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偽書か、告発か、怨念か――。多くの謎に包まれた「日本最古の書」の深層に迫る、関裕二著『古事記の正体』(新潮新書)が9月18日発売!

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株式会社新潮社

これまで該博な知識と大胆な推理で、日本古代史に新たな地平を切り開いてきた関裕二さんの最新作のテーマは「日本最古の書」と言われる「古事記」です。江戸時代の国学者、本居宣長が高く評価したことにより、日本人の精神性の根源を伝える書として神聖視されてきましたが、実は謎も多い。なぜ「日本書紀」という正史があるにもかかわらず、もう一つの歴史書「古事記」が存在するのか、また、成立は8世紀なのに、歴史記述を5世紀で終え、残る二百数十年を無視しているのか……。「日本最古の書」は一体誰によって、何のために書かれたのか? 新潮新書『古事記の正体』(関裕二著)は9月18日の発売です!

「古事記」には多くの謎が残されていますが、第一の大きな謎は、そもそも「日本書紀」という正史があるのに、なぜもう一つの歴史書が必要だったのかということです。これまでにも「古事記」には偽書説が囁かれ、今もその議論に決着はついていませんが、本書も多くの根拠をもとに「古事記」を「偽書」と考えています。そして、正史である「日本書紀」のウソを告発するために、1世紀ほどのちに「古事記」が書かれた、というのが本書のスタンスです。

「日本書紀」は昨今の様々な研究から、大化の改新で知られる藤原(中臣)鎌足の次男、藤原不比等が中心になって編纂されたことがわかっており、藤原一族の正義を証明するために本当の歴史がゆがめられてきた可能性が出てきています。そして、その藤原氏の「嘘」を覆そうとしたのは、「古事記」の編纂に関わったとされる太安万侶と同族の多人長(おおの・ひとなが)。多家は神武天皇の子の末裔にあたる名門です。この名門一族にとって、「日本書紀」の語る歴史は、我慢ならないものだったということなのです。

そしてもう一つの謎は、「古事記」の歴史記述が5世紀で途絶えてしまっていることです。こちらにもその謎を解くカギを握る一族がいます。それは渡来系の豪族、秦氏です。彼らは天皇家や藤原氏に使い捨てにされた一族で、古事記の中で歴史記述の最後に登場する天皇である23代顕宗天皇と深い縁があります。その秦氏は、先の多家とも深いつながりがあり、それが「古事記」の成立に深く関わっているのです。

目次

■目次

第一章 『古事記』序文に見る虚構

誰が何を目的に書いたのか/人気のなかった天智天皇/天武を高く評価する『古事記』序文/稗田阿礼に誦習させたというが……/平安初期の『弘仁私記』で初めて登場/元明は異色の天皇/藤原氏を恨む人々/「嫌気がさした」「投げ出したい」/序文は後から付け足された/なぜ記紀の内容はところどころ違うのかetc.

第二章 『古事記』偽書説の構図

江戸時代からの偽書説の経緯/特殊仮名遣をめぐる論争/固有名詞か普通名詞か /二百年以上の空白 /『古事記』のふたつの顔/なぜ藤原氏の出自が不明なのか /白村江の戦いに登場しない忠臣・中臣鎌足/阿武山古墳は豊璋の墓か/ヤマト政権を頼った百済/『古事記』のどこが新羅推しなのかetc.

第三章 『古事記』と重なるヤマト建国の真相

なぜ顕宗天皇で終わるのか/記紀はどちらが先に神話を構築したのか/考古学と合致する「タラシの王家」の動き/二つの王家は併立していた?/『日本書紀』が先に嘘をついた/「前方後円墳」と「前方後方墳」の二大勢力圏/大物主神の祟りに怯えた崇神天皇/凶暴な『古事記』のヤマトタケル/なぜ宮を近江に移したのか /景行天皇=ナガスネビコetc.

第四章 『古事記』に秘められた秦氏の怨念

安康天皇と雄略天皇/針間国に逃げた意祁王と袁祁王/『古事記』にのみ登場する大年神/秦氏は「疑似的同族組織」/王家と藤原氏への怒り/聖徳太子三十三歳像の謎/蘇我入鹿暗殺の実行犯は誰か/律令制度の発展と養蚕利権/渡航を支えた海人と舟/「波多」から「秦」へ/多氏が『古事記』編纂に関わった理由/『古事記』の正体etc.第1章  テレビ離れはここまで進んだ 

いずれ誰も見なくなる?/国民16%がリアル視聴をやめた/録画でも視聴時間を補えない/激減する10 代、20 代の視聴/7割以上がネット動画を優先テレビ番組は「補欠要員」に etc.

■内容紹介

本居宣長いらい、『古事記』は「大和心(やまとごころ)」、すなわち日本人の精神性の根源を伝える書として神聖視される。だが、その編纂の目的や経緯に関してはいまだ多くの謎がある。なぜ正史である『日本書紀』と別の史書が必要だったのか。なぜ五世紀後半で記述を終え、成立まで二百数十年の歴史を無視したのか――その裏には、天皇家と時の権力者・藤原氏への深い怨念がある。古代史研究の鬼才が「日本最古の書」の正体に迫る。

■著者紹介:関裕二(せき・ゆうじ) 

1959(昭和34)年、千葉県柏市生まれ。歴史作家、武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。仏教美術に魅了されて奈良に通いつめ、独学で古代史を学ぶ。『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『神武天皇vs.卑弥呼』『古代史の正体』『スサノヲの正体』『アマテラスの正体』など著書多数。

■書籍データ

【タイトル】古事記の正体

【著者】関裕二

【発売日】9月18日発売

【造本】新書版

【本体定価】968円(税込)

【ISBN】 978-4106110993

【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/611099/

出典:PR TIMES

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