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多機能×環境配慮型ナノ素材に関する特許取得のお知らせ

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株式会社ジェネレーションパス

遠赤外線保温・蓄熱保温・抗菌・防ダニ・静電気防止の5大機能を統合した革新的グラフェン量子ドット素材

株式会社ジェネレーションパス(本社:東京都新宿区西新宿、代表取締役社長:岡本洋明、証券コード:東証グロース3195)は、当社の連結子会社である青島新嘉程家紡有限公司(当社100%連結子会社である青島新綻紡貿易有限公司の100%子会社 以下「当社グループ」という。)は、新たに「グラフェン量子ドット、及び、その製造方法」に関する特許を取得いたしましたので、お知らせいたします。

目次

特許取得の概要

特許番号

特許第7704346号

発明の名称

グラフェン量子ドット、及び、その製造方法

要約

5つの高機能(遠赤外線保温・蓄熱保温・抗菌・防ダニ・静電気防止)を

1つのナノ素材に統合した革新的な複合素材「グラフェン量子ドット、及び、その製造方法」

特許権者

青島新嘉程家紡有限公司等

想定用途

秋冬用の寝具・衣類・ヘルスケア・スマートテキスタイル等

※本特許は、環境負荷の低減と高機能素材の活用を目的として、当社グループにおいて独自に研究・開発を行い実現したものとなります。

グラフェン量子ドットの技術的特徴・差別化要素について

グラフェンは、鋼の200倍の強度・銅の10倍以上の熱伝導性・シリコンの100倍の電子移動性を持ち、しかも紙より薄いという特性を兼ね備えたカーボン素材であり、遠赤外線保温、蓄熱保温、静電気防止等の高い機能性と軽量性・柔軟性・環境適合性を同時に備え、その特性から「21世紀の万能材料」と呼ばれ、航空・電子・医療・繊維など多くの分野で注目を集めています。

当社グループではさらに、このグラフェンをナノサイズ(10nm以下)に微細化したグラフェン量子ドットを用いた新たな繊維素材の開発に成功し実用化しました。

このグラフェン量子ドット繊維は、グラフェンの基本特性を保持しながら、以下のような追加機能や特性の進化を実現しています。

  1. 微細化により、繊維や樹脂への分散性が飛躍的に向上

    グラフェンを極めて小さなナノサイズ(10nm以下)に細かくすることで、繊維やプラスチックの中にムラなく均等に混ざりやすくなりました。例えば、インクのように均一に広がることで、Tシャツや寝具などの布素材に機能をムラなく行き渡らせることができます。

  2. 表面に官能基(※)を多数持ち、化学修飾や他素材との複合化が容易

    グラフェン量子ドットの表面には、官能基がたくさんついているため、他の素材と混ぜてもなじみやすく、蓄熱や抗菌等複数の機能を追加しやすい構造です。

    ※「官能基」とは、他の物質と結びつきやすい“化学的な接合点”のこと

  3. 植物由来成分(フラボノイド)を修飾することで、重金属を使わず抗菌・防ダニ性を実現

    従来のグラフェン繊維では銀等の一部金属を使用して抗菌・防ダニ効果を付加しておりましたが、本特許技術においては、銀等の金属を使わず、ヨモギに含まれる天然の抗菌成分(フラボノイド)を表面に取り込むことで、肌にやさしく、安全な抗菌・防ダニ効果を持たせることに成功しました。

  4. 生体適合性に優れ、肌にやさしい安全素材として応用可能
    極小サイズで毒性がなく、グラフェン本来の優れた制電性で静電気が発生しにくい特徴があります。植物由来成分を含むことから、肌に触れても刺激が少なく、アレルギーリスクも極めて低い安全な素材です。

比較による性能向上:グラフェン単体繊維との違い

グラフェン繊維と比較した際、グラフェン量子ドット繊維では以下のような具体的な性能向上が確認されています (※当社グループ調べ)

比較項目

従来グラフェン繊維

グラフェン量子ドット繊維(本特許技術)

蓄熱保温性

(※1)

約60~70%前後

82.5%(従来比+12%以上向上

熱再放射温度

(※2)

+1.5~2.0℃

+2.5℃(従来比+25%以上の熱再放射効果)

抗菌性

(活性値)

一部金属依存
測定数値が不安定

天然成分のみで5.8 安定的

(強い抗菌性の基準値である4.0を大きく上回る)

分散性・加工性

凝集しやすい

水系にも均一分散

官能基を多く持ち加工性が高い

安全性

金属由来で懸念あり

植物由来成分・金属フリー

コスト優位性

材料使用量を抑えながら高性能を発揮

グラフェン単体素材と比べてコスト効率が高い

※1 熱を溜めて保持する性能を表す指標

※2 再放射(熱を外部に向けて放出)する際の温度の上昇を示す指標

このように、グラフェン量子ドット繊維は、グラフェンの既存特性を基盤としながら、各機能の性能を向上させ、多機能性・安全性・加工性を大きく強化した素材であり、次世代機能性繊維の中核技術として幅広い展開が可能となる技術だと考えております。

市場展望

本技術は以下の分野への応用が期待されます:

  • 寝具関連 : 抗菌・防ダニ性と保温性を活かした毛布・敷パッドなど

  • アパレル関連 : リカバリーウェア、冷え性対策インナー

  • ヘルスケア関連 : 衛生敷材、温感治療サポート製品

  • スマートテキスタイル : 静電対策ウェア、導電性を活かした電子繊維素材

環境性能とSDGsへの貢献

  • 金属系抗菌剤を使わず、天然由来成分で抗菌性・防ダニ性を実現

  • 繊維構造との高い親和性により、洗濯耐性と長寿命を両立

  • 廃棄時の環境残留リスクが極めて低く、グリーン調達・SDGs要求に適合

今後の展開

  • 異素材との複合化による高機能繊維開発と用途拡大

    グラフェン量子ドットは単体でも優れた性能を有しておりますが、ナノ粒子であり、他の繊維等との組合せ容易性が高いことから、他の素材を組み合わせた2成分以上の繊維の開発や、用途別に導電性・蓄熱性・抗菌性・防臭性を最適設計することで機能性繊維事業のさらなる多様化と収益基盤の強化が可能となります。

  • OEM供給・ブランド連携・特許ライセンスによる外部展開の強化

    既に大手小売店において採用実績があり、今後は多様な業種やブランド、ライセンス事業を進めてまいります。

今後の見通し

本特許技術は、当社グループが掲げる「高機能繊維 × サステナブル素材」戦略の一環であり、従来グラフェンの優れた特性を基盤として量子ドット化による機能性(加工性・抗菌性・安全性)を融合した次世代型ナノ機能素材です。今後は、OEM供給、ライセンス展開などを通じ、非連続的成長の柱として事業拡大を目指します。

また、他の繊維や樹脂と組み合わせた複数成分型の高機能繊維開発を加速させるために、本特許技術を基盤とした他社との共同開発の推進も視野に入れ、より多くの次世代型高機能繊維が開発できるように進めてまいります。


関連するリリース

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【青島新綻紡貿易有限公司及びその関係会社の概要】

名称:青島新綻紡貿易有限公司(http://www.shintanbo.cn

※ジェネレーションパスの100%子会社

代表:董事長 王 暁東

所在地:中国 青島

事業内容:機能性繊維の企画、開発、新機能性製品の提案及び貿易業務

名称:青島新嘉程家紡有限会社

※青島新綻紡貿易有限公司の100%子会社

代表:法人代表 李 娜

所在地:中国 青島

事業内容:機能性繊維の研究開発及び繊維製品の製造業務

【本件に関するお問い合わせ先】

株式会社ジェネレーションパス 広報担当

電話:03-3343-3544 FAX:03-5321-6191

お問い合わせ窓口はこちら

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年8月13日 15時02分)

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