株式会社 Classroom Adventure
EdTechスタートアップの株式会社Classroom Adventureと東京都北区が協力。増え続ける闇バイト問題対策の新しい形へ

株式会社Classroom Adventureは、東京都北区と協力し、区内の若者を闇バイトから守るための画期的な取り組みを開始します。令和7年5月より、公立中学校では全国初となる闇バイト疑似体験ゲーム「レイの失踪」を活用した啓発講習会を実施することが決定しました。この取り組みは、若年層の犯罪加担防止に向けた官民連携による先進的なモデルケースとなります。
全国初!公立中学校での「レイの失踪」導入
北区生活安全担当課と株式会社Classroom Adventureは「闇バイト防止対策啓発講習会」として新規事業を開始し、区内の中学3年生を対象に「レイの失踪」プログラムを試験的に導入します。令和7年5月以降、希望者を募り定員50名で2回実施する予定です。また、区教育委員会と連携し、区立中学校1校をモデル校として3年生全員を対象とした授業も実施します。このような取り組みは公立中学校においては全国初の試みとなります。

深刻化する闇バイト問題と若年層への影響
令和6年の特殊詐欺被害額は過去最高の721億円に達し、闇バイトの逮捕者のうち8割が10代・20代であるなど、闇バイトの増大とそれに伴う若年層の加担は深刻な社会問題となっています。最近では中学生の逮捕者も出ており、従来の青少年犯罪と大きく異なるのは、加害者自身も「騙されて」加担してしまうケースが多い点です。

また、ディップ株式会社の調査によれば、高校生の約8割がネット上の危険な求人情報を正しく判断できないという結果が出ています。このような状況を受け、北区とClassroom Adventureでは若年層の情報リテラシー向上を目指し、本格的な対策に乗り出しました。
「体験」から学ぶ新しい教育プログラム「レイの失踪」
「レイの失踪」は、リアルに再現されたSNSの中で闇バイトの危険性を学ぶ教育プログラムです。失踪した友人「レイ」のSNSを探索しながら、「レイ」が闇バイトに勧誘され、個人情報を脅しに、抜け出せなくなる過程を疑似体験します。
このプログラムを通じてを学びます:
「狙われない」—ターゲットにされる人の特徴を知り、自分の情報発信を見直す
「騙されない」—最新の手口と隠語を見抜くスキルを身につける
「ハマらない」—犯罪グループから抜け出せなくなる仕組みを理解する
リリース以降、「レイの失踪」は全国の教育機関で大きな反響を呼び、すでに30以上の学校での導入が行われています。体験者の98%が「闇バイトへの知識が深まった」と回答しており、その教育効果の高さが証明されています。




産学官連携による効果的な対策の実現へ

闇バイトは早急な対策が必要な社会課題です。しかし現状では、企業、学校、自治体がそれぞれ個別に対策を進めており、連携の取れた対策はなされていません。また複雑化する闇バイトの手口に対応した体系的な教材はなく、対策の内容は現場に一任されているのが実情です。
今回の北区との取り組みは、民間企業と自治体が協力する形での闇バイト対策の新たなモデルケースとなることを目指します。。Classroom Adventureは今後も多くの自治体との官民連携を強化し、闇バイト防止の取り組みをより一層加速させていきます。
区長×Classroom Adventure 記者会見の様子
導入に先駆け、北区のやまだ加奈子区長とClassroom Adventureの代表今井で記者会見を行いました。




区長からのコメント
東京都北区では「子どもの幸せNo.1」を掲げ、社会全体で子ども・若者を育て見守る仕組みの構築に全力で取り組んでいます。特に社会課題となっているインターネットリテラシー向上は、インターネットネイティブの子ども・若者の当事者目線である若い人たちの力と連携し、実践的に対応することが最も効果的だと考えます。今回、その大きな課題のひとつである、「闇バイト」を入口とする犯罪に巻き込まれないための「若年層の犯罪加担防止」にClassroom Adventure様と連携し、「レイの失踪」プログラムのリアルな体験学習機会を提供することになりました。ネット上の危険情報に対する子ども・若者の意識向上を図り、闇バイト問題から守ってまいります。
東京都北区長 やまだ 加奈子
株式会社Classroom Adventureについて

株式会社Classroom Adventureは慶應義塾大学の現役学生が立ち上げたEdtechスタートアップです。誤情報・偽情報をテーマにした情報リテラシープログラム「レイのブログ」は世界10カ国で20,000人以上が体験。2024年からファクトチェック世界大会「Youth Verification Challenge」も米Google社より引き継ぎ主催。ゲーミフィケーションを活用した「楽しすぎる」学びを作ります。2024年には朝日新聞社大学SDGs Action! Awards グランプリ、東京都主催国内最大級のスタートアップコンテストTokyo Startup Gateway 2024最優秀賞を受賞。総務省「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会」やGoogle Trusted Media Summit 2023など情報リテラシー分野で国際的な実績多数。