株式会社ARCRA
株式会社ARCRA(代表取締役CEO 藤本秦平)は、株式会社でんそくが開発した点検ロボットにより収集された加速度データをAIで解析し、異常を検知するシステムを開発したことをお知らせします。

株式会社ARCRA(代表取締役CEO 藤本秦平)は、株式会社でんそくが開発した線路を始発前に自動走行させて異常の有無を確認する自動点検ロボットで収集した加速度データをAI解析し、未知の異常も検知するシステムを開発したことをお知らせします。
本システムは、検知した異常の原因をAIに教えることで、AIが賢く成長していく「追加学習機能」が最大の特徴です。これにより、安全性向上と点検業務の効率化を目指します。
開発の背景
従来の点検作業では、人員が現場に赴き目視や手作業で点検を行います。この方法では点検作業が煩雑で時間を要するうえ、点検者の経験やスキルに左右されるため、見落としや判断のばらつきといった人的要因による課題が存在します。さらに、点検の頻度が限られていることから、異常を早期に発見できず、点検にかかるコストも現場の負担となってしまいます。
自動点検ロボットを導入することで、従来では取得が困難だった詳細な加速度データや走行データを大量に取得することが可能となりました。その結果、従来見逃されがちだった異常や傾向を定量的に把握でき、データに基づいた異常検知手法を開発することが可能になりました。
システムの概要
本システムは、自動点検ロボットが走行中に収集した膨大な加速度データを解析し、様々な異常を検知します。
1.「いつもと違う」箇所を検知する高精度な異常検知アルゴリズム
2.原因を教えることでAIが学習する異常分類モデル
3.距離情報から変換を行う高度なデータ補正技術
株式会社でんそく 中村真二様 コメント
自動点検ロボットは、1回の自動走行で約60万件の加速度データを収集します。しかし、その膨大なデータの中から人が異常値を見つけ出すことは困難であると判断し、株式会社ARCRA様にAIによる異常検知ソフトの開発を依頼しました。約1か月間にわたる正常時のデータをAIに学習させた結果、小さな石を自動点検ロボットが踏んだ際にも異常を検知できることが確認されました。これにより、微細な異常の検知が可能であること、さらにロボット自身の異常を予知し保全することも可能であることが実証されました。今後は、本AI技術を他のシステムにも展開し、点検業務の効率化や予知保全システムの共同開発を進めていきたいと考えています。
今後の展望
今後は、開発したAI異常検知・分類システムの「追加学習機能」をさらに活用し、実際の現場データからAIの精度を継続的に向上させることで、より精度の高い異常検知をおこなうことを期待しています。
また、本異常検知システムと画像認識等の他のAI技術を組みわせることで、さらなる高精度なシステムの構築も視野に入れられます。
株式会社でんそく
会社名 :株式会社でんそく
本社所在地 :〒939-8221 富山県富山市八日町100番地
代表取締役 :櫻井 賤男
HP :https://www.densoku.co.jp/
株式会社ARCRAについて
会社名 :株式会社ARCRA
本社所在地 :〒113-0033 東京都文京区本郷6-25-14
代表取締役 :藤本 秦平
問い合わせ先:contact@arcra.jp
東京大学 松尾研発スタートアップ®︎について
「松尾研発スタートアップ」とは、松尾研出身者が創業または松尾研の支援を受け創業された企業の内、技術・事業力共に成長可能性が認められ、且つ松尾研の理念に共感し共に後進の育成に取り組む、選抜されたスタートアップ企業群です。
(商願2020-135191、商願2022-145945)