株式会社DeltaX

株式会社DeltaX(本社:東京都千代田区、代表:黒岩 剛史)が運営する塾選びサービス『塾選』は、「親子喧嘩」について調査しましたので概要をお知らせいたします。
中高生になると、子どもとの関係に変化を感じる保護者は少なくありません。
「口ごたえが増えた」「話しかけても無視される」「逆ギレされる」—そんな“反抗的な態度”に頭を抱えていませんか?
実際に、塾選ジャーナルが保護者100名に実施したアンケート調査では、中高生の約7割が親子喧嘩を経験しており、原因の第1位が「反抗的な態度」であることが判明しました。
本記事では、実際のエピソードとともに、中高生との衝突が起こる理由やその背景を調査。さらに、多くの保護者が実践している「仲直りのコツ」や「喧嘩を減らす工夫」まで詳しく紹介します。
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親子喧嘩の原因ランキング1位は、やっぱり反抗的態度
中高生の保護者100名に親子喧嘩の原因を尋ねたところ、最も多かったのは「子どもの反抗的な態度や言動」で、52.1%と半数以上を占めました。

1位:子どもの反抗的な態度や言動
挨拶や返事をしない、無視する
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「父(自分)が朝挨拶しても話しかけても子どもが無視するため叱ったところ、『ウザ』と言って立ち去ろうとしたため叱責し、それが元で喧嘩になった。」(ひろっぴさん 東京都 高3女子 保護者)
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「思春期だからだと思うのですが、話しかけても無視をしたり乱暴な言葉遣いをすることがあります。最近「おはよう」と言っても無視をされたので、悲しくなり注意をしました。すると反抗的な態度をとられたので喧嘩になりました。」(マイさん 北海道 高2女子 保護者)
言葉遣いや態度が乱暴になる
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「子どもの口調であったり、他人に対して失礼な言い方をしたりした時に喧嘩になります。」(akjさん 東京都 中1女子 保護者)
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「親に対して『お前』と言ってきたので目上の人に対して失礼だと喧嘩した。」(てぃみさん 千葉県 中1男子 保護者)
注意すると逆ギレしたり、ふてくされた態度をとる
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「子どもがゴミをゴミ箱に投げ入れようとして外し、そのまま放置したので注意したところ、『あとで入れるよ!』と逆ギレしてきたので、こちらもムキになってしまいお互いに引けなくなってしまった。」(Hakkaさん 東京都 中1女子 保護者)
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「色々言ってもなかなか直らない、直そうとしないことに対してその態度・言動を注意することになってしまう。」(マッスル父さん 静岡県 高1女子 保護者)
多くの保護者が、子どもが横柄な態度や言葉遣いをとること、そして注意に対して素直に受け入れないことにストレスを感じていることがうかがえます。
2位:スマホとの付き合い方
親子喧嘩の原因ランキングで2位となったのは「スマホとの付き合い方」です。49.3%の保護者が、子どものスマホ利用を巡って衝突した経験があると回答しています。
スマホで夜更かしをする
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「夜遅くまでスマホを触っていて、翌朝なかなか起きられなかったことが原因です。妻が『いつまでスマホ見てるの?』と注意すると、『もう寝るからいいでしょ!』と反発し、険悪な雰囲気になった。」(テンテンさん 愛知県 高1女子 保護者)
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「夜中までスマホを見ていて、朝起きられず学校に遅刻しそうになったことが何度も続いたので、つい強く注意したら「うるさい」と言われてカッとなってしまいました。本人は「ちゃんとやってる」と言い張ってましたが、生活に支障が出ているのは事実で、こちらも心配と苛立ちが混ざって感情的になってしまいました。」(ふうせんさん 兵庫県 高2男子 保護者)
食事中や会話中にスマホを触る
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「食事中もスマホを触ることがあり、注意するとふて腐れた態度で口答えしたので喧嘩になった。」(hahaさん 東京都 高3女子 保護者)
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「こちらの話も聞かず、スマホに向き合う時間が多く、コミュニケーションが取れずに喧嘩になる。」(ほりりさん 広島県 中3男子 保護者)
スマホ利用に関するルールを破る
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「スマホを持たせる際に使用時間のルールを決めたのに、平気で破ろうとしたり、他のお友達の家はこんなに厳しくないと怒ったりしてくるため、喧嘩になった。」(しょこらさん 神奈川県 中2男子 保護者)
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「学校・部活・塾以外の時に、やるべきことをせずに、スマホばかりいじっていて喧嘩になる。部活や塾の友人と連絡を取るのに携帯を使えるようにしているが、制限時間になり追加のお願いをされる。」(1150さん 東京都 中2女子 保護者)
3位:生活リズム(夜更かし・朝寝坊など)
夜更かしをして朝起きられない
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「夜遅くまでゲームやスマホで遊んでいるので、早く寝るように注意をしたら口答えをしてきて喧嘩になりました。」(ヨシタカさん 大阪府 中1男子 保護者)
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「夜更かしをしていて朝起きられなくて学校に遅刻することが多く、ケンカしました。」(ぴんこさん 東京都 中1男子 保護者)
家族の予定やルールに合わせない
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「休みの日に昼過ぎまで寝ていて、家族の予定が狂うことが多くて、声をかけても『休みなんだからいいでしょ』と反発されました。」(ふうせんさん 兵庫県 高2男子 保護者)
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「平日の登校すべき日にギリギリの時間になるまで起きようとしないことでの衝突。」(883XLさん 大分県 中3男子 保護者)
夜更かしの原因がスマホやゲーム
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「スマホでゲームや動画を夜遅くまで見ている時に、妻と喧嘩になることが多いです。」(K.Tさん 三重県 中2女子 保護者)
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「夜更かししてアニメを見ていたので、早く寝るように言った。20分後ぐらいにまだ見ていたためもう一度注意をしたら無視されたため、黙ってテレビを消したら口喧嘩になった。」(Hakkaさん 東京都 中1女子 保護者)
4位:部屋の片づけや家事の手伝い
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「息子の部屋がもう足の踏み場もないくらい散らかってて、洗濯物は床に放置、漫画やお菓子の袋が散乱してる状態だったんです。『いい加減、片づけてくれよ! ゴミ屋敷みたいになってるぞ』って言ったら、『うっさいな、俺の部屋だろ!』って反発されました。」(ワッドさん 東京都 中2男子 保護者)
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「出したものを片付けない、階段に服を脱ぎ捨てていることを注意したら、歩くスペースはあるとキレて喧嘩になった。」(おふねさん 熊本県 高3女子 保護者)
多くの保護者が、子どもに基本的な生活習慣を身につけてほしいと願っています。しかし、子どもは「自分の部屋だから好きにさせて」と反発したり、注意されてもなかなか行動に移さなかったりするため、保護者のストレスが蓄積し、喧嘩になってしまうようです。
5位:勉強や成績について
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「先月の期末テストで、息子が数学のテストで思ったより点数が低かったんです。普段は『まあ、頑張ればいいよ』くらいの気持ちでいるんですけど、その時は答案を見たらケアレスミスが目立ってて、つい『ちゃんと見直ししなよ! こんなミス、もったいないだろ!』とイラっとした感じで言っちゃいました。」(ワッドさん 東京都 中2女子 保護者)
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「スマートフォンを見ながら勉強をしていたので注意したらケンカになった。」(あたさん 東京都 中3男子 保護者)
中高生は、高校受験や大学受験を控えており、成績が将来の選択肢を左右する重要な時期です。保護者としては、子どもの将来を案じて「もっと勉強しなさい」と口出ししてしまいますが、その言葉がプレッシャーとなり、喧嘩に発展することが多いようです。
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中高生の親子喧嘩は日常的?約7割の家庭で衝突が発生
中高生の子どもがいるご家庭では、どのくらいの頻度で親子喧嘩が起こっているのでしょうか?

週に1回以上喧嘩をする家庭は26%で、月に1~2回という家庭が30%と最も多いです。中高生の子どもと保護者の間での衝突はよく起きていることがわかります。
さらに、親子喧嘩をする相手について聞いたところ、母親が相手となるケースが60.9%で、父親と母親同じくらいという回答が29.0%、父親が相手となるケースは10.1%でした。中高生の親子喧嘩は、主に母親と子どもの間で起こっているようです。

親子喧嘩後、「口を利かない」状況の対処法とは?
親子喧嘩の後、子どもが口を利かなくなる状況に直面したことがある保護者は、40.6%にのぼります。これは珍しいことではなく、多くの家庭で起こりうる問題です。

口を利かなくなったら「放っておく」が最も多い対処法
子どもが口を利かなくなったとき、保護者はどう対応しているのでしょうか。今回の調査では、「放っておく」という対処法が最も多いという結果が出ています。
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「基本的に放置すると数日でお互いに頭が冷えて元の良い関係に戻ることが殆どです。」(かりんとうさん 北海道 中3女子 保護者)
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「何を言っても無駄なので、本人の気持ちが落ち着いてほとぼりが冷めるまで放っておいた。」(てぃみさん 千葉県 中1男子 保護者)
これらの声からは、「そっとしておく」「見守る」というスタンスをとる保護者が多いことがうかがえます。感情的になっている子どもに無理に話しかけても、事態が悪化する可能性があると多くの保護者が感じているからです。
親子喧嘩の仲直りの方法はとてもシンプル
親子喧嘩後、最も多い仲直りの方法は「普段通りに接する」というものでした。では、具体的にどのように普段通りに接しているのでしょうか。寄せられたコメントをもとに、効果的な仲直り方法をいくつかご紹介します。
仲直り方法は「普段通りに接する」が基本
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「特に何もしていない。普段通り話しかける。生活しないといけないから。」(あいさん 兵庫県 中2男子 保護者)
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「喧嘩になった時の感情は一時的なものなので、なるべく早いうちに普段通りの平穏な言葉遣いに戻すよう心掛けている。」(883XLさん 大分県 中3男子 保護者)
落ち着いたら話し合う
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「お互い、怒りの熱が冷めた時に何が悪かったのかを話し合っています。」(r.r.さん 東京都 中3男子 保護者)
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「親子喧嘩の後は時間を置いてから話し合い、子どもの気持ちを聞くようにしています。その後、一緒に食事をして仲直りします。」(KK0424さん 東京都 中3男子 保護者)
仲直りのきっかけを作る
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「お互いストレスがある時にちょっとした事で親子喧嘩になるので今はあまり気にしてませんが、好きな物を食事で作ってあげたり話題のファッションやコスメについて会話すると普通に仲直りします。」(みーちゃんさん 福岡県 高2女子 保護者)
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「子供はお菓子が好きなので、子供が好きなお菓子を買ってきて「これ、食べる?」と声をかけると、自然と笑顔になり仲直りができています。」(マイさん 北海道 高2女子 保護者)
親子喧嘩を減らすには?保護者100人が実践する4つの工夫
どの家庭でもできることなら親子喧嘩はしたくないと考えるもの。親子喧嘩を完全になくすことは難しくとも、少しでも減らすにはどうしたらよいでしょうか。
工夫(1):感情的にならずに冷静に対応する
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「あまり感情的にならないようにする。言葉一つで傷つける可能性があるので言い方には注意する。」(まぁやんさん 千葉県 中2女子 保護者)
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「瞬間的に怒らないように、気持ちを静めてから注意するべきことを注意するように心がけている。」(羅生門さん 神奈川県 高1男子 保護者)
工夫(2):子どもの意見を尊重し、耳を傾ける
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「一方的に怒るのではなく、なぜそう思うのか、まずは娘の意見を聞くようにしています。」(テンテンさん 愛知県 高1女子 保護者)
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「子どもの話を聞く時はできるだけ、自分の作業の手をとめて聞くようにしています。」(ジャスミンミナミさん 兵庫県 高3女子 保護者)
工夫(3):伝え方を工夫する
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「『〜しなさい』と命令するのではなく、『〜してくれるとパパは嬉しいな』といったように、柔らかい言葉で伝えるように工夫しています。」(テンテンさん 愛知県 高1女子 保護者)
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「注意をする時の声のかけ方に注意している。『間違っている』『ダメ』と言われるのは、大人でも気分の良いものではないので、『お母さんはこれからなんと言うでしょう』と注意点を自分で正してもらったり、きちんとできているときには『さすが〜!』と大げさに褒めたりします。」(1150さん 東京都 中2女子 保護者)
工夫(4):過干渉をせず、適度な距離感を保つ
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「あまりガミガミ言わない。ある程度のことは自分で考えてやらせたり、心配でもいろいろ口を出さないようにしようと思っています」(chicoさん 沖縄県 中3男子 保護者)
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「プライベートなことには、干渉し過ぎないことにしている。根掘り葉掘り聞いたり、口を出すことは極力控え、最低限に留める」(しょこらさん 神奈川県 中1男子 保護者)
まとめ:中高生との親子喧嘩後に大切なのは「見守る姿勢」
今回のアンケート調査から、中高生の親子喧嘩は多くの家庭で日常的に起こっていることが明らかになりました。
親子喧嘩の原因になっている内容をひも解いてみると、子どもが成長する上で直面する課題でもあります。保護者は子どもの将来を案じて口出ししたくなりますが、その親心が、子どもの反発を招き、喧嘩に発展してしまうケースが多いようです。
また、喧嘩の後に子どもが口を利かなくなるという状況も珍しくはありません。しかし、多くの保護者は無理に関係を修復しようとせず、子どもが落ち着くのを「見守る」という選択をしています。その結果、「普段通りに接する」ことで自然と仲直りしていることがわかりました。
親子喧嘩を減らすためには、保護者側が感情的にならずに冷静に対応すること、そして子どもの話に耳を傾け、伝え方を工夫することが大切です。過干渉を避け、子ども自身に考えさせ、行動させる時間を与えることで、不要な衝突を減らせるでしょう。
親子喧嘩は、子どもが自立していく過程で起こる、ごく自然なことです。今回の調査結果が、中高生の子どもと向き合う保護者の方々の一助となれば幸いです。
詳細はこちらをご覧ください。
アンケート調査概要
調査対象:中高生の子どもを持つ保護者(有効回答数100名)
調査時期:2025年9月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「中高生の親子喧嘩」についての調査
※掲載しているグラフや内容を引用する場合は「塾選ジャーナル調べ:「中高生の親子喧嘩」についての調査」と明記し、『塾選ジャーナル』の記事(https://bestjuku.com/shingaku/s-article/32200/)へのリンク設置をお願いします。