アサヒ飲料
「ボトルtoボトル」協働により日本国内のペットボトルの循環利用を推進
アサヒ飲料株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:米女 太一、以下 アサヒ飲料)、大阪府吹田市(市長:後藤 圭二、以下 吹田市)、遠東石塚グリーンペット株式会社(本社:茨城県猿島郡境町、代表取締役社長:安田 真一、以下FIGP)および、ペットリファインテクノロジー株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:伊賀 大悟、以下ペットリファインテクノロジー)は10月10日に「ペットボトルのボトルtoボトル推進事業に関する協定書」を締結しました。本協定に基づく事業の開始日は2026年4月1日です。
アサヒ飲料は、多くの市民が参加しやすいリサイクルシステムの構築を目指す吹田市の取り組みに賛同しています。現在、吹田市の家庭から回収された使用済みペットボトルは、主に繊維製品や包装材料として再資源化されています。本協定の締結により、これらのペットボトルは新たなペットボトルに再生され、飲料容器として再利用されることになります。また、ごみ減量やリサイクルへの理解を促す啓発イベントの実施も計画しています。吹田市の環境施策と連動したさまざまな取り組みを通じて、リサイクル率の向上と持続可能な循環型社会の実現に貢献していきます。
「ボトルtoボトル」は、石油由来のペットボトル素材を調達し製造する場合と比較して、CO2排出量が少ないペットボトルのリサイクル法です。今回の取り組みでは、リサイクル時に発生する残渣を少なくするため、「メカニカルリサイクル※1(物理的再生法)」と「ケミカルリサイクル※2(化学的再生法)」の2つのリサイクル手法を組み合わせています。メカニカルリサイクルの工程で発生する『残余物※3』をケミカルリサイクルしていくことで、メカニカルリサイクルのみの場合を上回るリサイクル率の向上を目指します。
※1遠東石塚グリーンペット株式会社が行うリサイクル
※2ペットリファインテクノロジー株式会社が行うリサイクル
※3ペット素材を多く含むパウダー状のもの
<参考>
■メカニカルリサイクルとケミカルリサイクルの組み合わせ
メカニカルリサイクルは、回収したペットボトルを高温で溶かして異物を取り除いてペット樹脂を再生する手法です。ケミカルリサイクルは、ペットボトルを分子レベルにまで化学分解して不純物を取り除き、新たな再生ペット樹脂とするものです。ケミカルリサイクルの方が高品質の再生ペット樹脂が出来上がりますが、コスト面では大がかりな分解設備などが不要なメカニカルリサイクルの方が優れているとされます。
アサヒ飲料は、メカニカルリサイクルとケミカルリサイクルの組み合わせにより、リサイクル率の向上を目指しています。
■リサイクル工程における残渣と残余物
メカニカルリサイクルではリサイクルの工程で約20%の残渣が発生しますが、そのうち5~10%の残余物はペットボトル以外のものへのリサイクルが主となっています。残余物の一部にはペットボトル素材が含まれているため、残余物もペットボトル原料に再生することで、効率的かつ持続的なリサイクルが実現できます。
