一般社団法人けあとともに
─ 兵庫・大阪発 ─ 11名の専門家チームが『介護を語れる職場風土』を育む。
【 本リリースの要点 】
●中小企業の介護離職防止対策のために、関西の専門家チームが共創支援を開始します。
●全国的にも数少ない、関西圏において類をみない包括的モデルとして、
特に兵庫・大阪の中小企業の課題解決に貢献します。
●組織開発・医療・福祉・人材・金融・不動産・法務・税務など、11名の専門家が連携し、
制度設計から職場風土・生活基盤支援まで一貫した伴走支援を行います。
●SDGs達成に寄与する取り組みを行い、従業員のウェルビーイング向上に貢献します。
●民間主導・非営利型で、関西圏の行政・団体との連携を推進中です。
経営資源である「人材」を、介護で失っていませんか?
もし来月、社員が「親の介護」で退職を申し出たら、どう乗り越えますか?
この問いかけは、あなたの会社でも明日、現実となるかもしれません。
この社会課題に、関西の専門家チームが立ち向かいます。
中小企業には、2025年4月、改正「育児・介護休業法」の施行に伴い、
両立支援体制の整備が法的に求められ、仕事と介護を両立できる職場環境整備が急務となっています。

共働き世帯の増加に伴い、企業にはこの課題に対する準備が喫緊に求められています。
少子高齢化が進む中、全国で毎年約10万人が「介護」を理由に離職しており、
その経済損失額は年間6,500億円とも言われています。
特に兵庫・大阪をはじめとする関西圏では、中小企業にとって人材確保は喫緊の課題です。
家族の介護に直面するのは、従業員だけでなく、経営者や人事担当者も例外ではありません。
この社会課題に取り組むため、地元関西に深く根差した11名の専門家チームが、
中小企業と共に「介護離職ゼロ」の実現を目指す支援を開始しました。
民間主導で中小企業向けに特化した支援モデルとして、全国でも数少ない取り組みです。
従来の制度整備では拾いきれなかった現場の声や、風土づくりにまで踏み込む。
それが、このモデルの特長です。
【 発足の目的 】
一般社団法人けあとともに(非営利型法人/代表理事:松本瑞夫)は、2025年7月30日に、
「介護離職の防止」と「仕事と介護の両立支援」を目的に、共創型の専門家チームを発足しました。
理事5名と提携パートナー6名の計11名が参画し、
組織開発・医療・福祉・人材・金融・不動産・法務・税務などの複数分野の専門家がフラットに連携。
中小企業が直面する両立課題に対して、柔軟かつ実効性のある支援体制を構築しています。
特に、「最初に相談できる安心な窓口」として、企業にとっての入り口となる存在を目指しています。
「一般社団法人けあとともに」の通称は『けあとも』です。
ケアと共に「生きる・歩む・成長する」という願いのもと、
企業や地域と連携し、地域経済の持続的発展に貢献することを目指します。
【 なぜ、いま「共創型」なのか 】
「どこに相談してよいか分からない」「何を聞けばよいのかも分からない」──
これは、中小企業の経営者や人事担当者から寄せられる、現場のリアルな声です。
さらに、社会保険労務士や人事コンサルタントといった初期相談窓口も、
「制度だけでは対応しきれず、自分ひとりでは限界がある」と感じる課題があります。
〈 現場で同時に発生する課題 〉
●労務対応(勤務変更・雇用調整)
●医療や介護保険制度への対応
●家族間の連携・意思決定サポート
●相続・資産整理・空き家対策 など
このため、単一の専門領域では対応できないケースが急増しています。
両立支援の成果は、介護について安心して話せる職場風土が左右します。
このような現場の戸惑いに応えるため、
『けあとも』は多分野の専門家チームを組織して、中小企業に伴走するモデルを採用しています。
従来の部分最適の支援ではなく、組織全体を視野に入れた全体最適を目指すアプローチです。
月1回の情報共有をもとに、制度設計から社内体制づくり、さらに介護を話せる職場風土づくりまで、一貫した支援体制を整えています。
このように、自治体が単独で提供しにくい多角的な伴走支援を『けあとも』が補完することによって、
よりきめ細やかな企業支援、住民支援が可能になります。
【 支援事例 (1) 】
経営者が突然「働くケアラー」に
── 待ったなしで始まる、美容業・50代女性経営者の両立支援
神戸市内で美容サロンを2店舗経営する50代女性経営者(スタッフ14名)は、
義母の急な入院・介護に直面し、ビジネスケアラーとして本法人の理事2名から支援を受けました。
※ビジネスケアラー:仕事を続けながら、家庭内の介護を担う働き手のこと。ワーキングケアラー。
経営上の配慮や家庭ケアへのアドバイス、従業員との関係維持にも踏み込んで支援が行われました。
「業務時間外や休日にもタスクが積み重なる中、精神的にも追い詰められていました。不安な時期に、私の話をきちんと聴いて、整理して、相談に乗ってくれる存在がいたおかげで、本当に救われました」と語ります。
親の介護に伴う経営者への心身の負担は、会社全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。
この事例は、経営者自身がケアラーであるケースにも対応可能であることを示しています。
【 支援事例 (2) 】
「辞めたい」から「続けたい」に
── 製造業・50代男性社員が再び職場に戻るまで
関西圏のある製造業で働く50代男性社員は、重度の疾患を抱える父親の在宅介護を理由に、
直属の上司に「もう辞めます」と退職の意向を伝えていました。
企業側からの依頼を受け、本法人の看護師理事が中心となって個別支援を開始しました。
まずは、男性社員ご本人との面談を実施。次に、家庭内の役割分担・介護制度の活用余地・疾患の予後について、医療的視点から丁寧に可視化しました。そのうえで、ご家族との話し合いに寄り添いつつ、ご本人が「抱え込みすぎない」という選択肢に気づけるように支援を設計しました。
面談・相談は計5回にわたり、支援開始から1か月半で「やっぱり仕事は続けたい」と本人が明言。
職場との調整を経て、在宅勤務と出社を組み合わせた柔軟な勤務体制が実現しました。
支援終了後のアンケートでは、「父との関係も少しずつよくなり、今は仕事にも集中できている」との言葉が寄せられ、企業側からも「退職を防げただけでなく、職場内の雰囲気まで変わった」という声があり、制度整備の検討にもつながりました。
【 支援の概要 】
介護離職の予防は、人材を守る経営戦略です。
経済産業省の調査によると、介護離職に伴う中小企業の損失額は年間773万円/社とも言われます。
『けあとも』は、この潜在的な損失を回避し、兵庫・大阪の中小企業の持続的な成長を支援します。
大切なのは制度そのものではなく、「誰が、どのように制度を活かせるか」という現場視点です。
企業が「従業員の離職を防ぎたい」と本気で考えるなら、制度整備だけでなく、「語れる職場づくり」こそが重要です。
介護は非常に個人的な事情であり、その予兆は静かに始まることが少なくありません。
「仕事を続けながら、誰かのケアも担う」── そんな葛藤を抱える人が、いま増えています。
だからこそ、ビジネスケアラーが安心して声をあげられる場づくりまで見据えた支援が必要です。
『けあとも』は、現場の声に耳を傾けながら、
中小企業に寄り添うかたちで、介護を話せる職場風土づくりを共に進めます。
〈 5つの支援から組織の成長を促す 〉

1. 制度設計
両立支援制度/就業規則見直し/組織開発
2. 人材育成
階層別プログラム(管理職・従業員向け)
3. 体制構築
社内相談窓口/地域連携スキーム
4. 生活基盤
相続・信託・空き家・税務などの相談対応
5. 文化発信
「けあことば100選」などの啓発ツール制作

介護と就労の両立が求められる今、相談対応から制度設計、実施・運用、効果測定、改善提案までをオーダーメイドで一貫して支援します。
社員の生活基盤に関する相談にも対応が可能で、ワンストップの支援体制を構築し、柔軟な対応によって組織全体を支援します。
特定の企業や業界に偏らず、中立的な非営利団体として、経営層・従業員に対し適切なアドバイスを行い、無理なく続けられる社内体制づくりと、地域・行政との連携を考慮した実践的なサポートを提供します。
▶ 法人様向けパンフレット(PDF)はこちらをご覧ください。
【 今後の展望 】
全国で年間約10万人にものぼる介護離職者がいる現状において、この社会課題の解決に貢献します。
まずは兵庫・大阪の中小企業において、本モデルの導入により、年間30~50人の「介護離職」を防ぐことを目指します。
■年度内の導入目標
現在:兵庫・大阪エリアを中心に導入先を募集中
実施:個別ヒアリングや資料提供を継続中
目標:10社導入(想定)/20社(目標:兵庫県内10社+大阪府内10社での導入)
■実施中の取り組み
毎月、大阪市内で開催している『つながる交流会』では、ゲームを用いた「対話型ワークショップ」で「介護離職防止・両立支援」と「職場の相互理解」を考える場を設けつつ、兵庫・大阪をはじめとする関西圏の企業関係者や支援者同士のつながり構築も推進しています。
■社会的な発信と挑戦
PR TIMES『非営利団体サポートプロジェクト』に参画いたしました。これからプレスリリースの配信を通して、『けあとも』の活動内容や理念を発信していきます。
今後も、地域社会の持続的な発展に貢献すべく、
自治体をはじめとした関係機関との連携を深め、透明性と信頼性のある情報発信を継続します。
本リリースを皮切りに、月1回(または隔月1回)ペースで定期的な発信を行うことで、取り組みの進捗や、介護に関する新たな社会課題への提言を広く伝えていきます。

ケアの現場で交わされた言葉『けあことば100選』(本法人オリジナルの企画/公募8月~10月)は、
経済産業省主催『OPEN CARE CHALLENGE 2025』にエントリー済みです。
本法人は、SDGsの以下の目標に資する活動を通じて、持続可能な地域社会の構築に取り組みます。
目標3:すべての人に健康と福祉を
目標8:働きがいも経済成長も
目標10:人や国の不平等をなくそう
これらの理念を踏まえ、「誰ひとり取り残さない介護社会の実現」を目指す取り組みとして、
『ひょうごSDGsコンテスト』へのエントリーも予定しています。
持続可能な地域社会の構築に寄与するとともに、中小企業のウェルビーイング経営を支援し、
対話文化の醸成を促す一つのツールとして、『けあことば100選』の全国展開を目指します。
■今後の連携・展開
加古川・神戸・東大阪の各商工会議所にはすでに設立の報告を完了しています。
商工会議所との連携を強化し、会員企業向けの「仕事と介護の両立支援セミナー」や「個別相談会」の共同開催を実現すべく、積極的に取り組みます。
今後は行政・地元経済団体・医療介護関係機関との共同事業や連携協定の締結も視野に入れ、
関西全域への支援モデルの普及を目指しています。
また、兵庫県や大阪府が主催する中小企業支援イベント、高齢者福祉関連イベントに積極的に参加し、ブース出展や講演を通じて直接情報発信を行う予定です。
支援体制の強化を図り、より多くの企業が「安心して働き続けられる職場づくり」に取り組めるよう、共に歩んでまいります。
本モデルにご関心のある中小企業の経営者・行政・団体関係者の皆様は、ぜひ一度ご相談ください。
初回ヒアリング・制度診断の無料対応が可能です。
なお、理事のうち3名がビジネスSNS「LinkedIn」を通じて、『けあとも』の支援活動を中心に据えた投稿を行っており、日常における学びや教訓、両立支援に関する知見などを継続的に発信しています。
メンバーによる発信例は、公式サイト(メンバー紹介)をご参照ください。
【 こんな企業にこそ届けたい 】
『けあとも』の支援対象は、「今すぐに困っている会社」だけではありません。
特に、以下のような中小企業の経営者・人事責任者の皆様と出会いたいと考えています。
●将来を見据えた経営の中で、社員の介護不安に備えておきたい方。
●介護のことも安心して話せる、風通しのよい職場を築いていきたい方。
●介護を抱える社員がいても、支え合い、強いチームを育てたいと考えている方。
「介護が理由で、誰もが働くことを諦めない社会」を目指して ──
業種や規模を問わず、人へのまなざしを持つ企業との出会いを、心から求めています。
【 共創メンバー一覧(敬称略)】
〈 理事 〉
松本 瑞夫|組織開発コーチ
高橋 里依|FP・シニア福祉アドバイザー
中澤 友紀|看護師・介護支援
宮﨑 徳仁|産業保健コンサルタント・産業カウンセラー
松下 奈楠|両立支援コーチ
〈 提携パートナー 〉※2025年7月30日現在
田村 奈々(Hiraku合同会社 代表)|助成金・補助金支援
木戸 良輔(株式会社虹のかけはし 取締役)|居宅介護支援・訪問介護・看護
田端 梓 (株式会社家スク 代表取締役)|不動産売却支援
若宮 香 (よつば法務司法書士事務所 代表)|登記・相続・後見(※撮影当日欠席)
吉田 高章(行政書士吉田事務所 代表)|相続・遺言・信託
原田 昌明(原田税理士事務所 代表)|税務・資産承継・経営支援(※撮影当日欠席)
※ 各専門家の詳細については公式サイト(業務提携先)をご覧ください。
※ 冒頭タイトル「関西初」は、2025年7月31日時点の当社調べ。
「関西初」の根拠は、民間主導で多岐にわたる専門家が連携し、
中小企業に特化して制度整備から職場風土づくりまでを包括的に支援するモデルを指しています。
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公式サイト:https://keatomo.jp/
メール:info@keatomo.jp(担当:代表理事 松本/理事 松下)
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