株式会社ダイヤモンド・ビジネス企画
カンケンテクノ株式会社(所在地:東京都千代田区)の相談役・今村啓志氏による「All carbon neutral 100年後の地球のためにすべきこと」が、1月7日より全国書店にて発売されている。

世界規模で切迫する地球温暖化対策。2050年までに温室効果ガスの「カーボンニュートラル」が世界人類共通の目標として掲げられ、その達成のため日本政府も2021年にグリーン成長戦略を打ち出した。だが、私たちはどのような取り組みをするべきか本当に理解できているのだろうか?
温室効果ガスは化石燃料由来のCO2だけではない。「産業のコメ」と呼ばれ現代の生活になくてはならない半導体を製造する際にも、有害なガスが排出されるのだ。
環境を守る装置をつくるために、排ガスを出してしまっては意味がない。高度成長期から有害ガスの無害化や温室効果ガスの分解装置で環境分野をリードし『グローバルニッチトップ企業100選』に認定されたカンケンテクノの創始者が、産業排出ガス処理の視点から環境保全意識のさらなるシフトチェンジを提言する。50年後、100年後の未来の地球を考えるために。
カーボンニュートラル実現のために必要なこと
地球温暖化対策の柱である「カーボンニュートラル」だが、「何となく知っているけど詳しくはわからない」という人も多い。温室効果ガスの排出を2050年までに実質ゼロにできれば、深刻さを増す地球の気温上昇を1.5℃に抑えられる。しかし難しい。大気を汚す温室効果ガスはCO2のみならず複数存在し、その処理の段階で新たな温室効果ガスが発生する場合もある。
そのなかで、除害装置メーカーとして社会的役割を果たしてきたのがカンケンテクノだ。半導体製造の過程で発生する有害ガスは燃焼装置によって分解処理されていたが、これを電気的に処理することで温室効果ガスの発生を抑える装置を開発。厳しい自主規制を敷く半導体業界で信頼を勝ち取り、国内でトップ、世界で21%のシェアを占めるに至った。
カンケンテクノは最先端の除害装置を市場に提供し続けた。環境への配慮はもちろんのこと、小型でランニングコストも抑えた使いやすい製品の供給、ユーザーに寄り添ったメンテナンスで顧客に配慮。無害化装置のニーズが高まり、導入が加速度的に進む中で市場の信頼を勝ち得ている。
産業の電化、再エネ、EV車の推進が進んでいる。「除害業界の『テスラ』になりたい」との思いを掲げ産業排ガス処理メーカーのトップが、持続可能な社会の実現に向けて産業界全体で取り組みを進める必要があることを次世代に向け力強く伝える。
【書籍情報】
『All Carbon Neutral(オール・カーボン・ニュートラル)100年後の地球のためにすべきこと』
ISBN:978-4-478-08498-4
定 価:1,600円(税別)
判 型:四六版 – 並製
発 行:ダイヤモンド・ビジネス企画
発 売:ダイヤモンド社
発刊日:2025年1月7日
【Contents】
第1章 広い地球の小さな大気
———カンケンテクノの社会的役割
第2章 環境分野のグローバルニッチへの道程
——–カンケンテクノの歩み
第3章 カーボンニュートラルに貢献するものづくり
——-カンケンテクノの無害化技術
第4章 カーボンニュートラル社会に向けた提言
——-未来へのメッセージ
【著者プロフィール】
今村 啓志 (いまむら・ひろし)
カンケンテクノ株式会社 相談役
1936年、山口県生まれ。山口県山口高等学校卒。1960年、大阪府立大学工学部を卒業後、工業炉メーカーに入社し、環境設備の設計や製造など大気処理事業に従事。大気処理の経験を生かし日本一厳しい大気環境基準に対応できる設備を開発するため、1978年に関西研熱工業(現・カンケンテクノ)を起業。産業界で排出される有害ガスや温室効果ガスの浄化、無害化装置の開発、社業発展に尽力。国内の他には海外では7拠点を展開。