キリンホールディングス株式会社
~果実のフードロス削減・果実農家支援を目指す企業横断プロジェクトに~
キリンビール株式会社(社長:堀口英樹)は、RTD※1「キリン 氷結®(以下、氷結®)」ブランドにおいて、継続的なCSV※2活動として取り組む「氷結®mottainaiプロジェクト」を、4月23日(水)より企業横断プロジェクト「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」に進化させます。企業の垣根を越え、各社の強みを生かしながら協働することで、より多くの果実のフードロス削減および日本全国の果実農家支援を目指します。第1弾の取り組みとして、オイシックス・ラ・大地株式会社(代表取締役社長:高島宏平 以下、オイシックス)および、産直通販サイト「食べチョク」を運営する、株式会社ビビッドガーデン(代表取締役社長:秋元里奈 以下、ビビッドガーデン)との協働を開始し、規格外果実の活用・価値創造に取り組みます。本プロジェクトでは「果実のフードロス削減を通じてつながりを創造し、“社会に良い”を“私がうれしい”ことに広げ、人と未来を明るく豊かにする。」をビジョンに掲げ、取り組みを推進します。
※1 Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲めるアルコール飲料
※2 Creating Shared Valueの略。お客様や社会と共有できる価値の創造

●プロジェクト背景
近年、日本において食べられるにもかかわらず廃棄されてしまうフードロスが、運搬や焼却の際にCO2を排出することなどから社会が抱える喫緊の課題となっています。果実においても、規格の問題で販売できず廃棄され、果実農家の経営圧迫にもつながっています。さらに気候問題・後継者不足など、果実農家が抱える課題はますます多くなっています。
この課題に対する取り組みとして、誕生以来、“果実のみずみずしいスッキリとしたおいしさ”を届けてきた「氷結®」ブランドは、これからも果実のおいしさを届け続けるために、2024年5月に「氷結®mottainaiプロジェクト」を発足しました。おいしいのに規格の問題で廃棄される果実を「モッタイナイ果実」と位置づけ、5月に規格外の「横浜特産浜なし」を使用した「キリン 氷結®mottainai 浜なし(期間限定)」を、10月に規格外の「高知県産ぽんかん」を使用した「キリン 氷結®mottainai ぽんかん(期間限定)」を発売しました。いずれも“おいしさ”と“社会貢献”を両立するコンセプトに共感をいただき、約3.4万個の「浜なし」および、約31万個の「ぽんかん」の「モッタイナイ果実」削減を実現しました。また売上1本につき1円を果実農家支援のために活用いただいています。

一方で、日本各地にはまだまだ多くのおいしいのに規格の問題で廃棄されてしまう「モッタイナイ果実」が存在しています。今後「モッタイナイ果実」が発生しない世の中を目指していくためには、まだ知られていない「モッタイナイ果実」をより早く、そして多く見つけ出し、おいしい商品としてお客様に届けていく必要があると考えました。そのために「氷結®mottainaiプロジェクト」を「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」に進化させ、「氷結®」ブランドだけではなく、志を共にする企業と協働し、企業横断で取り組んでいくことを決定しました。オイシックス、ビビッドガーデンの2社は、自社のサービスを通してフードロスや産地が抱える課題に各社で取り組んできました。このことから、本プロジェクトの趣旨や、企業が協働で取り組む重要性に賛同いただき、参画が決定しました。
●プロジェクト概要
・各社のネットワークで果実農家とつながり、おいしいのに規格の問題で廃棄される「モッタイナイ果実」を見つけ出し、おいしい商品としてお客様に届けることで、フードロス削減および継続的な果実農家の支援に取り組みます。
・企業の垣根を越えて、各社の強みやサービスを活かして取り組むことで、1社ではできない規格外品を活用した、新たな価値創造を目指します。
・今回の2社にとどまらず、より多くの企業にプロジェクトにご参画いただき「モッタイナイ!を、おいしい!に。」の輪をさらに広げていくことを目指します。
・本プロジェクトを通し、規格外品自体やフードロス削減につながる商品が「より身近で前向きな選択肢である」という価値観を世の中に広げていきます。
●今後について
・2社が持つ果実農家のネットワークの中で出会った「モッタイナイ果実」を使用した「氷結®mottainai」コラボ商品を年内から発売することを目指します。
・ビビッドガーデンは、生産者と連携して産地や「モッタイナイ果実」についてより深く知っていただけるよう、規格外品を販売する「モッタイナイ!を、おいしい!に。マルシェ」を4月24日(木)~4月25日(金) 13:00~20:00の期間、JR新宿駅ミライナタワー改札外にて開催します。また、発売に向けて産地ツアーの実施、お客様と生産者が食品ロスについて語り合えるコミュニティの立ち上げなどを推進します。
・オイシックスは、「モッタイナイ果実」を使用した主力商品のミールキット「Kit Oisix」を開発し、年内にオイシックス定期会員様に販売することを目指します。
<2027年までのプロジェクト全体目標>
・年間250tの「モッタイナイ果実」削減を目指します。
・100軒の生産者様にプロジェクトに賛同いただき、参加いただくことを目指します。
・1,200万人のお客様に、商品の購入やイベント参加などを通し、プロジェクトに参加いただくことを目指します。
●参画企業コメント
オイシックス・ラ・大地株式会社
オイシックスは、「これからの食卓、これからの畑。」を企業理念に掲げ、食に関する社会課題をビジネスとして解決することをモットーに、創業以来フードロス問題に向き合っています。昨今、産地と直接やりとりをする中で、猛暑や豪雨、台風などで発生する規格外品の増加や、人件費や資材、燃料費などの価格高騰、生産者の高齢化により年々経営が難しくなっているという産地の課題の高まりを感じています。
そのような産地の課題にアプローチしながらお客様のニーズにも応えられる商品展開をするなど、オイシックスでも産地にもお客様にもうれしい三方よしの取り組みを推進していますが、産地全体の課題解決には、1社だけでなく業界全体を巻き込んだ大きなうねりをつくっていくことが重要だと考えています。本プロジェクトへ参画することで、企業や産地の努力にとどまらない新たな価値を食卓に提供し、持続可能な食料消費があたりまえの世の中をつくっていきたいと考えています。
株式会社ビビッドガーデン
ビビッドガーデンは、「生産者のこだわりが正当に評価される世界へ」をビジョンに掲げ、全国の生産者から食材や花などを直接購入できる産直通販サイト※3「食べチョク」を運営しています。
フードロスは極めて複雑で解決の難しい社会課題です。生産現場と食卓を橋渡しする私たちは、単に規格外品を安価に販売したり無償で提供したりするだけでこの問題が解決するとは考えていません。生産者の経済的持続性も踏まえ、最適な選択肢を模索することが重要だと考えています。規格外の農産物や未利用の水産物であっても、こだわりや魅力のあるものが正当に評価され、適正な価格で消費者に届く仕組みを構築するとともに、正規品についてもその価値が正しく認識される社会を目指します。志を同じくする企業や行政が連携することで、社会の構造そのものも少しずつ動かせると信じています。「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」に参加し、スーパーやコンビニなど日常的な生活の接点を通じて取り組むことで、日々の暮らしの中で、自然と社会課題への“気づき”が促される契機にもなると考えています。生産者のこだわりとお客様のニーズを結びつけるプラットフォームとして、作り手の思いや現場の声を丁寧にくみ取り、「食べチョク」のお客様に対しても継続的に情報発信をすることで、貢献を目指します。本プロジェクトをきっかけに、より多くの企業や自治体、生産者、お客様と連携し、生産者のこだわりが正しく届き、食材が最後まで大切にされる社会を共に築いてまいります。
※3 産直通販サイト:生産者が消費者の自宅へ商品を直送することを特徴とする生産者特化型の通販サイト
●関連URL
▼プロジェクトサイト
https://www.kirin.co.jp/alcohol/rtd/hyoketsu/brand_action/collaboration/
▼協働のきっかけとなった3社対談記事
https://www.kirin.co.jp/journal/alcohol/stories/20240705_01/
キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。