株式会社KADOKAWA

株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区)は、第16回〈小説 野性時代 新人賞〉受賞作『降りる人』を、2025年9月26日(金)に発売しました。これを記念し、著者の木野寿彦氏と選考委員の森見登美彦氏との特別対談及び、試し読みとして第1章を全文公開しました。
悲しみを抱えた期間工の青年の日常と秘密を描く本作は、道尾秀介氏、森見登美彦氏をはじめとする選考委員から高い評価を受け、受賞が決まりました。選考委員からの評価を選評より一部抜粋してお届けします。
本作には、クリープハイプ・尾崎世界観氏から推薦コメントをお寄せいただきました。さらに、書店員さんからも絶賛の声が続々と届いています。大型新人のデビュー作にご注目ください!
選考委員より
「滑稽でもあり哀れでもある主人公が、実在の人物に思えるほど描写が自然で的確」
――冲方丁氏
「名作が名作として読者の心に届く瞬間を目の当たりにできた思いで胸が熱くなった。」
――辻村深月氏
「選評を書いているいまも、得がたい余韻がつづいている。」
――道尾秀介氏
「淡々とした、ときにはユーモラスな語り口ながら、最後の一行まで緊張感が失われないのは、主人公の根源的な戦いを、緻密に、正確に、描いているからだ。感銘を受けた。」
――森見登美彦氏
※選評より一部抜粋
推薦コメント
「こういう人の、こういう日々こそを、青春と呼びたい。いや、呼ばせてください。」
――尾崎世界観氏


【特別対談記事&第1章を全文公開!】
▼【対談】あの場面を読んだ時、ゾクゾクしたんですよ――木野寿彦×森見登美彦
https://kadobun.jp/feature/talks/entry-125615.html

▼【試し読み】木野寿彦『降りる人』第1章全文特別公開!
https://kadobun.jp/trial/oriruhito/6whnr1gby0g8.html
【作品について】
◆あらすじ
「しれっと生きればいいだろ」 選考委員の胸を打った第16回〈小説 野性時代新人賞〉受賞作
心身ともに疲弊して仕事を辞めた30歳の宮田は、唯一の友人である浜野から、期間工は人と接することの少ない「人間だとは思われない、ほとんど透明」な仕事だと聞き、浜野と共に工場で働くことに。
絶え間なく人間性を削り取られるような境遇の中、気付けば人間らしい営みを求めるようになっていく宮田だったが、実はある秘密を抱えており――。
◆書誌情報

発売日:2025年9月26日(金)
※電子書籍同日配信
定価:2,090円 (本体1,900円+税)
頁数:240頁
カバー写真:Geronimo Giqueaux
装丁:坂詰佳苗
体裁:四六変形判上製 単行本
ISBN:9784041166048
発行:KADOKAWA
作品情報ページ:
【著者プロフィール】
木野 寿彦(きの としひこ)
1983年生まれ。福岡県出身。九州大学文学部卒業後、工場勤務や事務職を経験。2025年、「降りる人」で第16回小説 野性時代 新人賞を受賞し、デビュー。
【〈小説 野性時代 新人賞〉概要】
これまでにない新ジャンルを築きあげるエンターテインメント作品を広く募集する〈小説 野性時代 新人賞〉。第11回募集時に〈野性時代フロンティア文学賞〉から改称し、新たなスタートを切りました。本誌は1974年に創刊された伝統を踏まえ、文芸誌としての役割を果たすべく、才能の発掘に努めて参ります。読む者の心を揺さぶる、将来性豊かな、稀代のストーリーテラーの登場を期待しています!
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正賞:記念品 副賞:賞金100万円
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選考委員:冲方丁、辻村深月、道尾秀介、森見登美彦(敬称略・50音順)
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選考結果リリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000016590.000007006.html