ロフトワーク
西日本有数の繁華街・天満で、“居心地の良さ”“ウェルビーイング”といった、まちづくりにおける主観的で感性的な価値を可視化し、指標化する試み
株式会社ロフトワーク(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長:諏訪光洋 以下「ロフトワーク」)と近畿大学文芸学部(本部:大阪府東大阪市 学長:松村到)文化デザイン学科准教授 アサダワタルゼミ(以下 「近大プロデュースゼミ」)は、令和7年(2025年)10月からロフトワークと株式会社読売広告社(本社:東京都港区 代表取締役社長:菊地英之)が共同で立ち上げた「まち感性ラボ」(*1)の一環で、西日本有数の繁華街である大阪・天満にて、近畿大学文芸学部の学生が「感性データ」を用いてまちの新たな景観や関係性を指標化する実験的プロジェクト「まち感性ラボ」天満リサーチを開始します。

「まち感性ラボ」は、ロフトワークと株式会社読売広告社が立ち上げた、まちづくりにおける“感性”を可視化・社会実装するための実験的プラットフォームです。 これまでのまちづくりでは、人口や人流、滞在時間など客観的な定量データが主な評価軸でした。しかし、近年“居心地の良さ” “ウェルビーイング”といった、主観的で感性的な価値の重要性が高まっています。「まち感性ラボ」では、生活者、自治体、クリエイター、事業者、コミュニティが日常の中で使いこなせる、新しい「感性指標」をつくることを目指します。また、指標をつくるだけでなく、「まちをどうよくしていくか」の実行までを視野に入れています。
本プロジェクトは、近大プロデュースゼミの学生6名らが中心となり、月1回のフィールドリサーチを行い、そこから得られた「感性データ」を収集・翻訳し、“まちのどんな景色を増やすか”を指標化することを目指します。令和8年(2026年)1月には、研究成果を社会に提示する公開イベント「まち感性指標品評会」をFabCafe Osakaで開催予定です。
活動内容
令和7年(2025年)10月から開始する天満リサーチでは、文化芸術とコミュニティデザインとの親和性を研究する近大プロデュースゼミの学生が中心となり、地域の文化的文脈を踏まえながら「感性データ」を収集・翻訳し、新しい都市指標の開発に挑戦します。
毎週木曜10:30〜14:00に、天満にあるFabCafe Osaka内の西L字ガラス面スペースを拠点に実施します。
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学生によるフィールドリサーチ(月1回実施)
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感性指標カードの開発とプロトタイプ制作
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令和8年(2026年)1月:公開イベント「まち感性指標品評会」をFabCafe Osakaで開催
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学生が作成した感性指標カードを提示
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関西の主要デベロッパーが新しい「街感性指標」に“採用”か“保留”か投票
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参加者・観覧者が感性をめぐる議論を共有
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本リサーチは、都市のハード整備中心の開発に対し、それぞれの地域の特徴を活かしながら「感性」を軸にしたソフトなまちづくりの可能性を提示することを目指します。
成果発表イベント「まち感性指標品評会」を令和8年(2026年)1月に開催
令和8年(2026年)1月に、学生の研究成果を社会に提示する公開イベント「まち感性指標品評会」をFabCafe Osakaで開催予定です。学生が作成した感性指標カードを直接見て体験できるほか、都市開発事業者と学生の対話を通じて、感性を活用した新しいまちづくりの可能性を共有します。公開形式とすることで、地域住民や一般参加者に研究をひらき、まちと人をつなぐ新しい参加型の社会実験となります。
*1 関連プレスリリース:ロフトワークとYOMIKOが共同で「まち感性ラボ」を始動
https://loftwork.com/jp/news/2025/08/27_loftwork-yomiko
FabCafe Osakaについて
プロジェクトの発表と実践の舞台の一つは、令和7年(2025年)4月に大阪・天満にオープンしたFabCafe Osakaです。形式に縛られない美しさを追求する近代から現代の美術思想「アンフォルム」をコンセプトに、情緒や感情、味覚など、身体に直接訴えかけるフィジカルな体験を通じて、クリエイターや来場者が集い、新たな発想が生まれるコミュニティの場を目指しています。「まち感性ラボ」は、この「アンフォルム」の思想を体現するアプローチのひとつです。まちの中に潜む、まだ言語化されていない感性に光をあてることで、新たな都市の価値を浮かび上がらせていきます。
公式サイト:https://fabcafe.com/jp/osaka/
近畿大学文芸学部文化デザイン学科プロデュースゼミについて
エンタメから社会問題の解決まで、プロデュース⼒を全⽅位に⽣かす誠に実践的なゼミ。商業施設、福祉現場、⼯場などとコラボしながら、企画表現⼒とプロジェクトマネジメント⼒を獲得。つまるところ、“⽣き⽅”⾃体をプロデュースし、柔軟な未来を⼿にするため⽇々奮闘中です。(アサダワタル)