Qzil.la株式会社
アニメスタジオのQzil.la株式会社(読み「クジラ」、本社:東京都千代田区、代表取締役:福留俊、以下「Qzil.la」)が手がける、Azukiの3部構成アニメアンソロジーシリーズ『Enter The Garden』が、日本時間7月4日にロサンゼルスで開催された「Anime Expo 2025」(以下「AX」)のパネルディスカッションに登場。
アンソロジーシリーズのクリエイティブプロデューサーである谷口悟朗氏とAzukiのAlex Zagabond Xu氏が登壇し、「ファンはIP制作・アニメ制作にどのように貢献できるか? 」を切り口に、業界の課題と共創による新たなIPプロデュース・アニメ制作がどのように貢献できるかについてトークセッションを行いました。

中盤、エピソード3の監督・キャラクターデザイン・脚本を務める田中達之氏からのビデオメッセージも登場。描き下ろしのイラストと共に寄せられた、
エピソード3の制作は思った以上に自由にやらせてもらっているので、非常にありがたいなと思っています。その分難航する部分もありますが、絶対面白いものにしようと思っているし、自分自身でも面白いものになるんじゃないかなと思っています。次に皆さんにお会いできる時は、完成品を持ってロサンゼルスでまたご挨拶できればなと思っています。
というコメントに、会場は大きな盛り上がりを見せた。



クリエイティブプロデューサー谷口悟朗氏もエピソード3について言及、
今回のエピソード3の大きなポイントは「チャレンジ」です。
エピソード1は、できるだけ多くの人が考えているAzukiのイメージをアニメーションにしていました。 エピソード2は、Azukiの有名な既存キャラクターのシャオとライザンを使って、それを元にアニメーションを作るということをやりました。
エピソード3の最大の目的は、(コミュニティやクリエイターが自発的にクリエイティブに参加できる)Azukiが持つ力をどこまで広げても許されるのか、表現としての挑戦がどこまで視聴者に許容されるのかを探ることです。
それは今までのAzukiの絵柄とは違うかもしれない。少し違う部分があるかもしれないけれど、それもAzukiと呼べるものかもしれない。コミュニティドリブンであるAzukiだからこそできる、「Azuki」の自由な表現に挑戦しよう。それが私と田中さんが始めた目的です。
と新しい試みに対する期待のコメントを寄せた。
Zagabond氏は田中達之氏のコメントを受けて、Azukiのブランド・アイデンティティとクリエイターとの関わり方について語る。
Azukiのブランドアイデンティティの核心は、挑戦を乗り越えること、限界を突破すること、そしてこれまで誰も成し遂げていないことを実現することにあると考えています。
ファンの皆さんに対しては、もしプロジェクトに何らか参加したい、という気持ちがあれば、コミュニティに入り、自分の得意なことで積極的に貢献してもらいたいと思っています。Azukiとして、できる限り制限や壁を設けないことがビジョンの実現に必要なことだと思っています。
これはAzukiのアニメを作るときにも大切にしたいメンタリティで、先ほど田中さんから「今回のエピソードでは思ったよりも自由にやらせてもらえている」というようなコメントがあったように、時には既存のやり方や既存概念をとっぱらって考えることも必要だと思っています。
私の使命はAzukiのコミュニティを作り、育てることだと考えています。
Azukiというブランドのもと、コミュニティの皆さんと我々の限界を共に押し広げ、我々の力を最大限に発揮し、限界に挑戦していくことです。今回のアニメシリーズ関わるクリエイターさんやスタッフの皆さんにもそのように感じてもらえているとすごく嬉しいです。
終盤「コミュニティ主導のアニメが向かう新しい方向性について」尋ねられた2人はそれぞれ以下のように語り、セッションは締め括られた。
谷口悟朗氏
元来、ファンの方々が作品づくりに入ってきていただくことは、著作権の問題など日本のアニメーションにおいてはなかなか難しいものがあります。しかし、Azukiのアニメーションでファンとスタッフが一緒に作っていけるのだという成功例を見せることができれば、これから先のアニメの作り方というのは、こちらが中心になってる可能性もあると思います。
そういう意味では、今回のチャレンジはとても面白いものだと思っています。
Zagabond氏
今の時代、個人のクリエイターはさまざまなクリエイティビティを持っています。
TikTokやInstagramをスクロールすると新しい表現物にどんどん触れられますし、その多様化はますます加速していると思います。しかし歴史的に既存のIPやアニメ作品は非常に閉鎖的でした。Azuki がやっているようなファンに対して商業的な権利を付与したり、IPに対してファンが貢献する余地を与えたりすることに関してはタブー視されてきたと思います。
私はこのような分散型のモデルに可能性を感じ、クリエイターと協力しながら、実現を目指しています。私たちは、ファン・クリエイターの皆さんが作るものを見たいですし、時には公式の設定や作品作りのインスピレーションに取り入れていきたいと思っています。
このような方法がいつかIPの新しい成功モデルとして確立できることを信じています。
AXの会場を歩き回るだけでもたくさんの才能に触れ、我々のビジョンの片鱗を見ることができると思います。私はAzukiが、ここにいる全ての人が貢献でき、成功を掴み、情熱を追求できるようなプラットフォームになる可能性がある考えています。
セッション後のQ&Aの時間には、具体的なAzukiコミュニティへのファンの参加方法や、クリエイターとファンの持つ考えを擦り合わせることの重要性など、様々な質疑応答が交わされた。
Azukiアンソロジーシリーズの最終話 エピソード3は、2025年冬の公開を予定している。
Azukiとクリエイター、ファンコミュニティの挑戦がどのような形で映像化されるのか、公開を楽しみにお待ちいただきたい。
Qzil.laでは今後も、優れたクリエイターと最先端のテクノロジーを活かし、ハイクオリティのアニメーションを制作してまいります。
「Enter the Garden」とAzukiの詳細については、https://www.azuki.com 、およびソーシャルメディアでご確認ください。
<『Enter The Garden』概要 >
◾️エピソード1「The Waiting Man -待つ男-」

YouTubeチャンネルなどで配信中
https://www.youtube.com/watch?v=tPmOgw2MM9Y
■ 主な制作スタッフ
クリエイティブプロデューサー:⾕⼝悟朗
監督:⼭元隼⼀
シリーズ構成・脚本:岸本卓
キャラクターデザイン:⻄村キヌ
アニメーションキャラクターデザイン:橋本治奈
プロップデザイン:大貫健一
自販機デザイン:絵を描くPETER
メカニックデザイン:福島秀機
美術監督:中村豪希
色彩設計:笹川武子
音楽:MaL(Hoodish Recordings)
キャスト:鬼頭明里(ハル)、杉田智和(T.K.)
アニメ制作:(株)電通、Qzil.la、イマジカインフォス
◾️エピソード2「Fractured Reflections – 楕円曲線上のセカイ-」

YouTubeチャンネルなどで配信中
https://www.youtube.com/watch?v=G5PyWYArM7o
■ 主な制作スタッフ
クリエイティブプロデューサー:⾕⼝悟朗
監督:髙津幸央
シリーズ構成:岸本卓
キャラクターデザイン:中澤一登
アニメーションキャラクターデザイン:橋本治奈
サブキャラクターデザイン:本田真之
プロップデザイン:真村躍
美術監督:船隠雄貴、中村豪希
色彩設計:野田採芳子
撮影監督:浅川茂輝
音楽:NOBUYA/MASAHIKO(ROTTENGRAFFTY)
MaL(Hoodish Recordings)
キャスト:園崎未恵(シャオ)、本田貴子(ライザン)
アニメ制作:(株)電通、Qzil.la、イマジカインフォス
◾️Azukiについて
Azukiは米国ロサンゼルスを拠点とするWeb3とアニメのスタートアップ企業。
ブロックチェーンの思想である「分散型」をキーワードとしたオリジナルIPとプラットフォームを開発し、ブロックチェーン技術でグローバルのアニメファンダムを豊かにしていきます。
アート、テクノロジー、カルチャーの接点で生まれたAzukiは、コミュニティとの共創、デジタルコレクティブルを重視し、アニメカルチャーを世界の隅々まで拡大することを目指しています。
Instagram:@azuki
X(旧Twitter):@azuki
YouTube:@azukientertainment
<会社概要>
■Qzil.la株式会社について
主な事業内容 広告事業、コミスマIPアニメ化事業、他社IPプロデュース事業
本社所在地 東京都千代田区神田神保町2丁目10番4号 PMO神保町9階
代表者 代表取締役 福留 俊
会社URL https://qzil.la
X(旧Twitter) https://twitter.com/Qzil_la_info