オープングループ株式会社
~医療業界全体の赤字構造解消/安心・安全の経営体制構築を支援するため、レセプトを中心とした「ヒト×AIのハイブリッド型BPOサービス」構築を目指す~
オープングループ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:高橋 知道、以下「オープングループ」)は、OASIS INNOVATION株式会社(本社:東京都港区、代表取締役/最高経営責任者:草野 真範、代表取締役/最高執行責任者:佐藤 早紀、以下「OASIS INNOVATION」)の全株式を取得し、2025年9月1日付けでグループ会社化することをお知らせいたします。

■グループジョインに至った背景
オープングループではこれまで、医療業界の地盤沈下を防ぐために「一般社団法人メディカルRPA協会」を通じて、全国の医療従事者の皆様に対する“DXによる経営革新への貢献”を進めてきました。しかし一方で、医療業界全体の約7割が赤字経営に陥っている状況は改善の兆しが見えるとは言い難い状況にあり、これからさらに進む医療従事者の高齢化と人手不足による、特に都市部以外における医療サービスの安定供給には限界が見えています。
オープングループは、上述のDX支援をさらに加速していきますが、ベンダーモデルのままでは本質的な社会問題の解決や新たな医療への移行・進化は困難であると考えており、ビジョンを共有・共感できる専門家との共創により、直接的かつ具体的な医療サービサーとして踏み込む「メディカルオートメーション※1」を中長期戦略として掲げ、主として日本全国の在宅医療系クリニックや訪問看護事業者を中心に、ミドル(診療報酬明細書(以下「レセプト」)など)およびバックオフィス業務を完全リモート代行するための、ヒト×AIのハイブリッド型BPOサービスを構築・提供することを目標としています。これは医療4.0(通院→個宅=医療→健康責任)時代に欠かせないサービスインフラ業界No.1を目指すことや、現場医療従事に人材を集中するためのビジョンを共にする、医療法人ならびにさまざまな医療プレーヤーとの共創モデルを推進し、日本型の正しいヘルスケアインフラへの移行・加速に貢献することでもあります。
一方のOASIS INNOVATIONは2005年の創業時より、医療経営の根幹のひとつである「診療報酬請求」が、「単なる事務処理」として位置づけられがちな習慣を鑑み、漏れがなく質の高い「請求専門性」をインフラ化すべきという理念に基づいて、当初から“診療報酬請求事務集中センター(MedOS)※2”によるBPOサービス提供を行っています。離島・へき地での遠隔・リモート対応をはじめ、クリニックを中心に各医療機関への実績と信頼を確実に積み上げており、月次請求を中心とする訪問診療のみならずリアルタイム処理が求められる外来診療まで対応する、医療事務業務の遠隔請負事業を運営している極めて稀有な企業のひとつです。
しかしながらOASIS INNOVATIONでは、厳選採用した専門スタッフで業務運営を設計する中で、「請求専門性」の効率化、そしてインフラ化の加速を進めるためには、AI・RPA等のDX投資が不可欠という課題認識がありました。この課題解決に向けて、オープングループが業務効率化からマーケティング領域まで長期的に伴走支援を行うことで、売上加速およびサービスの横展開を推進し、業界No.1のハイブリッド型BPOサービスの構築・提供に取り組むという構想に共感を得たことから、このたびグループジョインすることが決定しました。
※1 2026年2月期 第1四半期決算説明資料(2025年7月15日公開):
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6572/ir_material_for_fiscal_ym/182826/00.pdf
※2 診療報酬請求事務集中センター
外来MedOS:https://oasis-innovation.co.jp/service/service1/
在宅MedOS:https://oasis-innovation.co.jp/service/service2/
■今後の展望
日本の医療BPO市場は2024年時点で約2,700億円規模となっており、2033年までに年平均成長率8.06%で拡大し、約5,600億円に上ると予測されています。レセプトBPOはこの市場の特に重要な部分を占めると考えられており、その背景には
①労働力人口減少に伴う医療機関での事務員採用難の発生
②医療費高騰や経営効率化への対応を目的としたBPOサービスの需要拡大
③マイナンバー健康保険証の導入や電子処方箋の普及による医療事務デジタル化の加速
④AIやデータ分析の活用でレセプト点検やデータ入力の自動化が進展
という4つの要因があります。
また在宅医療分野においては上記以外にも、一般外来診療に比べ、患者単価が高い一方で、診療報酬請求の算定が難解であり、算定漏れが発生した際の影響が甚大であること、受付で対面する患者対応とは異なる訪問診療ならではの事務業務が発生することから、幅広く対応できるスタッフが必要となります。加えて小規模経営が多いことから、スタッフの採用や退職が与える影響は大きく、スタッフへの安定した業務量調整が困難であるなどの課題があります。
こうした現状から、医療機関においては今後、診療を中心とした対患者サービス(コア業務)に集中するためレセプトを中心としたBPOサービスの需要が高まってくると予測されます。そのためOASIS INNOVATIONとオープングループは、共同で「ハイブリッド型BPOサービス」の開発・構築を行い、提供する医療機関数の拡大を目指します。
具体的には現在、OASIS INNOVATION提供の外来/在宅MedOSで対応可能なレセプト領域のBPOに加えて、その前後で発生する書類作成やデータ登録・各種チェック業務に、オープングループの事業会社であるオープン株式会社の技術提供により、RPA/AIを導入して自動化・効率化を図ることで、対応可能な業務領域を拡大しながらパッケージ化を行い、これまで以上に利便性の高いサービスの提供に向けて準備を進めてまいります。
そして将来的には、オープングループとOASIS INNOVATIONが共同提供する「ハイブリッド型BPOサービス」の医療業界シェア率を拡大し、同業界のデファクト・スタンダードに位置づけられるよう活動してまいります。

■OASIS INNOVATION 代表取締役/最高経営責任者 草野 真範氏のコメント
OASIS INNOVATIONは「新たな創造 斬新な医療のかたちを提供するプロフェッショナル集団であり続ける」を企業理念に掲げ、診療報酬請求事務のBPOサービスを提供してまいりました。特に遠隔によるリアルタイム対応ではパイオニアとして、質の高さと医師からの口コミでここまで成長してまいりました。
このたび、オープングループの一員となることにより、RPAを活用した作業の自動化によるセンターのキャパシティーの向上。AIを活用したオペレーターの診療報酬請求の質のさらなる向上。そして、診療報酬請求事務にとどまらない、幅広いBPOサービスの提供が実現することで、より大きな付加価値を医療機関様に提供できると確信しております。
医療機関における労働力不足、DX化などの課題とともに、経営効率化に貢献し「新たな斬新な医療」の実現にむけてサービスを展開してまいります。
【会社概要】
■OASIS INNOVATION株式会社(https://oasis-innovation.co.jp/)
・所在地 :東京都港区芝1-4-3 SANKI芝金杉橋ビル5階
・設立 :2013年9月12日
・創業 :2005年3月
・代表者 :代表取締役/最高経営責任者 草野 真範
代表取締役/最高執行責任者 佐藤 早紀
・事業内容:診療報酬請求事務集中センター(医療事務業務遠隔請負事業)
医事サポートセンター(レセプト精度調査、査定・返戻対策)
スキルアップセミナー・講師派遣
印刷・出版事業
■オープングループ株式会社(https://open-group.co.jp/)
・本社所在地:東京都港区西新橋3-3-1 KDX西新橋ビル3階
・設立 :2000年4月
・代表者 :代表取締役 高橋 知道
・資本金 :5,926百万円(2025年2月末現在)
・事業内容 :スマートロボット(RPA、AI)を活用した新規事業創造を目的とした純粋持株会社
■オープン株式会社(https://open.co.jp/)
・本社所在地:東京都港区西新橋3-3-1 KDX西新橋ビル3階
・設立 :2013年7月
・代表者 :代表取締役執行役員社長 石井 岳之
・資本金 :3,000万円
・事業内容 :スマートロボット(RPA、AI)を活用した情報処理サービス、コンサルタント事業、
アウトソーシング事業、デジタルマーケティング、オンライン広告事業