5


5.フリーコメントより
◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態)
・子供にお金がかかりすぎるから、産みたくなくなる。周りにも助けを求めやすい環境作りをすべきだと思う(50代:パート/アルバイト)
・何人でも欲しいが実際には金銭面であきらめた(40代:派遣社員)
・出産後の再就職がむずかしい、女性だけキャリアがなくなる(30代:パート/アルバイト)
・いまの世の中に子供を産んで明るい未来なんて見えないから、当たり前(40代:パート/アルバイト)
・お金だけの問題ではない。そもそも結婚をする人が増えないと子供が増えない。結婚をする人が増えない理由がある(50代:今は働いていない)
・1人子供がいますが、大学生ですでにかなりお金がかかっています。とても複数はむりです。2.3人居ると充分な教育もできない不安もある(40代:パート/アルバイト)
・少子化だけでなく、若い人が「家を買う」「子供を育てる」等の未来に夢や希望を持てるような余裕がないのではないでしょうか(40代:派遣社員)
・不妊も多いと思うので、もっと治療がしやすい環境になると良い(40代:パート/アルバイト)
・仕事をしない期間があっても復職しやすい会社を増やす(50代:派遣社員)
・周りに子どもが多いので、少子化だと感じたことがない(30代:パート/アルバイト)
・女性は出産と育児の負担が男性より多くなると思う。出産後も女性がキャリアの断絶をしないようになる枠組みなどが積極的に採用されるといいと思う(50代:今は働いていない)
・少子化は仕方ないことだと思う(50代:パート/アルバイト)
・物価高騰かつ給与据え置き、自分の生活だけで精一杯である(40代:派遣社員)
・少子化は止まらないし、解決することでもない。日本人は減っていくのだという認識に変えるだけ。なぜ出産しないかは、人生の楽しみ方が多様化したこと。そしてそれを許容する社会になったこと(50代:パート/アルバイト)
・勤務時間を短くすれば余裕ができ、結構や子育てしやすくなるのでは(40代:パート/アルバイト)
・結局最後にたどり着くところは生活費やお金に関することです。夫の収入だけで生活できればもっと主婦として余裕も出るし、もう1人と考えることもできます。でも収入が少なければどうやって生活すればいいかと考えると子供がほしいと思っても現実問題かなり難しいです。自分も収入が原因で子供を1人しか出産できませんでした(50代:今は働いていない)
・そもそも、結婚が遅いからというのもあるのでは?現代は、結婚しなくても楽しめることがたくさんあるから、結婚自体に魅力がなくなっているのかと思う(40代:パート/アルバイト)
・結婚しない人が増えたこともあると思うが、金銭面や介護や援助の必要のある家族が居るなど、家庭の事情で子供が欲しくても諦める選択をするしか無い家庭もあると思うので、その人たちが諦めなくても良いような制度や援助があって欲しいと思う(30代:今は働いていない)
・結婚や育児、その家庭が幸せだと感じられないと、若者たちは結婚したがらないし、子供を産もうとしない(50代:パート/アルバイト)
・私は出産でやりたい仕事を諦めた。子供がいることでストレスも疲れも雑務も増え、後悔している(40代:派遣社員)
・女性がフルタイム勤務をするには1人2人が限界だと思う(40代:パート/アルバイト)
・子育てにかかる金銭ではなく、家庭の所得に対して、税金、社会保険料が高い(40代:派遣社員)
・子育てと仕事の両立が大変過ぎるし旦那だけの稼ぎではやっていけないので奥さんの負担が大きいので子供を躊躇してしまうのは仕方ないと思ってしまう(30代:パート/アルバイト)
・親世代がカツカツしてきたのを子供に見せた結果、子供をもつと大変なんだという結果になったんだと思う(50代:正社員)
・女性が1人で生きていけるだけの地位や給与を得られる様になり結婚のメリットが無くなったからだと思う。出産によりキャリアがストップし生活が激変するのはどうせ女性なので(40代:パート/アルバイト)
・とても子どもが欲しいのだが、結婚したいと相互に思える人に出会えません(40代:フリー/自営業)
・お金の問題じゃないと思います。キャリアを求める女性が増えたから出産を望まないのだと思う(50代:パート/アルバイト)
・大学まで行かせるとなると、かなりの資金が、必要になる為金銭的に余裕が無いと難しい(40代:派遣社員)
・若い同僚の女性達が、結婚しなくてもいい、子供も持たない人生設計をすると話していました。経済的理由ばかりでは無いと思います。結婚が女性にとって夢のある未来ではなくなってきたのでしょう(60代:パート/アルバイト)
・子育てはキャリアとそもそも天秤にかかるものではなくて、全く別の喜びをもたらしてくれるものなのに、天秤にかける状況になってしまっている(40代:パート/アルバイト)
・子供を作るかどうかは、本人の自由なので強制はできないと思います。いかに、子供を作りたい。と思わせるかが重要な気がします。職場の子供がいる女性たちが活き活きと働いていたり、出世していたり羨ましいと思う環境であれば、自ずと子供を作りたいと思う女性が増えるのではないでしょうか(50代:派遣社員)
・現在、2人の乳幼児を育児していて、少子化って言ってる割に上記の原因に加え様々な面で補償や手当て、サービスが少なすぎて積極的に子供を作ろうと思えないので少子化になるのも無理ないなと思うのが正直な所です(30代:今は働いていない)
・子供が沢山欲しい!と思えないから少子化なのだと思う。教育費とか、仕事とかは1番の理由ではない ちゃんと育てる自信ない、お金かかる、楽したい、贅沢もしたい、だから1人(50代:パート/アルバイト)
■しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎より
厚生労働省の速報値によると、2025年上半期の出生数は33万9280人と過去最少を更新しました。主婦層を中心とする就労志向の女性に、少子化の原因になっていると思うものについて尋ねると、最も多かったのは「子育てにお金がかかり過ぎる」との回答でした。さらに、「子育ての負担が女性に偏っている」「子育てと両立しやすい仕事が少ない」「結婚する人が少ない」と答えた人が5割以上となりました。2年前の調査(※)と傾向は変わっていません。年々未婚率に上昇傾向が見られることは少子化に直接結びつく主要因の一つと考えられますが、育児にかかるお金の大きさや育児負担の女性への偏り、両立しやすい仕事の少なさは出産や結婚をためらわせる理由になりうるようです。また年代別に比較するといずれの項目においても、概ね低い年代層の方が比率が高くなる傾向が見られました。ただ「結婚する人が少ない」については60代以上が最も高くなっています。一方、育児や出産にお金がかかること、心身への負担が大きいこと、キャリアにとってマイナスになることに関する比率は30代以下が突出して高くなりました。育児に手がかかる年代ほど、これらの項目についてより切実に感じるのかもしれません。
続けて「少子化への対処策として有効だと思うものを当てはまるだけお教えください」と質問したところ、「子育てにかかるお金を減らす」が最も多くなりました。さらに「子育てと両立しやすい仕事を増やす」「子育ての負担を女性に偏らせない」と答えた人が5割以上です。少子化の原因と思われているトップ3への対処が重視されていることが伺えます。また、「出産や子育てを職業キャリアとして評価する」が5番目に入っています。出産や子育ての時間は単なるブランクではなく、仕事にも生かすことのできる経験だと感じている人が少なくないようです。年代別での比較では、いずれの項目においても概ね低い年代層の方が比率が高くなっているなど少子化の原因と同様の傾向が見られました。少子化にはお金、負担、仕事、結婚といくつもの要因が相互に影響し合っていることを踏まえ、複数の対策を同時並行で進めていく必要があると考えます。
※2023年調査:https://www.bstylegroup.co.jp/news/31303/
しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎 プロフィール
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。これまでに、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層を中心にのべ50000人以上の声を調査・分析し、300本以上のレポートを配信。2021年に独立し現職の他、ワークスタイル研究家として解説記事の執筆・講演、広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。

実務経験分野は、人材派遣・紹介・アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げ、広報ブランディング、経営企画、人事など事業現場の最前線から管理部門まで管轄するなど多岐にわたる。人材マネジメントから法規制まで、雇用労働分野の幅広いテーマについて多数のメディア出演などを通して意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/すばる審査評価機構株式会社 非常勤監査役/日本労務学会員
◇委員等 厚生労働省 委託事業検討会委員
民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職
促進検討会」(平成29~30年度)
労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラ
ム検討委員会」(平成29~31年度)
日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会
議雇用WG勉強会(平成26年)など
◇メディア出演 NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、
フジテレビ『みんなのニュース:ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、
ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数
◇執筆・その他 ITメディア連載『働き方の見取り図』/JBpress連載『ワークスタイルの行方』他、
日本経済新聞、日経MJ、時事通信、BUSINESS INSIDER JAPAN、プレジデントオン
ライン、J-CASTニュースBizなど執筆・寄稿記事多数。大学や地方自治体、男女共同
参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターも務める
■調査概要
調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:727名 ※女性のみ
調査実施日:2025年7月19日(土)~2025年8月1日(金)まで
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者
※当リリースに関して、研究顧問 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」そんな志から始まった2011年設立の研究所です。ライフスタイルと仕事の望ましいバランスに対する社会の理解を高め、女性のみならず誰もが働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/category/report/
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ

<ビースタイルグループについて>
『時代に合わせた価値を創造する』という存在意義 -PURPOSE- のもと、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、しゅふの雇用をのべ20万人以上創出してきた「しゅふJOB」や多様な働き方×ハイキャリアを実現する「スマートキャリア」など人材サービス事業を主軸に、業務自動化支援にも取り組み、目指す未来 -VISION- 『かかわる全ての人がしあわせ』を実現してまいります。
