日綜産業株式会社
組立・解体工数を3割以上削減する「有用な新技術」として選出
2025年4月21日(月)、日綜産業株式会社(本社:千葉県千葉市、小野大社長、以下日綜産業)は、当社開発の「法面作業構台マルチアングル工法」が国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)において「準推奨技術」に選定されたことをお知らせいたします。本技術は、仮設資材を用いて法面(のりめん)上に安全な作業構台を構築できる独自の工法であり、今回の選定によりその信頼性と有用性が国に認められた形となります。

国土交通省が運用するNETIS(新技術情報提供システム:New Technology Information System)は、公共工事における新技術の活用促進を目的とした情報データベースです。NETISに登録された新技術の中でも、特に施工の安全性や効率向上に寄与し、公共工事の技術水準を高めると評価されたものには「推奨技術」や「準推奨技術」といった区分が与えられます。今回「法面作業構台マルチアングル工法」が選定された準推奨技術は、国土交通省による審査・評価を経て認められるものです。この選定により、本工法は公共事業において優先的な採用が推奨される技術の一つとなりました。今後、国や自治体の工事案件で採用される際には、施工業者の評価加点などのインセンティブも期待されることから、現場での活用が一層促進される見込みです。
本工法は2016年にNETIS登録(登録番号:KT-160136-A)されて以来、法面補修工事や法面防災対策工事、災害時の緊急復旧工事など全国で累計2,500現場以上の施工実績を重ねてきました。その豊富な実績と効果が評価され、2021年にはNETIS区分が活用促進技術(KT-160136-VE)に昇格。そしてこの度の準推奨技術への選定に至ったものです。日綜産業では、今回の認定を契機に本工法の更なる改良と普及に努め、全国のインフラ工事や防災・減災の現場を支えるソリューションとして貢献してまいります。
「法面作業構台マルチアングル工法」とは?
当社が独自に開発したクサビ緊結式システム足場兼支保工「ニッソー3Sシステム」を応用し、斜面・法面での作業床(構台)を安全かつ迅速に設置するクサビ緊結式のシステム構台工法です。仮設資材でありながら様々な傾斜の法面に柔軟に対応できます。
簡単な組み立てと解体
MA工法の最大の特徴は、重機が不要であり、ハンマー1本で簡単に組立・解体ができる点です。重機の据え付けが難しい法面に人力での施工が可能な一方で、単管足場などの従来工法と比べて大幅な時間短縮が可能です。当社では、1,000 空㎥モデルを用いた比較において、単管パイプ、クランプおよび番線等を用いる従来の足場と比べ、組立・解体工数を37.78%、コストを21.34%削減できると試算しています。狭小地や山間部、急傾斜地、災害時の応急復旧に最適です。
高い耐荷重性能
支柱の最大許容荷重は7.1t。単管と比べて3倍以上の許容支持力があり、単管構台では実現できない70t未満程度の積載が可能のため、50tのラフタークレーンなどの重機の積載に対応します。また、JIS規格A8972(法面工事用仮設設備)に基づいているため、根拠の明確な強度計算が行えることは、類似品にはない特徴となっています。
廃材の削減
再利用が想定されているリース品のため、土嚢袋などの廃材削減になります。SDGsに貢献します。
「法面作業構台マルチアングル工法」の実例




日綜産業株式会社について

日綜産業株式会社(にっそうさんぎょうかぶしきがいしゃ、Nisso Industries Co.,Ltd.)は、建設・土木・鉄道・プラントなど多様な分野に向けて、仮設機材の設計・開発・製造・販売・レンタルを一貫して提供する専門メーカーです。1968年の設立以来、「建設労働災害の撲滅」と「安心・安全な現場づくり」を使命に掲げ、製品の高度な安全性やエンジニアリングを通じて死亡災害の撲滅に長年取り組んできました。
主力製品である吊り足場「クイックデッキ」やクサビ緊結式足場支保工「ニッソー3Sシステム」など、現場の安全性と作業効率を両立するシステム仮設機材を展開。スカイツリーや国立競技場、高速道路、駅のホームドア設置や災害復旧など多様なプロジェクトに採用され、仮設業界のリーディングカンパニーとして、業界全体の安全文化の推進を担っています。
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本社所在地:〒261-0023 千葉県千葉市美浜区中瀬1-3 幕張テクノガーデン B-12F
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代表者:代表取締役社長 小野 大
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設立:1968年6月19日
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資本金:17億9,134万円
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売上高:245億円(令和6年度)
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従業員数:435名(男子335名 女子100名)
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事業内容:仮設機材の開発・製造・販売・レンタル、施工支援