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【レディクルIVSイベントレポート②|全編】

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フロンティア株式会社

IVS2025『仕掛ける力 熱狂と収益のあいだに』ヒットの裏側や展望を深堀りするセッション

2025年7月3日 、日本最大級のスタートアップカンファレンス「IVS2025」のパネルセッション『仕掛ける力 熱狂と収益のあいだに』にフロンティア株式会社(以下、当社)の常務取締役CMO・田中翔理が登壇しました。

「IVS2025」は、グローバルVCのHeadline Asiaが運営する国内最大級の次世代起業家が集うスタートアップカンファレンスです。当社は3年連続で協賛しており、今年はダイヤモンドスポンサーとして参画しました。

今年のIVSは7月2日から4日までの3日間にわたり開催され、当社は会期中に3回のセッションに登壇、2回のサイドイベントを主催しました。本レポートでは、そのうちの1つ、上記パネルセッションの模様を詳しくお届けします。

【レディクルIVSイベントレポート①|前編】はこちら

【レディクルIVSイベントレポート①|後編】はこちら

本セッションには、「ReZARD」「Nontitle」「WDJF」「cadre」など、売れる力と語れる力を両輪で磨き続けてきた経営者2名が登壇。ヒットの裏側にある“設計図”や、次に狙う領域まで深掘りトークが展開されました。

テーマはまさに「熱狂」と「収益」、そのあいだにあるリアルです。

目次

<登壇者プロフィール>

登壇者:

・入江 巨之 氏(株式会社サムライパートナーズ 代表取締役CEO)
プロモーション領域から独自のビジネスモデルを確立し、D2C・ホテル開発・YouTube番組制作・イベント事業など幅広く挑戦。アーティスト「DJ I-RIE」としても活動し、ビジネスとクリエイティブ両面で仕掛け続ける。起業家育成リアリティショー『Nontitle』統括。

・藤巻 滉平 氏(株式会社cadre代表取締役)

大学在学中に起業後、複数事業を売却。店舗経営や商品開発も手がける。『Nontitle』から生まれたプロジェクトでドライヤーを発売し、初日売上1億円を達成。2025年4月、株式売却を経て上場企業の子会社に。

モデレーター:

・田中 翔理 氏(フロンティア株式会社常務取締役 CMO)

メーカー・外資系Fintechを経て2020年より現職。年間取扱予算総額1,000億円超・年間マッチング件数24,000件超を誇るビジネスマッチング事業「レディクル」を展開。『Nontitle』Season5ではDEMODAYで審査員を務めた。

▶オープニング

冒頭、モデレーター田中氏が会場に質問。「起業家育成リアリティショーの『Nontitle』を知っている方は?」

すると大半が手を挙げ、会場はすでに熱気十分。入江氏と藤巻氏の紹介のあと、いよいよトークがスタートしました。

▶最初の一撃をどう設計したか

田中氏:お二人が今のポジションに至るまで、どんな経緯があったのか伺いたいです。入江さん、ReZARDはどう立ち上げられたんですか?

入江氏:ヒカルさんは当時、YouTubeのアドセンス収入と案件が主な収入源でした。でも案件は安定的なものではないし、ストックビジネスにもならない。そこで「自分たちのブランドを作ってストック型にしよう」と始めたのがReZARDです。

影響力を正しくビジネスに繋げるため、僕と組んでから1年間は案件を受けず、影響力回復に専念しました。

田中氏:具体的な発信内容は入江さんが決めたんですか?

入江氏:最初は、ヒカルさんがよくハイブランドの服を着ていたので「アパレルやったらいいんじゃないですか」と僕から提案しました。YouTubeで発信したら、パーカーだけで1.7億円売れたんです。正直驚きましたね。

田中氏:ちなみに利益ってどれくらい出るんですか?

入江氏:それはちょっと…(笑)

一同:笑

田中氏:でも利益は次の投資に回しているんですよね。

入江氏:そうです。YouTube経由だと広告費がかからないので、その分原価率を高くできます。

他社は広告宣伝費が売上の5〜6割、原価2割、残りが利益という構造が多い。でも僕たちは広告ゼロなので、原価を倍近くかけられる。シャンプーを作った時も「こんなに高い原価なのに売れるんですか?」と驚かれましたが、広告費がない分、1万円設計のものを5,000円で売れるんです。

浮いた分は体験価値の向上に使い、満足してリピートしてもらう。これが僕らのお金の使い方です。

▶パートナーをどう探す?

田中氏:業者はどうやって探しているんですか?

入江氏:ネットを見て電話します。「ReZARDの入江です」って(笑)。

田中氏:それ入江さんがやっているんですか?(笑)

入江氏:僕がやっている時もありますよ。

Facebookで社長の名前を検索して、「こんな事業をやってるんですが、作ってもらえませんか?」ってDM送ります。

田中氏:意外と地道なんですね。

入江氏:実は昔からそうです。よく周りから上手いことやっているように見られがちなんですけど、会いたい人にはXやFacebookで直接DMします。

紹介だとお礼や調整が必要になりますが、直接だとその人との関係性だけで進められるのがいいなと思っています。

田中氏:なるほど、入江さん自身が動くんですね。

▶cadreで初日に1億売るために準備したこと

田中氏:藤巻さん、サービスが初日で1億円売れたと話題でしたが、どんな準備をされたんですか?   

藤巻氏:『Nontitle』は男女が共同生活しながら事業を作り、最後にプレゼンする―『テラスハウス』と『マネーの虎』を掛け合わせたような企画です。

結論から言うと「熱を込めて事業を作っていたら結果的に売れた」という話なんですが、要因を挙げるなら、番組14話で生まれた“共感”が大きかったと思います。

購入の最大の障壁は消費者の猜疑心。YouTubeでストーリーを見せながら、プロダクトを先行販売したことで、購買の確信を早期に得られたのが、1億円につながったのかなと。

田中氏:ドライヤーというコモディティ商品で、「これならいける」と思えたポイントは?

藤巻氏:ドライヤーは既存製品が多く、購入比較が起こりやすい。

そこで、折りたたんで収納できるデザイン性や、シンプルで使いやすいボタン、生活に溶け込む見た目にこだわりました。機能面でも競合に勝てる手応えはありました。

田中氏:お客様の声は理想のものが得られたんですか?

藤巻氏:ありがたいお声をたくさんいただきました。

風量が強く、軽く、デザイン性が高い点が好評で、特に子育て中のお母さんからの支持が大きかったです。

▶WDJFから考えるオフラインのイベントの価値とは

田中氏:「バズる仕掛け」VS「売れる仕組み」について伺いたいです。入江さんは「これは売れそうだな」という判断を直感でしていますか?それともデータですか?

入江氏:僕の考えでは、ヒカルさんや『Nontitle』はオンラインコンテンツ、WDJFはオフラインコンテンツ。この“オンライン×オフラインの二軸”が重要だと思っています。

実際のところ、両方を動かせる会社は少ない。ただ、オンラインの感動は時間と共に薄れてしまうのに対し、オフラインの感動は心に残る。だからこそ今はオフラインに力を入れています。

儲けだけ考えればオンラインが有利です。でも、WDJFのようなオフラインイベントは、参加した社員が「自分たちはこんな大きなことをやったんだ」と誇りを持てる。その感動が営業や説得力にもつながります。

僕たちは下請けを介さず、自分たちで作って直接届ける―やりたいことを自分で形にするスタイルです。

田中氏:入江さんは当て続けていますよね。当てられる人と当てられない人の違いは?

入江氏:一つは僕たちって「リスクを全部自分たちで取る」んです。

当たらなければそのまま背負うので、当たるまでやるしかない。だからこそ常に研究し続けます。コンテンツを届けた時に何が変わるのか、誰が一番ハッピーになるのか―そこを深掘りしています。

▶『Nontitle』で生まれた物語をどう事業に転換するのか?

田中氏:藤巻さんは『Nontitle』で得た知名度を、どのように事業へ転換できていると感じますか?

藤巻氏:「事業者がタレント化する」という視点で考えると、自分でSNSをやっていることが名刺代わりになっています。会う前から一定のイメージを持ってもらえるので、自己紹介をショートカットできるのは大きいですね。

田中氏:BtoCでは、『Nontitle』の影響による購入や、プロダクト自体の良さなど様々な理由があると思います。購買面でも知名度は効きますか?

藤巻氏:効きます。ブランドの根源は「世の中に対する約束」だと思っています。

消費者が想起し、共感できるものがブランド。だから自分が前に出て、「この人なら大丈夫」という心理的安心を届ける―そのためにYouTubeに出ています。

▶次に仕掛けたいのは、誰と?何を?

田中氏:次に、今後「誰と」「何を」仕掛けていきたいかという未来の話をしたいと思います。楽屋では、入江さんのWDJFに絡んだ面白い話を伺えたので、そのあたりからお願いします。

入江氏:僕らは海外ブランドを多く買っています。理由は、グローバル市場では「会社名を伝えても、まず何をやっているのか?」から話が始まるからです。

だからこそ、世界でも通用する“名刺”のような実績を日本で作り、それを持って海外に行く方が確実に広まる。WDJFはその点で非常に強く、韓国やアメリカでも認知してくれる人が多く、展開が楽になります。

最初から海外展開を見据えていて、海外ブランドを日本で成功させ、それをグローバルに持っていくことを意識しています。特に輸入するのはエンタメ系。エンタメは広告効果が高く、人脈も広がるので、やっていない会社こそ取り入れるべきだと思います。

田中氏:次に狙っている購入先はありますか?

入江氏:実は、「シルク・ド・ソレイユ」を買おうとしています(笑)。

コロナ禍で一度倒産しましたが、出演者はほぼ元オリンピック選手。セカンドキャリアであのショーを作り上げています。クオリティも知名度も抜群で、とてつもない可能性を感じています。

日本発で世界に誇れるエンタメは、アニメ以外では少ない。だからこそ、新しいブランドを作りたいと考えています。

田中氏:藤巻さんはどんな未来を描いていますか?

藤巻氏:新規事業はいくつも作っていますが、投資家目線では核融合や量子コンピュータなどが面白い。一方で、個人的にはエンタメが魅力的だと感じています。暇さえあれば漫画を描いたり、アーティストをプロデュースしたりしていて、自分にとって切り離せない分野です。

今回のIVSはAIの話題が多いですが、AIが広まった先には「生き方」や「感覚」が問われる時代が来ると思います。最終的には一次産業や“生きている実感”に回帰する人が増えるのではないでしょうか。だからこそ、どう生き、どう仕掛けるかを大事にしていきたいです。

入江氏:AIは便利で使っていますが、リアル感がないとアウトプットは似たり寄ったりになります。本当に効率化だけを追うことが良いのか、ずっと考えています。

非効率さの中にこそ、人間の脳や感情に響く要素がある。シンプルすぎるものは感動になりにくいんです。AIでの精査は有効ですが、人の感動はその真逆にあります。

『Nontitle』も、1本で人の人生が変わる可能性があるからこそ、命を削って作っています。効率化しすぎれば感動が薄れる―そこがAIでは埋められない部分です。感動を作り続けるためにも、この非効率を大切にしていきたいですね。

▶エンタメの必勝戦略

田中氏:入江さんのエンタメの嗅覚って、どんなところにありますか?

入江氏:エンタメの伏線を貼って回収する仕掛けは、人間じゃないと難しい。リアルイベントをやるほど、「人が考える領域」はまだまだ残っていると感じます。

僕たちは焼肉屋をはじめとした飲食店もやっているんですけど、飲食も同じで、シンプルにしすぎるとチェーン店のようになる。店ごとの個性は残したいですね。

藤巻氏:入江さんはそこのバランス感覚がすごい。一度焼肉屋さんで打ち合わせしたんですが、こう言いつつAIもめちゃくちゃ活用してるんです。ユーザー体験ではやっぱり人間の強みがありますよね。

田中氏:具体的な感動は人間が作っているんですね。

入江氏:そうですね。マーケティングではMEOを重視しています。SNSフォロワー100万人より、MEOの口コミランクが高い人の方が影響力があるんですよ。実体験が伴っているから信頼される。

だから「店舗を持っているならSNSよりMEOに力を入れた方がいい」と思います。

田中氏:机上の空論のように聞こえてしまいますもんね。

入江氏:だから僕はMEOレベル7以上の人全員にDMしました。地道ですが、レベル10の人が一度レビューすれば、圏外から一気に上がることもある。

マーケティングはSNSだけでもMEOだけでもダメ。何かがハマった瞬間に爆発するので、自分たちに合う方法を続けることが大事です。

田中氏:今の話を実感している人は少なさそうですね。

入江氏:考えない人が多いです。僕らは毎日トレンドを調べて、「このタイミングならバズる」というネタを戦略的に投下しています。Yahooニュースに載るのも偶然じゃなくて、その計算あってのことです。

田中氏:オンラインもオフラインも研究し続けているんですね。

入江氏:ちなみに、WDJFでは「広告宣伝費ゼロ」を決めていました。5万人規模なら普通は2000〜3000万かかる。でもSNSの仕組みをハックすれば、ゼロでもいける。

お金をかければ早くできるけど、ゼロでも工夫すれば可能なことはまだまだあります。

▶エンタメの価値と未来が広がるセッションに

バズだけで終わらせず、それを事業に転換し、さらにその先を見据える入江氏と藤巻氏。二人の口からエンタメの価値を表すパンチラインが次々と飛び出しました。

来場者もよく知るコンテンツだからこそ語れる裏話や戦略に、会場の熱量はどんどん上昇。

このセッションで描かれたエンタメの未来を、二人がどう形にしていくのか—今後が楽しみです。

Ready Crew(レディクル)とは

レディクルは、上場企業2,800社の利用実績がある企業と企業をつなぐビジネスマッチングエージェントです。高い傾聴力・提案力を併せ持つコンシェルジュが、システム、プロモーション他、企業のあらゆる発注業務に関わる悩みをヒアリングいたします。伺った内容を元に、レディクル独自のシステムで幅広いネットワークの中から最適な企業をご紹介いたします。受注先のパートナー企業様からのみ費用を頂いており、発注元の企業様からは一切費用を頂いておりません。

レディクルご活用事例:https://readycrew.jp/results/

【会社概要】

社名    :フロンティア株式会社

本社所在地 : 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号 恵比寿ガーデンプレイスタワー14階・15階

代表者   : 代表取締役社長 高橋 政裕

事業内容  : ビジネスマッチングエージェント「レディクル」の運営

創業    : 2009年11月

URL    : https://frontier-gr.jp/

【公式SNS】

Facebook  :https://www.facebook.com/ReadyCrew

X      :https://x.com/readycrew1111

Linkedin   :https://www.linkedin.com/company/78123988/admin/dashboard/

このページに掲載されているプレスリリースその他の情報は、発表日現在の情報であり、時間の経過または様々な後発事象によって変更される可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

出典:PR TIMES

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