株式会社丹生堂本舗
オープンファクトリーの進化系!? 生野のお菓子も技術も子どもたちの創造力も詰まった生野の魅力をまるごと体験できる『まち工場のお菓子セット』

大阪市生野区は、昔ながらの個人商店やものづくり企業が数多く集まり、“商人のまち”としての歴史を持つ地域です。そんな生野区に拠点を置くお菓子工場4社(佐々木製菓・高橋製菓・丹生堂本舗・フルタ製菓)とものづくり工場5社(大林縫製・カナビー・三栄金属製作所・電研・BIG ONES)が協力し、地域の小学生たちとともに“お菓子”を通じた交流と『まち工場のお菓子セット』づくりに挑みました。
”オープンファクトリ〜商品開発”『まち工場のお菓子セット』ができるまで
生野は“商人のまち”。お菓子が大好きな子どもたちへのミッションはただお菓子を詰めるだけではなく、お菓子や資材がどのように作られているかを学び、どうすれば売れる商品になるかを考え、自分たちの住んでいる生野のまちらしい商品をつくること。子どもたち自身が考え抜き、本気で形にした商品が完成しました。

今回は、子どもたちへのオープンファクトリーと称して、普段は一般公開されていないお菓子工場を特別に見学することからスタート。こんぺいとうの『佐々木製菓』、おかきの『高橋製菓』、駄菓子の『丹生堂本舗』、「チョコエッグ」などのチョコレート菓子が有名な『フルタ製菓』の計4社のお菓子工場を班に分かれて、2社見学する流れでした。お菓子ができるまでの過程を直近で観察したり、そこで働く大人の話を聞いたり、試食したりと、五感を使って学びました。


後半のお菓子セット作りは、ただ好きなお菓子を詰めるだけではなく、“本気で売れる商品を開発する”という意気込みで取り組みました。日頃食べているお菓子の裏側には、流通や価格の仕組みがあることを学びながら、卸価格をもとに利益を計算。各社のお菓子を食べ比べながら、真剣に利益を考える姿はもう立派な商人です。サポート役として地域の高校生も加わり、子どもも大人も一緒になってものづくりを楽しみました。販売で得られた利益は次の活動に活用し、地域を巻き込んだ取り組みを継続していきます。

さらに「売れるためには見た目も大切」という視点から、世間に並ぶお菓子のパッケージの事例を学び、デザインや言葉の工夫を考えるワークもプロのデザイナーと一緒に挑戦。普段は意識していなかったパッケージの工夫に多くの発見がありました。
最後は「どんな人に買ってほしいか」「買いたくなるデザインか」を意識しながら、絵や文字で表現し、それぞれの想いを込めた特別なお菓子セットが完成。
当日は、子どもたちの真剣なまなざしに加え、「良いものを作り、届けたい」という大人たちの想いも重なり、年齢差20歳以上の世代を超えた人々が一堂に会する取り組みとなりました。生野区長・筋原章博さんも駆けつけ、力強い挨拶で子どもたちを鼓舞。最後には即興で歌を披露し、会場は笑顔と一体感に包まれました。

ものづくりのまち生野の大人たちが協力して仕立てたオリジナルデザインのサコッシュに詰め合わせた「まち工場のお菓子セット」(価格:1,000円込)
数量限定・期間限定で、区内各所で販売されます。販売場所の詳細は、「いくのこども菓子」インスタグラム公式アカウントにてお知らせしています。URL:https://www.instagram.com/ikuno_kodomogashi/


まち工場が連携して生野の技術を集結!“メイドイン生野”の特別サコッシュ誕生

子どもたちの選んだお菓子は、今回の企画のために作られたオリジナルのサコッシュに詰め込みます。
サコッシュのすべてのパーツや製造は、生野区に拠点を置く5社のものづくり工場(大林縫製・カナビー・三栄金属製作所・電研・BIG ONES)が力を合わせて仕上げました。
「せっかく作るなら“メイドイン生野”と言えるものに」という想いから、地域の技術を結集。出会いから協力までの過程で、お菓子を片手に職人たちと何度もアイデアや想いを交わしながら、一歩ずつ形になっていきました。
まず、サコッシュの生地を、塩化ビニル素材の加工を得意とする『カナビー』により、お菓子の包装紙がひっつきにくいビニールを提供いただき、そこにエンボス加工を施し、サコッシュに合ったサイズに切り出していただきました。
次に、サコッシュ本体の表面には水圧転写、UVインクジェット印刷、塗装など表面加飾を得意とする『BIG ONES』のUV印刷技術で、モチーフを鮮やかに表現。
続いて、生野区で創業87年のアパレル縫製加工会社である『大林縫製』が、2社によるビニール生地を一つひとつ丁寧に縫い合わせていきます。

さらに“おまけ”のアルミチャームは、アルミや樹脂の加工を得意とする『三栄金属製作所』によりアルミをプレスで切り出して製作し、表面処理加工のアルマイトを得意とする『電研』により耐久性のあるアルマイト加工で鮮やかに色付け。そこに、生野区で愛されているイラストレーター「スタジオモンターグ」の松井さんによる『丁稚ネコ』のイラストをサコッシュ同様にUV印刷で表現しました。

こうして誕生したオリジナルのサコッシュは、近くにありながら普段は目にすることの少ない地域企業の技術を再発見する機会となり、9社の知恵と技術が重なり合う生野だからこそ実現した特別なものづくりの象徴となりました。

お菓子から始まった今回のプロジェクトは、“ものづくりのまち”生野をまるごと巻き込んだ形となりました。子どもから大人、異業種、そして行政までをも越境してそれぞれのできることが融合し、想像もしていなかった化学反応が生まれたことで、地域の顔として強く根づく企業が未来につながっていく一助を担っていったのかもしれません。この関係性を一過性のものにせず、地域の資源を活かしながら、文化とコミュニティを大切にする“生野らしい商人”のあり方を、ともに考えていきます。
WE ARE IKUNO MAKERS!生野の“ものづくり”を楽しむ製作メンバーたち

【生野区のお菓子工場】
株式会社佐々木製菓:1929年創業よりこんぺいとうを作り続けています。
高橋製菓株式会社:昭和32年創業のあられメーカーです。
https://www.takahashiseika-ninokura.com
株式会社丹生堂本舗:「形」にこだわる駄菓子メーカーです。
https://www.tanseido-honpo.co.jp
フルタ製菓株式会社:「ハイエイトチョコ」「セコイヤチョコレート」などのロングセラーを出している総合菓子メーカーです。https://www.furuta.co.jp
【生野区のものづくり工場】
カナビー株式会社:ビニールシートのエンボス加工に特化する会社
BIG ONES:水圧転写、UVインクジェット印刷、塗装など表面加飾の会社
大林縫製有限会社:生野区で創業87年のアパレル縫製加工
https://www.obayashihousei.com
三栄金属製作所:いろんなことができる「町工場の集合体」
有限会社電研:アルミに魔法をかけ強くオシャレな見た目にする会社
『まち工場のお菓子セット』詳細について
販売期間:2525年10月〜売り切れ次第終了
販売場所:生野区のお店やイベント
※詳細はインスタグラムにて随時ご紹介
URL:https://www.instagram.com/ikuno_kodomogashi/
問い合わせ先:
いくのこども菓子事務局
ikunogashi@gmail.com
共催:生野区のお菓子工場(佐々木製菓・高橋製菓・高橋製菓・丹生堂本舗・高橋製菓)
協力:生野区のものづくり工場(大林縫製・カナビー・三栄金属製作所・電研・BIG ONES)
※本商品は、生野区役所主催の大阪万博にちなんで生野区の魅力を発信するプロジェクト「EXPOいくの」を発端として誕生し、生野区の菓子メーカーとものづくり企業がコラボレーションし、現在は区役所の事業を離れ、自主的な活動として製作・販売をしております。