ウェルネスダイニング株式会社
生活習慣病向け2,500万食の提供実績を活かし、顧客への啓発と認知機能への配慮に取り組む宅配食メニューの開発も視野に、エーザイの知見を活かした取り組みを開始

高齢化が加速する現代社会において、認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」への理解と早期対応の重要性が広く注目される中、生活習慣病に特化した宅配食を展開するウェルネスダイニング株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役:中本哲宏)は、エーザイ株式会社(本社:東京都文京区、以下エーザイ)の認知症・MCI啓発活動に賛同し、啓発・情報提供に協力していくことを決定しました。両社の連携では、認知症・MCIに関する正しい知識の普及や、宅配食利用者への情報提供、さらに認知機能低下リスク低減に寄与するメニュー開発など、食と情報の両面から、認知機能への気づきを支援する取り組み」を段階的に展開してまいります。
社会課題であるMCIに、宅配食企業としてどう向き合うか
日本は世界でも類を見ないスピードで高齢化が進んでおり、65歳以上の人口はすでに全体の約30%に達しています。長寿社会において、身体の健康と同様に重視されるのが「脳の健康」、すなわち認知機能の維持です。中でも、認知症とその前段階にあたる軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)は、早期発見と対応が極めて重要とされています。MCIは認知症に進行するリスクを抱えつつも、生活習慣の見直しなどで改善が期待できる状態ですが、まだ社会には十分に知られておらず、「年齢のせい」と見過ごされることも少なくありません。認知症の予防には、MCI段階での気づきとケアが鍵となります。
認知症の本格的な発症に至る前に適切な対応ができる社会をつくるためには、MCIの概念をより多くの方に知っていただき、正しい情報と行動のきっかけを提供することが重要です。
今回、私たちウェルネスダイニングは、認知症・MCI啓発に長年取り組んでこられたエーザイの活動に共感し、その取り組みに賛同、協力させていただく運びとなりました。認知症領域における第一人者であるエーザイとともに、宅配食企業の立場から啓発と行動支援の取り組みを始めてまいります。

生活習慣病向け2,500万食の実績。日々の相談から見えてきた「もうひとつの不安」
ウェルネスダイニングは、「毎日の食事が健康をつくる」という考えのもと、糖尿病・腎臓病・高血圧などの生活習慣病に配慮した冷凍宅配食を全国に展開し、これまでに累計2,500万食以上の提供実績を重ねてまいりました。
これらの商品をご利用いただくお客様は、ご本人・ご家族ともに健康への意識が高く、日々の食事管理を通じて、病気のコントロールに前向きに取り組まれています。その一方で、私たちの相談窓口には、「物忘れが増えた」「父が最近言動に違和感がある」といった、認知機能に関する不安の声も少なくありませんでした。特にご家族からの相談においては、「食事は届いているけれど、ちゃんと食べているかが心配」「本人は大丈夫だと言うが、気づいていないだけではないか」といった、“目に見えにくい異変”への不安が顕著に表れていました。
しかし、当社は医療機関ではなく、認知症の専門的知見を有しているわけではないため、これまでは「医師や医療機関へ相談を」とお伝えするにとどまっていました。そのような中で、エーザイとのご縁をいただき、正しい知識に基づいた支援や啓発の仕組みをつくることが可能になると確信しました。

エーザイとの連携で、MCIと食をつなぐ第一歩へ
今回の協業では、エーザイが国立長寿医療研究センターの監修のもとでまとめられた「認知機能低下リスクの低減と栄養に関するガイダンス」等を活用し、以下の3つの取り組みを軸に活動を進めてまいります。
1.正しい知識の共有:エーザイから当社スタッフへの情報提供
国立長寿医療研究センターの監修のもと、エーザイが作成した「認知機能低下リスクの低減に寄与する、宅配食/ミールキット開発の手引き」および「認知機能低下リスクの低減と栄養に関するガイダンス」と、エーザイのナレッジをもとに、認知症・MCIに関する正しい知識を当社栄養士やスタッフ全体で共有。対応力・理解力の底上げを図ります。
2.顧客向けの啓発・啓蒙活動
当社の宅配食を継続利用されているお客様に対し、定期的にMCIの概要や早期発見の重要性、チェック方法などをチラシ・メールマガジン等で発信。高齢の方やそのご家族に対し、医療機関への早期相談のきっかけを届けていきます。
3.認知機能維持に配慮した宅配食メニューの開発
エーザイがレビューした8,000件超の国内外文献を基に作成された「認知機能低下リスクの低減に寄与する、宅配食/ミールキット開発の手引き」を踏まえ、低栄養・フレイルを防ぎ、認知機能低下リスクを低減する栄養バランスに配慮した宅配食を新たに開発いたします。
このように、単なる商品の提供にとどまらず、食を通じて「気づき」と「行動」を支援する体制づくりを進めていきます。
私たちは“届ける企業”から、“支える企業”へ
ウェルネスダイニングは、これまで「制限のある人のための、続けられる食事」をテーマに宅配食サービスを提供してまいりました。しかし今、私たちが考えているのは、食を届けることそのものよりも、「その人の生活を支えること」「その家族の安心につなげること」です。
MCIや認知症と向き合うことは、本人だけでなく、支えるご家族にとっても大きな挑戦です。だからこそ、日々の食事という身近な手段を通じて、そのきっかけをさりげなく届けたい。
今回のエーザイとの連携は、そうした私たちの想いを具現化する大きな一歩です。認知機能低下リスクの可視化や低減の可能性が広がる中、企業として果たせる役割を自覚し、より一層社会に貢献できるサービスを展開してまいります。
ウェルネスダイニング株式会社について

「からだ想い、家族想いのあったか健康応援団」を企業理念に掲げ、制限食に特化した気配り宅配食や、嚥下対応のやわらか宅配食の企画・販売を行っています。社内に管理栄養士が常駐しており、食事制限中においても”食の楽しみ”を忘れず、前向きな気持ちになれるようなご提案やサポートを心がけています。宅配食を購入してもらうことが目的ではなく「健康になってもらうこと」を目的として、商品に関するご相談だけでなく普段のお食事についてのご相談も積極的に承ることで、健康な食生活をトータルサポートすることに努めており、“日本で一番、栄養相談を承る会社”を目指して参ります。
【ウェルネスダイニング会社概要】
所在地:東京都墨田区錦糸1-2-1 アルカセントラル6階
代表者:代表取締役 中本 哲宏
設立:2011年6月
電話番号:03-6807-0280
問い合わせ先:佐々木
サービスサイト:https://www.wellness-dining.com
コーポレートサイト:https://www.wellness-dining.com/corporate/
【エーザイ株式会社について】
エーザイ株式会社は、患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する「ヒューマン・ヘルスケア(hhc)」を企業理念とし、この理念のもと、人々の「健康憂慮の解消」や「医療較差の是正」という社会善を効率的に実現することをめざしています。グローバルな研究開発・生産・販売拠点ネットワークを持ち、戦略的重要領域と位置づける「神経領域」「がん領域」「グローバルヘルス領域」を中心とするアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患をターゲットに革新的な新薬の創出と提供に取り組んでいます。
また、当社は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)のターゲット(3.3)である「顧みられない熱帯病(NTDs)」の制圧に向けた活動に世界のパートナーと連携して積極的に取り組んでいます。
エーザイ株式会社の詳細情報は、https://www.eisai.co.jpをご覧ください。SNSアカウントX、LinkedIn、Facebookでも情報公開しています。