株式会社JSOL
~駐在員/経営層と現地スタッフ間の業務連絡の効率化・適正化を実現~
株式会社JSOL(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:永井 健志 以下、JSOL)は、日系企業の海外法人向けに、現地マネジメント支援と業務効率化を同時に実現する新システム「JRISE(ジェライザ)™」の提供を10月13日より開始します。本システムは、特許出願中のJSOL独自技術を搭載し、現地スタッフが普段使用しているコミュニケーションツール内の情報を生成AIによって業務報告形式にまとめます。これにより、駐在員や経営層がビジネスの進展状況をリアルタイムで把握することが可能になり、適切な意思決定を迅速に行えるようになります。また、現地スタッフにとっては業務報告の負荷が軽減され、営業活動など主軸の業務に注力することが可能となります。本システムは、中国・上海地区を皮切りに、中国全土への展開を図るとともに、将来的にはアジア太平洋地域を中心とする世界市場への展開を目指します。
背景・課題
海外法人では、マネジメント業務を担う駐在員/経営層と現地スタッフの間には、言語の壁や文化の違いなどから、営業活動内容をはじめとするビジネスの最新状況を正確かつ詳細に把握することに困難が伴っています。現地スタッフからの回答を得るまでに複数回にわたる問い合わせや報告・確認業務が発生し、報告までのタイムラグが原因でビジネスに影響を及ぼすような異常やリスクを迅速に認識できないケースも発生していました。
海外法人マネジメント支援システム「JRISE™」
JRISE™は、生成AIと独自ロジック(特許出願中)を組み合わせることで、現地で使用されているコミュニケーションツールやメール上での顧客との会話内容やその他さまざまな情報をもとに、自動的に業務活動状況を業務報告の形式で要約し、報告資料の作成までをサポートするものです。JRISE™を導入することで、駐在員/経営層は現地スタッフに日報などの入力を別途促すことなく、業務の進捗状況や課題などの要点を把握して迅速な意思決定が可能になるとともに、自動的に集計された各種データを活用することで資料作成の手間を大幅に削減できます。現地スタッフは報告作業が不要となった分、業務に集中できるほか、属人的なコミュニケーションによるリスクも軽減されます。さらに、過去に蓄積された情報をもとにしたナレッジシェアのツールとしての活用も可能です。
ソリューションの特徴
JRISE™は、生成AIの利用時に発生する一般的な課題である、同一プロンプトに対する回答のずれ、すなわち「ゆらぎ」を抑えるための独自ロジックを搭載しています。担当者ごとに異なる言い回しや、生成AIに誤読されやすい業界特有の表現に対して適切な文言への置換を行うことで出力精度を高めることに成功しました。これにより、現地の業務推進状況や営業活動に関するさまざまな情報をインプットとして、正確かつ高い再現性を保った形での可視化を実現します。そのため、駐在員/経営層は現地のスタッフとの認識のずれなく課題を把握でき、発生しうる問題に対して早めの対処が行えるなど、組織的かつスピーディーな対応が可能となります。
JRISE™には、主な機能として、WeChatやDingTalk、Outlookといった現地で利用されているコミュニケーションツールの会話ログを生成AIが解析し、業務活動状況やリスクをリアルタイムで表示する機能や、事業計画達成状況・営業進捗状況などを自動的に表示する 「ダッシュボート機能」があります。これは、従来生成AIが苦手としていた長文テキストデータを含む膨大な会話ログを解析して「活動結果」「背景」「複数の視点からの示唆」「課題・リスク」など、業務判断上重要な観点に沿って情報を要約し、分かりやすく表示するものです。このほか、必要な情報をユーザーが問い合わせることで詳細な情報を入手できる「AIエージェント機能」を備えています。これにより、ユーザーは表示されている情報だけでなく、指示を出すことでさらに踏み込んだ形での情報収集が可能となります。経営層や駐在員、現地スタッフなどのシステム利用者は、これらの機能をそれぞれの視点に合わせて活用することができます。
JRISE™は月額サブスクリプション型のサービスであり、現地の予算に合わせて最適な導入期間・範囲でスタートすることができます。また、利用するLLM(大規模言語モデル)は、各国のトレンドやお客さまの要望に合わせて変更することが可能です。また、セキュリティーに関しても、NTTグループ セキュリティーポリシーに準拠し独自のプライベート環境に動作環境を構築しているほか、中国サイバーセキュリティー法に規定される等級保護制度の国家情報安全等級保護二級を取得するなど高いセキュリティーレベルを確保しているため、業務に関連する企業内の各種情報を安全な環境で管理・活用することが可能です。

お客さまの声(PoC参加企業より)
JRISE™はこれまでに、すでに大手車体部品メーカーや計量機器メーカー、ウェブマーケティング会社など3社に対してPoCを実施しており、参加企業様からは以下のような声を頂いています。
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「活動内容に即した要約で事実・背景・未来があり、とても分かりやすい見せ方になっている」
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「生成AIの出力が期待以上。必要な情報が的確に出力されており、営業案件の兆しもキャッチできる」
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「今まで見えていなかった現地活動が見えるようになり、営業判断が迅速にできる」
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「使えるイメージがついたため、引き続きアップデート、機能追加に協力したい」
今後の展開
今後は、さらなるJRISE™活用に向けて、JRISE™内に蓄積されたデータとその他のデータを組み合わせることで、生成AIがお客さまの業務課題を自動で抽出することを目指します。さらに、その課題を解決するためのお客さま専用の業務アプリや追加機能を開発することで、各社特有の課題の状況に応じた業務改善を可能とするシステムへと進化させていきます。
JSOLはこれからも、お客さまの本質的な課題に向き合い、お客さまと共に新たな価値を生み出していきます。
■株式会社JSOL
(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:永井 健志)
株式会社JSOLは、株式会社NTTデータと株式会社日本総合研究所が出資するシステムコンサルティング・ソリューションインテグレーターです。
2006年の設立以来、製造、流通サービス、金融、公共分野で培った豊富な業務ノウハウとシステム開発力、エンジニアリングサイエンス分野における先進的な解析技術に強みを持ち、お客さまの価値向上に貢献しています。
※本リリースに記載されている内容は予告無く変更することがあります。
※本リリースに記載されている製品名、会社名は各社の商標または登録商標です。