ホットリンク
〜活用推進から約1年。AI活用は「定着」から「構造化」フェーズへ~
SNSマーケティング支援サービスを提供する株式会社ホットリンク(本社:東京都千代田区、証券コード:3680、代表取締役グループCEO:檜野安弘、以下ホットリンク)は、生成AIツールの活用状況について、2025年7月度の社内調査を実施しました。
今回の調査では、AI活用が日常業務に着実に根づき、一部では戦略的な活用や業務プロセスの再設計にまで広がっている実態が見えてきました。
1. AI活用の全体像と今回の調査位置づけ
ホットリンクでは、生成AIの進化が企業活動やサービス構造そのものを変えるという前提のもと、業務へのAI活用を段階的に進めています。
「AI時代のソーシャルメディアマーケティングにスタンダードを創る」というビジョンを掲げ、AI導入を5つのフェーズに整理しています。現在はフェーズ01「事業部、コーポレート業務にAIを組み込む」の段階をおおむね達成し、フェーズ02「コンサルティング、オペレーション用AIエージェントの作成」を進行中です(下図参照)。

SNSマーケティング支援をはじめとする既存サービスにおいて、AIを取り入れることで業務の効率化や高度化が進み、社員ひとりひとりの働き方にも変化が生まれています。AIが日常業務にどのように活用されているかを把握するため、社内調査を定期的に実施しています。
今回の調査は、2024年4月の初回から数えて6回目にあたります。AI活用の定着状況や具体的な効果、活用範囲の広がりなどを継続的に記録し、ホットリンクが掲げる「組織全体での日常的なAI活用」という方針に沿って、社内の変化を可視化します。
2. 調査概要
対象:株式会社ホットリンク 社員(正社員・契約社員)
有効回答数:120名
期間:2025年7月11日~7月24日
形式:アンケート
3. 調査結果
(1)業務におけるChatGPTなどのAIサービスの利用頻度

ホットリンクでは、2024年からAIサービスの導入を進めており、今回の調査でも、AIが日常業務に定着しつつあることを示す結果となりました。
「毎日(週に5回以上)」利用している社員は78.3%で、前回(2025年4月)を4.4%上回りました。「週に3~4回」も含めると、週3回以上利用している社員は、前回に引き続き全体の95%を超えています。
(2)業務におけるChatGPTなどのAIサービスの利用効果

業務におけるAIサービスの利用効果について尋ねたところ、「ある程度向上している」が52.5%で最多となりました。前回(2025年4月)の52.6%と同水準を維持しており、「大幅に向上した」とする回答は37.5%で、前回の33.3%から増加しています。
(3)ChatGPTなどのAIサービスの導入によって感じている、業務時間の短縮度合い

AI導入によって業務時間がどの程度短縮されたかを尋ねたところ、「ある程度短縮できた」が54.2%で最多となりました。前回(2025年4月)の53.6%から増加しており、AI活用が業務効率に寄与している様子がうかがえます。また、「大幅に短縮できた」とする回答も26.7%と、前回(26.8%)とほぼ同水準を維持しています。
(4)ChatGPTなどのAIサービスの導入によって感じている、業務の質の変化

AI導入によって、業務の質(アウトプットの精度や説得力など)がどのように変化したかを尋ねたところ、「やや向上した」が56.7%で最多となりました。次いで、「明らかに向上した」が30.0%となり、AI導入によるアウトプットの精度や説得力の向上を感じている社員は、全体の85%を超えています。
(5)AIサービスの利用度合いや、具体的な利用シーン
「自身のAI利用レベル感」を尋ねた自由記述では、ChatGPTによる議事録や提案書の草稿生成にとどまらず、GPTs(カスタムGPT)の構築、GASやVBAを用いたツールの自作、Slackワークフローの設計など、AIを業務の中に「組み込む」活用が、個人レベルでも広がっていることが明らかになりました。
【自由記述からの実例抜粋】
・「VBAや関数を使ったツール(kintoneからCSVを取り込み、情報を反映)を作成することが多い」
・「GPTsを活用した報告文作成、壁打ち、テーマ設計に使っている」
・「Slackのワークフロー構築の相談にNotion AIを使った」
生成AIは、単なる補助的ツールから、社員自らが業務を再設計し、仕組み化していく手段へと進化しています。
4. 今後の展望
ホットリンクでは今後、生成AIを単なる「業務支援ツール」ではなく、業務や組織の構造を変革する“思考パートナー”と位置づけ、活用の高度化を一層推進していきます。
具体的には、AIプロンプトの最適化やナレッジ共有に加え、チームを横断したAI活用の仕組み整備、そして社内におけるAIプロダクト開発支援制度の導入も視野に入れています。また、社員ひとりひとりが業務を再設計し、自律的に仕組み化を進めていく動きを支えるための、プロンプトライティング支援やカスタムGPTの構築サポート、技術教育の充実も検討しています。
生成AI活用が「定着」から「構造化」へと進むなか、ホットリンクは「AI時代のソーシャルメディアマーケティングにスタンダードを創る」というビジョンのもと、組織全体での創造的なAI活用を拡大させてまいります。
5. ホットリンクのAI活用に関連する記事
Notion×GPTsによる横展開の実現。投稿テキスト作成AI「ポストクリエイター」の真価とは
https://www.hottolink.co.jp/blog/20250701_118992/
「組織全体での日常的なAI活用」のためにホットリンクが実践した、10のアクション
https://www.hottolink.co.jp/blog/20250530_118824/
AIで実現した、X広告のターゲティング工数を大幅削減&「人間では発見しにくいターゲット」へのリーチ
https://www.hottolink.co.jp/blog/20250324_118223/
AI導入を「期待外れ」で終わらせない。世界的AI研究者に聞く、失敗回避2つのポイント
https://www.hottolink.co.jp/blog/20250129_117906/
株式会社ホットリンクについて(証券コード:3680 東証グロース)
日米で事業を展開するホットリンクグループのコア企業。SNSへの投稿など、生活者の声の投影であるソーシャルビッグデータを分析し、企業のマーケティング活動や報道、災害対策などでの活用支援を行っています。Web3においても、データ分析・活用力を活かしインフラを担い、世界中の人々が“HOTTO(ほっと)”できる世界の実現を目指しています。
設立日:2000年6月26日
代表者:代表取締役グループCEO 檜野安弘
本社所在地:東京都千代田区富士見一丁目3番11号 富士見デュープレックスビズ5階
事業内容:SNSマーケティング支援