中国放送(RCC)
「日本民間放送連盟賞」中央審査会の結果が発表され、RCCラジオ『消えゆく声・ヒロシマを継ぐこと』がラジオ報道番組部門で最優秀賞を受賞。これまでの報道とは一線を画す、画期的な内容と高い評価を受けました。
『2025年日本民間放送連盟賞』中央審査会審査結果が2025年9月18日(木)、民放連理事会において発表され、RCCラジオが制作した『消えゆく声・ヒロシマを継ぐこと』(2024年放送)が、ラジオ報道番組部門で「最優秀」作品 に選ばれました。 番組はこれまでの画一的な報道とは一線を画す、画期的な内容として高い評価を受けました。 特にディレクターの 「怖い」「しんどい」といった個人的な感情を隠さず語る手法です。戦争や原爆といった重いテーマを扱う上でリスクを伴うにもかかわらず、こうした率直な言葉を使うことで、視聴者は親近感を覚え、共感しやすい入り口となりました。単に「継承しなければならない」と訴えるのではなく、「向き合いたくない」という葛藤そのものを番組の主題とすることで、特に若い世代に響く新しい伝承の形を示しました。また、「いかに良いものを作るか」だけでなく、「いかに多くの人に届けるか」とい う点を深く追求し、視聴者との共感を重視する姿勢が重要であることを示す、大きなメッセージであると評価されました。

【番組】 消えゆく声・ヒロシマを継ぐこと
【放送】 2024年8月6日 13:00~13:54
【制作】 プロデューサー・演出:森下朋之
ディレクター・ナレーター:宮﨑夏音
取材:角 賢直・藤原佳那子
ナレーター:田口麻衣
【番組概要】 被爆79年。被爆者の平均年齢は85.58 歳。 被爆者がいなくなる時代は、すぐそこまで来ています。 何気ない日常を一瞬で奪った、あのあやまちを二度と繰り返さないために、この悲劇を伝えていかなければなりません。 ただ、悲劇ゆえに、その継承も容易ではありません。そして向き合う制作者にも覚悟が必要。 番組では、2022年度から広島で養成が始まった広島市の家族伝承者の1 期生・細川洋さんと、積極的に被爆 体験証言を続けながらも昨年11月に亡くなった 父・浩史さんの生前のインタビューに加え、制作者の心境の変化も 交えて継承の在り方を考えます。
【放送音声】 下記、URLから番組の音声をお聴きいただけます。
https://radio.rcc.jp/2025/naturalist_jba_awards/
日本民間放送連盟賞:質の高い番組制作、CM制作、技術開発、放送による社会貢献活動を奨励するために、日本民間放送連盟(民放連)が1953 年に創設した賞です。放送界全体の質的向上と、社会貢献活動の発展を目的としています。