積水化学工業株式会社
積水化学工業株式会社 住宅カンパニー(プレジデント:吉田匡秀)は、10月より北海道江別市野幌若葉町の旧市有地(約27,900㎡)において、定住促進と地域活性化を目指す住居・利便施設複合型のまちづくり(以下、本事業)の開発を開始しました。

当社は、顧客価値と事業価値の両立によるESG経営を推進しており、その一環として、積水化学グループの技術力を結集しESG経営の具現化を図るまちづくり「SEKISUI Safe & Sound Project(※1)」を展開しています。
江別市では、人口減少や少子高齢化を見据え、駅を中心としたコンパクトなまちづくりを推進しています。2021年に野幌駅周辺の再開発事業が完了し、利便性が向上したことなどにより、2018年から7年連続で「年少人口(14歳以下)」の転入超過数が全国で20位以内(※2)になるなど、子育て世代から選ばれているエリアです。
当社では、JR函館本線「野幌」駅から徒歩8分の立地に位置する当該土地において、戸建用宅地(69区画)・集合賃貸住宅(全20戸)の住居、商業施設・クラブハウス(自治会館)の利便施設を計画。IoT技術などを活用し、子育て世代から高齢者まで安心・安全に暮らせ、生活利便性と地域活性化が共存する複合的なまちづくりを行います。
本事業は、2024年2月に江別市、北海道旅客鉄道株式会社及び生活協同組合コープさっぽろの三者において締結された「魅力あるまちづくりに関する連携協定」(※3)に基づき行うものです。本事業を通じて、周辺地域と共に環境に配慮した魅力あるまちへの発展を目指すとともに、江別市への子育て世代の転入や定住の促進にも貢献してまいります。
■本事業の背景・経緯
2024年3月に野幌若葉町の市有地を対象に江別市が行った公募型プロポーザルにおいて、当社の提案内容がプロポーザルの趣旨に合致し、具体的かつ創意工夫がなされた提案であることが評価され、同年10月に契約候補者として選定され、同年11月に土地売買契約を締結しました。
その後、具体的な開発計画について江別市などと協議を重ね、このほど開発行為が許可されましたので、2025年10月より造成工事を開始しました。今回北海道庁としては、初の景観協定認可を予定しており、戸建分譲住宅街区ではガイドラインを定め魅力的なまちなみを整備していきます。
■事業計画の特長

(1) 子育て世代が安心・安全に暮らせる、災害に強いまちの基盤づくり
本事業では、雨水貯留施設として当社製品のクロスウェーブを採用するなど当該土地全体のライフラインを地下から整備し災害に備えるとともに、IoT技術により防災性・防犯性を強化しています。戸建住宅では、太陽光発電システム・蓄電池を標準装備し自然エネルギーも活用した環境配慮型のレジリエントな住宅を供給し、安心・安全な暮らしの実現に貢献します。
また、これらの住宅は、住民の光熱費負担の軽減やまち全体でのCO2排出量削減にも貢献します。
(2) 地域の利便性向上と活性化を図る、複合的なまちづくり
本事業では、地域のニーズに応えるドラッグストア、コンビニエンスストアを併設し、日常の暮らしの利便性向上を図っています。多世代が利用できるクラブハウス(自治会館)を設け、地域イベントの開催などを通じ、住民の地域への愛着を育み、定住促進に貢献します。
また、戸建住宅だけでなく若年世帯が経済的にも選びやすい集合賃貸住宅を供給することで、人生プランに合わせて賃貸から戸建へ買い替えするなど選択が可能な住宅バリエーションを設けます。
(3) 将来にわたり長く住み続けたいと思える、魅力を維持するサステナブルな仕組みづくり
スマートタウン向け住民専用アプリ「NiSUMU(※4)」と、当社グループのタウンマネジメント会社「セキスイ合人社タウンマネジメント株式会社」により、地域住民と連携したまちの運営・管理を実施します。
地域に根ざしたコミュニティ形成のため、管理組合員を戸建住民から賃貸オーナー・商業施設の運営会社にも拡大。セキスイ合人社タウンマネジメント株式会社による管理組合スキームにより、自治会運営費や長期修繕費を継続的に確保するとともに、住民の自治会運営の負担軽減を図り、地域コミュニティの継続に寄与します。
加えて、隣接する幼稚園・保育園等へ地域貢献活動を広げることで、周辺地域の発展も目指すエリアマネジメントを推進します。
■開発概要
・所在地:北海道江別市野幌若葉町2番1 ほか5筆
・交 通:JR函館本線「野幌」駅徒歩約8分(約580m)
・開発区域の面積:27929.80㎡
・工 期:令和7年10月~令和8年9月(予定)
■周辺図

※1:積水化学グループのまちづくり「SEKISUI Safe&Sound Project」:https://www.sekisuiheim.com/safeandsound/index.html
※2:総務省 住民基本台帳人口移動報告(2024年度)の転入超過数より江別市が調査:https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003419945
江別市市勢要覧(令和6年発行):https://www.city.ebetsu.hokkaido.jp/uploaded/attachment/77508.pdf
※3:江別市・JR北海道・コープさっぽろの三者による魅力あるまちづくりに関する連携協定の締結について
https://www.city.ebetsu.hokkaido.jp/soshiki/tosikei/124381.html
※4:株式会社Secualと積水化学工業が共同開発したスマートタウン向け統合サービス