Recursive
コーチング・セッションの評価やフィードバック体制の最適化により、コーチング品質の向上に貢献
AIソリューションの開発を通して企業や組織のサステナブルな変革を実現する株式会社Recursive(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:ティアゴ・ラマル、日本語:リカーシブ、以下「Recursive」)は、コーチング・セッションの音声データを解析し、セッションの品質を確認・評価するAIエージェント(※1)「コーチング品質評価ツール」を開発したことをお知らせいたします。本AIエージェントは、組織変革を実現するエグゼクティブ・コーチング・ファームの株式会社コーチ・エィ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:纐纈 順史、東証スタンダード9339、以下「コーチ・エィ」)向けに独自開発されたツールで、ICF(International Coaching Federation、※2)が定めるICFコア・コンピテンシー(※3)とPCCマーカー(※4)の基準を活用していることに加え、同社が蓄積してきたコーチング・セッション評価の知見を融合したものです。
本AIエージェントを活用することで、従来人手で多大な時間と労力を要していたコーチング・セッションの評価とフィードバックをより効率化するとともに、コーチ・エィが提供するコーチングの品質評価体制をさらに最適化し、同社のコーチの能力やコーチング・セッションにおける品質の継続的な向上を目指します。
【開発に至る背景】
コーチ・エィは、対話を通じた組織開発を推進し、組織全体の変革を支援することを目的に、創業以来一貫してコーチングの品質向上に取り組んできました。コーチの育成では、社内トレーニングや能力評価の仕組みを独自に整備・運用し、四半世紀にわたる実績と知見を活かした独自のトレーニングに加え、海外の著名コーチや自社のトップコーチによるトレーニングなどを通じて、在籍コーチの継続的な能力向上を図っています。さらに、同社の研究開発部門「コーチング研究所」では、世界に先駆けて成果の可視化に取り組み、その成果をサービス改善に生かしています。
このような取り組みにおいて、特に専門的な訓練を受けた評価者によるコーチの能力評価は、同社のコーチ育成において重要な役割を担っています。評価は、ICFコア・コンピテンシーおよびPCCマーカーを基準に、クライアントの合意を得たうえで録音されたセッションを複数名の評価者が確認する形式で実施されています。
しかし、すべてのコーチング・セッションを人手で評価するには、多大な時間と労力が必要だという課題があります。この課題を解決し、評価とフィードバックをより効率化してコーチの成長をさらに加速させるために、コーチ・エィはAI技術を駆使した品質評価ツールの開発に着手しました。開発パートナーには、柔軟かつ迅速なカスタマイズが可能な最先端のAIソリューションと優れた開発力が評価され、Recursiveが選ばれました。Recursiveは、自社開発したドキュメントの分析・解析機能なども備えるAIプラットフォーム「Recursive AI」を、コーチ・エィの経験豊富で特別な訓練を受けた評価者の知見を生かしてカスタマイズし、同社専用のツールとして独自に開発しました。
【本AIエージェントの概要】
本AIエージェントは、コーチ・エィが保有するコーチング・セッションの音声データとICFコア・コンピテンシーおよびPCCマーカーを活用し、コーチング・セッションの品質を評価することが可能です。まず、コーチ・エィが利用目的を「コーチング品質の向上」に限定し、クライアントから明確な合意を得た音声データをAIが解析します。解析は、ICFコア・コンピテンシーおよびPCCマーカーの基準に沿って実施され、その結果をもとにセッションの品質を一次的に確認・評価します。さらに、より詳細な人による評価やフィードバックが推奨されるセッションを特定し、該当するセッションのみを抽出することも可能です。
これにより、コーチ・エィで実施されるコーチング・セッションの評価およびフィードバック体制が一層最適化され、セッションの品質確認や改善もより迅速に行えるようになることが期待されます。また、その結果、同社内のコーチの育成や継続的な能力向上が促進され、コーチ・エィが提供するコーチングや各種プログラムの品質向上にもつながります。
コーチ・エィとRecursiveは今後もコーチングの品質向上に向け、本AIエージェントの本格運用を目指してさらなる開発を進めてまいります。

※1 AIエージェント:大規模言語モデルを活用し複数の目標やタスクを定義して繰り返し実行する、高度なAIモデル。AIエージェントは複雑なワークフローをもち、人間がインタラクションのすべての部分を強制しなくても、モデルが基本的に自分自身と対話することが可能。
※2 ICF(International Coaching Federation):世界最大規模のコーチの非営利団体である国際コーチング連盟。
※3 ICFコア・コンピテンシー:優れたコーチの行動特性をICFがまとめたもので、「基盤を整える」「関係をともに築く」「効果的なコミュニケーション」「学習と成長を促す」の4つの要素から成り立つ。
※4 PCCマーカー(Professional Certified Coach Marker):ICFコア・コンピテンシーに基づいてコーチングが行われているかを評価するために、ICFが設計し、ICFコア・コンピテンシーを具体的な行動レベルで示したもの。
〈同時配布先:総務省記者クラブ、経済産業記者会、厚生労働記者会〉
【株式会社Recursiveについて】
Recursiveは、AIソリューションで企業や組織の事業変革を支援し、持続可能な未来の構築を目指すAI開発企業です。環境、エネルギー、医療、製薬、食品、小売など多岐にわたる業界の知見と高度なAI技術や専門知識を組み合わせ、システム開発やコンサルテーション・サービスを提供しています。
世界標準のテクノロジーで、次世代のためにより良い地球環境と社会の実現をリードします。
会社名: 株式会社Recursive (英語名称:Recursive Inc.)
本社所在地:東京都渋谷区渋谷一丁目7番1号 渋谷S-6ビル 6階
設立: 2020年8月
代表者: ティアゴ・ラマル(共同創業者 兼 代表取締役CEO)、 山田 勝俊(共同創業者 兼 代表取締役会長)
事業内容: AIの研究開発およびサステナビリティに関連するソリューションの提供
従業員数: 49名(2025年6月末時点)