UNHCR駐日事務所
本で深める、瀬戸内国際芸術祭の体験
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、瀬戸内国際芸術祭2025において、重点プロジェクトのひとつである作品「SONGS — ものが語る難民の声」を瀬戸内国際芸術祭実行委員会と共催で展開しています。
芸術祭の秋会期開幕を迎える10月3日(金)から、高松港で展開中の同作品展示と連動し、書籍を通じて作品への理解をさらに広げられる関連企画を、TSUTAYA BOOKSTORE TAKAMATSU ORNEにて開催します。芸術と読書の季節に、本とアートを通じて難民の物語や平和について考える場を提供します。

本作品は、難民一人ひとりの姿を彼らの「大切なもの」やその記憶を通して映し出し、数字では語りきれないそれぞれの物語に光をあてるものです。関連展示では、作品を手掛けた写真家ホンマタカシ氏自らが作品鑑賞の手がかりとなる書籍を選び、コメントとともに紹介。さらに、瀬戸内国際芸術祭関連の書籍、難民や平和をテーマにした絵本・小説・ノンフィクションを並置するとともに、制作背景を伝えるパネルを展示します。お越しいただいた方には、本作品のタブロイド誌もお持ち帰りいただけます。
高松港での展示とあわせてご覧いただくことで、難民についての理解をさらに深めていただければ幸いです。
■ 開催概要
企画名:「SONGSーものが語る難民の声」関連展示 in TSUTAYA BOOKSTORE TAKAMATSU ORNE
会期:2025年10月3日(金)~10月17日(金)
会場:TSUTAYA BOOKSTORE TAKAMATSU ORNE(JR高松駅直結)
主催:UNHCR駐日事務所、瀬戸内国際芸術祭実行委員会
協賛:公益財団法人ウェスレー財団
■ 展示内容

・写真家ホンマタカシ氏が選んだ関連書籍コーナー
・難民や平和をテーマとした絵本・小説・ノンフィクションの紹介
・制作背景を伝える展示パネルと、持ち帰り可能な作品のタブロイド誌やしおり
※本展示は、全国の書店・図書館でUNHCR駐日事務所が展開している「難民のものがたり展」とも連動し、難民や平和をテーマにした本のブックリストを紹介しています。来場者は、オリジナルしおり(二次元コード付き)を手に取ることで、展示をきっかけに日常の読書へと広げることができます。
■ ホンマタカシ氏 プロフィール
1999年、写真集「東京郊外」(光琳社)で第24回木村伊兵衛賞を受賞。著書に「たのしい写真 よい子のための写真教室」(平凡社)など。近年の作品集に「TOKYO OLYMPIA」(NIEVES出版)、「Thirty-six View of Mount Fuji」(MACK出版)など。2023年から2024年にかけて東京都写真美術館にて個展「即興」を開催。
◾️UNHCR × 瀬戸内国際芸術祭 ホンマタカシ「SONGSーものが語る難民の声」
瀬戸内国際芸術祭実行委員会とUNHCRによる初の共催企画となる作品「SONGSーものが語る難民の声」では、写真家のホンマタカシさんが、故郷を追われた人々の姿と、彼らが避難生活のなかでも手放すことのなかった、故郷とのつながりを宿す「大切なもの」を写した作品を、高松港の特設ギャラリーやタブロイド誌で展開します。 ときに対話を重ねながら、故郷を追われた人々の姿と、彼らが避難生活の中でも手放すことのなかった、故郷とのつながりを宿した「大切なもの」を写した作品を通じて、数字からは見えてこない難民一人ひとりの物語に光を当てます。

■ UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)
国連の難民支援機関であるUNHCRは、難民、国内避難民、無国籍者などを国際的に保護・支援するため、世界約135カ国で活動しています。2023年12月にスイス・ジュネーブで開催された「第2回グローバル難民フォーラム」で共同議長国を務めた日本と連携しながら、多様なパートナーとともに、“社会全体で取り組む難民支援”の推進に取り組んでいます。1954年、1981年にノーベル平和賞を受賞。本部はスイス・ジュネーブ。
◾️瀬戸内国際芸術祭
瀬戸内国際芸術祭は、瀬戸内の島々と沿岸部を舞台に、2010年から3年に1度開催している現代アートの祭典です。約100日間の会期は春夏秋の3シーズンにわかれていて、季節ごとに瀬戸内の魅力が体感できます。期間中には約100万人が国内外から訪れる、日本を代表する国際的な芸術祭となっています。「海の復権」をテーマに掲げ、来訪者はアートを道しるべに島々を巡りながら、アーティスト、地域住民やボランティアサポーターと交流し、瀬戸内の持つ美しい景観や自然、島の文化や生活に出会うというスタイルが国内外の多くの方々の共感を呼んでいます。また、世界の著名誌に取り上げられるなど、瀬戸内国際芸術祭は世界のツーリズムからも注目を集めています。