NSGグループ
NSGグループの新潟医療福祉大学(以下、本学)は、神戸市立医療センター中央市民病院リハビリテーション技術部、株式会社アステムと共同で、2022年4月から2025年7月にかけて、リハビリ中の脳の酸素状態を“見える化”できるワイヤレス装置「ブロス(BROS:Brain Regional Oxygen Sensor)(以下、ブロス)」を、世界に先駆けて開発しました。これにより、患者さんの脳の状態を確認しながら、より安全でより効果的なリハビリを、場所の制約なく行うことが可能になります。

「ブロス(BROS)」 概要
【開発の背景
リハビリ中の脳の状態を測る方法が限られており、安全性の判断が難しいという課題がありました。特に集中治療室から開始される早期リハビリでは、「脳を守るリハビリ」の観点が求められていました。そこで本学は、近赤外分光法を用いた研究をもとに、病院・企業と連携し、世界初のワイヤレス多機能脳酸素モニターを開発しました。
【医療現場への貢献】
医療機器である「ブロス」を使用することにより、脳の状態をリアルタイムに確認しなが
らリハビリを開始でき、安全性を高めつつ積極的に実施できるようになります。さらに、脳循環の数値に基づいた運動強度設定によって個別最適化が可能となり、内部疾患を持つ患者さんへの科学的根拠に基づく新たな運動処方にもつながります。また、将来の認知機能低下リスクの把握や認知症予防への応用も期待されます。
【今後の展望】
本開発品の普及を通じ、安全かつ積極的なリハビリの提供に貢献してまいります。
また、本学のリハビリテーション科学、健康科学、スポーツ科学領域における高い研究力を活かし、「ブロス」を使用したリハビリの新しい知見や可能性を、世界に先駆けて社会に発信してまいります。
【販売名】 ブロス(BROS)
【製造販売業者】 株式会社アステム
【販売業者】 インターリハ株式会社
【一般的名称】 機能検査オキシメータ、パルスオキシメータ
【クラス分類】 管理医療機器/特定保守管理医療機器 クラスII
【医療機器認証番号】 307ADBZX00016000
【主な測定項目】 脳組織酸素飽和度(rSO2)、ΔO2HbI、ΔHHbI、ΔTHbI、SpO2、脈拍(PR)、
加速度(X/Y/Z軸)※ ※:加速度はスマートフォンで表示可能
【特長】 頭部装着で脳循環をリアルタイム把握、リハビリ中の歩行・離着にも対応可能です。
※詳しくはこちらのHPをご確認ください。http:// https://www.irc-web.co.jp/bros
【販売開始時期】 2025年10月末
【新潟医療福祉大学】https://www.nuhw.ac.jp/
全国でも数少ない、看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉・医療ITを学ぶ6学部16学科の医療系総合大学です。この医療系総合大学というメリットを最大限に活かし、本学では、医療の現場で必要とされている「チーム医療」を実践的に学ぶことができます。また、全学を挙げた組織的な資格取得支援体制と就職支援体制を構築し、全国トップクラスの国家試験合格率や高い就職実績を実現しています。さらに、スポーツ系学科を有する本学ならではの環境を活かし、「スポーツ」×「医療」「リハビリ」「栄養」など、スポーツと融合した学びを展開しています。