スコットランド国際開発庁
– 新規投資と雇用創出を発表、日本との連携深化へ –

スコットランド政府、駐日英国大使館 スコットランド国際開発庁(SDI)は、9月16日(火)から19日(金)にかけて実施した「スコットランド洋上風力通商使節団」の日本での公式交流を意義深い成果をもって終了しました。使節団は、東京および大阪・関西万博 英国パビリオンでのショーケースイベントやWIND EXPO特別講演に加え、多くの日本企業と面談を行い、新規パートナーシップや投資案件の今後のさらなる協業と長期的な連携へとつながる確かな一歩となりました。
特に注目すべき成果として、スコットランドにおけるエネルギー移行を後押しする新たな海外直接投資(FDI)と雇用創出が発表されました。これにより、スコットランドの浮体式洋上風力関連のサプライチェーンや港湾インフラ開発がさらに加速し、スコットランドと日本の協力が実質的な成果として結実したことを示しています。
スコットランド政府 気候対策・エネルギー担当大臣(内閣閣僚) ジリアン・マーティンは次のように述べています。「日本と同じように、スコットランドもクリーンエネルギーの未来に全力で取り組んでいます。私たちは世界初の浮体式風力発電所を稼働させ、現在も世界最大規模の浮体式プロジェクトを有しています。この一世一代の機会を逃さず、民間投資を呼び込みながらサプライチェーンと港湾インフラを整備し、規模拡大を図っています。」また、日本企業によるスコットランドでの投資実績に触れつつ、次のように強調しました。「住友電工や丸紅、東京電力をはじめとする日本企業の投資は、すでにスコットランドの洋上風力産業を大きく強化しています。両国の人材交流や知識共有を通じて、より早いペースでネットゼロ実現に近づくことができるでしょう。協力こそが、世界的なエネルギー転換の鍵です。」
■ イベントと交流の成果
・東京および大阪・関西万博の英国パビリオンで開催された「スコットランド洋上風力発電ショーケース」では、浮体式洋上風力の最新技術、環境影響評価、係留・アンカーシステム、運用・保守分野におけるスコットランドの知見を発信。
大阪・関西万博では、再生可能エネルギーに関する情報を継続的に取材・発信しており、今年6月にはスコットランドでの取材を行ったテレビ朝日の山口豊アナウンサーもオンラインで参加。日本の視聴者にもなじみのある立場から、スコットランドの洋上風力やコミュニティと共存する再生可能エネルギーなど、先進的な事例を紹介する場となりました。
山口氏スコットランド取材の番組:
「人のおじい奮闘記!~輪島 スコットランド 希望をつなぐ風~」2025年9月21日(日)放送
・WIND EXPO特別講演では、スコットランドの大胆な洋上風力ロードマップと、競争力のあるサプライチェーン形成に向けた戦略的投資計画を紹介しました。
・企業面談、交流では、多数の日本企業と具体的な協議を行い、共同研究・技術協力、長期的なパートナーシップ構築の基盤を築きました。
今回の訪問を象徴する成果のひとつとして、日立エナジーがスコットランド最大の都市グラスゴーに「英国エンジニアリング・センター・オブ・エクセレンス」を新設することを発表しました。同拠点は約90人の高付加価値雇用を創出し、電力網の強化とエネルギー転換を支える重要拠点として位置づけられています。スコットランド企業庁による170万ポンドの支援のもと、総額300万ポンド超の投資が行われ、2026年初めの稼働を予定しています。

ジリアン・マーティン大臣(内閣閣僚)は9月19日に日立製作所を訪問し、平井裕秀執行役常務・グローバル渉外統括本部長と会談し、この投資発表を歓迎しました。電力網強化が洋上風力拡大や再生可能エネルギーの経済的機会最大化に不可欠であることを強調し、今回の決定が「スコットランドがビジネスに開かれているという明確なメッセージ」であると述べました。
今回の使節団派遣を通じ、日立をはじめとする日本企業との新たな投資・技術連携が具体化に向けて大きく前進しました。これらの取り組みは、スコットランドが洋上風力を核としたエネルギー転換のグローバルリーダーとしての地位を強化するとともに、スコットランドと日本の産業界が共に成長するための長期的な協力関係を築く確かな契機となりました。
スコットランド政府および駐日英国大使館 スコットランド国際開発庁は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)期間中に「Scotland Day」を全3回にわたり開催し、スコットランドの革新的産業と日本とのパートナーシップ強化を図りました。4月17日の「ゲームおよび消費者産業」、6月26日の「ヘルステック」、そして9月18日の「洋上風力産業」をテーマとしたイベントを通じて、多角的な交流と具体的な協業のきっかけが築かれ、本プログラムは全て無事に終了いたしました。詳しくはこちら
