株式会社アイ・ヴィー・シー
世論はどうやって作られるのか? プロパガンダが捻じ曲げる核兵器と戦争と世界の真実。全世界に衝撃を与えた黙示録ドキュメンタリーの金字塔が、最新リマスターで蘇る!

平素よりお世話になっております。
この度、2025年9月26日(金)に1982年製作の米ドキュメンタリー映画『アトミック・カフェ』のブルーレイとDVDを発売いたします。
本作は1940年〜50年代に米国政府・米国軍が製作した核兵器や戦争などにまつわる広報映画やニュースフィルムなどのフッテージ素材のみをコラージュして構成した、アメリカの戦後史をオリジナリティ溢れる手法と独自の視点で辿る革新的エディトリアル・ドキュメンタリー映画です。『ボウリング・フォー・コロンバイン』(02)でアカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画作家マイケル・ムーアへも多大な影響を与えた作品としても知られています。
『アトミック・カフェ』というすごい映画を作ったケヴィン・ラファティに、
映画の作り方を教えてもらった。彼なしでは自分の出世作は世に出ていなかっただろう。
――マイケル・ムーア 映画監督/『ボウリング・フォー・コロンバイン』『華氏911』
(「アホでマヌケなアメリカ白人」柏書房刊より要約)

【概要】
トリニティ実験、そして1945年8月6日広島、8月9日長崎へ。
現在においてもアメリカでは、原子爆弾は戦争を終結させた正義の兵器として認知されている。
その源流は何か? ビキニ環礁での水爆実験、東西冷戦、反共ヒステリー、ローゼンバーグ夫妻の冤罪事件、第五福竜丸事件、朝鮮戦争の勃発、核戦争の恐怖・・・。
ラジオ・テレビなど様々なメディアから流れるプロパガンダが、真実を大きく捻じ曲げ、覆い隠す。本作の監督ケヴィン・ラファティ、ジェイン・ローダー、ピアース・ラファティは米国国防省の倉庫や国立公文書館に保管されていた政府広報フィルムを5年もの歳月を費やして調査し、核爆弾に関するあらゆるフィルムを発掘。一切の説明ナレーションを廃し、フッテージを繋ぎ合わせて一つの作品を作り上げた。

劇中に登場するのは、トリニティ実験の様子、広島と長崎への原爆投下を記録したフィルム、B29「エノラ・ゲイ」機長のインタビュー、当時のラジオ音声、トルーマン大統領の勝利演説、レッドパージ、核の安全性や放射能被害を低く国民に見積らせる広報フィルム、子供たちへの教育アニメ、主婦向けの家庭向け核シェルターのコマーシャル、核をモチーフにした能天気なポップソングなどなど。その内容と数は膨大かつ多岐にわたる。
政府が核兵器や放射能、そして仮想敵国について国民にどのようなイメージと恐怖を植え付け、それがいかに政府にとって都合が良く、曖昧ででたらめだったか。第二次世界大戦後から現在まで脈々と続く米国政府のプロパガンダ戦略を、ブラックなユーモアたっぷりにシニカルに暴き出していく問題作だ。

家庭用シェルター
冷戦時代に主婦層をターゲットとした避難用核シェルターのコマーシャルが制作された。

教育用教材のキャラクター
「原子爆弾が落ちてきたら、“さっと隠れるんだよ(Duck and Cover)!”」とカメの「バート」が子供たちに教える 。

学校での避難訓練の様子
核戦争に備え政府主導による避難訓練が実施された。

原子爆弾をモチーフにした「アトミック・カクテル」を嗜む人たち
日本でも本国公開の翌83年に公開され話題となった。本作の影響を受け、「音楽を通して反核・反原発を訴える」をテーマに「アトミックカフェ・フェスティバル」が1984年に日比谷野外大音楽堂で開催。数々のビッグ・アーティストが出演し伝説的なイベントとなった。一時期開催が途絶えたが、2011年3月11日の東日本大震災を受け、放射能を考えるきっかけとして「フジロック・フェスティバル」で復活。現在に至るまでイベントが開催されているほか、本作品の上映会などが定期的に催されている。

◾️【スタッフ】監督・製作:ケヴィン・ラファティ、ジェイン・ローダー、ピアース・ラファティ
◾️【データ】1982年/アメリカ作品/モノクロ・カラー/本編87分/原題:THE ATOMIC CAFE
◾️【受賞】1983年ボストン映画批評家協会賞最優秀ドキュメンタリー賞受賞/1983年英国アカデミー賞フラハティ・ドキュメンタリー賞ノミネート
◾️【コピーライト】© 2018 Archives Project, Inc. All Rights Reserved. © 2025 Kino Lorber, Inc. All Rights Reserved.
【製品情報】
ブルーレイ 品番:IVBD-1336 価格:5,800円(税抜)
DVD 品番:IVCF-5910 価格:4,800円(税抜)
◾️特典 作品解説ブックレット封入/オリジナル予告編収録
◾️発売日 2025年9月26日(金)
お問い合わせ:
株式会社アイ・ヴィー・シー TEL:03-6807-4260
info@ivc-tokyo.co.jp
