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【レディクルIVSイベントレポート③|BtoBマーケの最前線!】

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フロンティア株式会社

BtoBマーケの都市伝説ぶった斬り会議!

2025年7月4日 、日本最大級のスタートアップカンファレンス「IVS2025」のパネルセッション『BtoBマーケの都市伝説ぶった斬り会議』にフロンティア株式会社(以下、当社)の常務取締役CMO・田中翔理が登壇しました。

「IVS2025」は、グローバルVCのHeadline Asiaが運営する国内最大級の次世代起業家が集うスタートアップカンファレンスです。当社は3年連続で協賛しており、今年はダイヤモンドスポンサーとして参画しました。

今年のIVSは7月2日から4日までの3日間にわたり開催され、当社は会期中に3回のセッションに登壇、2回のサイドイベントを主催しました。本レポートでは、そのうちの1つ、上記パネルセッションの模様を詳しくお届けします。

【レディクルIVSイベントレポート①|上場経営者に質問攻め!前編】はこちら

【レディクルIVSイベントレポート①|上場経営者に質問攻め!後編】はこちら

【レディクルIVSイベントレポート②|仕掛ける力の裏側!全編】はこちら

今回のテーマはズバリ、「BtoBマーケティングの都市伝説」。現場を知り尽くしたマーケター経営者たちが、業界で語られる“常識”にYESかNOで斬り込み、白熱のクロストークを展開しました。忖度なし、建前なし。リアルな議論をたっぷりレポートします。

目次

<登壇者プロフィール>

登壇者:

・栗原 康太(株式会社才流 代表取締役社長)

東京大学卒業後、2011年に株式会社ガイアックスに入社し、BtoBマーケティング支援事業を立ち上げ。事業部長、経営会議メンバーを歴任した後、「メソッドカンパニー」をビジョンに掲げる株式会社才流を設立し、代表取締役に就任。

著書に『事例で学ぶ BtoBマーケティングの戦略と実践』(すばる舎)、『新規事業を成功させる PMFの教科書』(翔泳社)など。

・岩野 圭佑(StockSun株式会社 代表取締役)

京都大学法学部卒業後、拓殖大学にて安全保障分野の修士号を取得。在学中に政治家秘書やスタートアップでのインターンを経験し、その後株式会社ユーティルを共同創業。同社ではサイト制作事業の立ち上げと拡大を牽引。2018年に独立し、StockSun株式会社に参画。多数のコンサルティング実績と組織構築を行い、2020年には2年連続で売上1位を達成。2022年に代表取締役に就任し、わずか3年で粗利を約5倍に成長させる。

・南野 充則(GROWTH VERSE 代表取締役CTO)

東京大学工学部卒。 在籍中、北京大学で開催されたスマートグリッド分野における国際学会で世界一の座を争い、「BEST STUDENT AWARD」を受賞。

日本ディープラーニング協会の設立メンバーとして理事を務める。

ヘルスケアアプリ「FiNC」(累計1200万DL)の開発を率いたFiNC TechnologiesでCTO・CEOを歴任し、プロダクト開発やAIに関する深い知見を持つ。2024年よりGROWTH VERSEのCTOに就任。

モデレーター:

・田中 翔理(フロンティア株式会社 常務取締役 CMO)

大阪大学卒業後、メーカー・外資系Fintechを経て2020年より現職。大企業とスタートアップの“共創”をテーマに、数々のビジネスマッチングプロジェクトを企画・推進。戦略策定・組織開発・広報まで幅広く関わり、新規事業の立ち上げ支援に豊富な実績を持つ。

▶オープニング

冒頭では、モデレーターの田中氏から登壇者紹介があり、株式会社才流 代表取締役社長の栗原氏、StockSun株式会社 代表取締役の岩野氏、GROWTH VERSE 代表取締役CTOの南野氏の順に紹介され、トークイベントが始まりました。

▶SEOはもうオワコン?

田中氏:生成AIの登場で「SEOはオワコンでは?」という声も出ていますが、みなさんはどう思いますか?

栗原氏:BtoBマーケティングという文脈においては、SEOはオワコンというより「まだ始まってもいない」というのが私の感覚です。

いろいろな企業さまのBtoBマーケのコンサルに入って、顧客の購買行動を調査するんですが、「検索して選びました」っていうケースはほとんど聞かなくて、”体感10%”くらいなんです。

ほとんどは展示会、紹介、代理店など“リアルのつながり”で決まるんですよね。だからSEOはBtoBにおいてはそこまで重要じゃないと思っています。

田中氏:栗原さんはBtoBノウハウを積極的に公開していらっしゃいますよね。あれってどういう狙いがあるんですか?

栗原氏:Webサイトに500本くらいコンテンツを公開してますけど、SEO目的ではないです。BtoBマーケティングや新規事業などのカテゴリー内での“想起を取る”ために質のいいコンテンツを作って、SNSや口コミで広げるのが目的。

実際、公開したコンテンツからの相談は多いですが、検索で当社のコンテンツを見つけて、という経路は全体の5%くらいのイメージです。

▶SEOとSNSはセットでやるべき

田中氏:岩野さん、StockSunはSEOで強いイメージがありますが、どれくらい問い合わせがあるんですか?

岩野氏:月に50件くらいです。相談となると少し数が落ちるかなと思いますね。

田中氏:企業のSEO支援を行う際はどこまでやってるんですか?コンテンツ設計から制作まで全部やられてるんですか?

岩野氏:そうですね。ただ、僕らはSNSも強いので、SNSがSEOに効いている感覚が強くあります。「今のBtoBはクロスメディアでやるべき。SEOとSNSはセットでやるべき」というのはよくお伝えしています。

田中氏:でもBtoBでSNSって難しいですよね。支援できる会社も少ない印象です。どのように支援をしていますか?

岩野氏:これについては、まず「SEOがオワコンかどうか」からお話ししたいんですが、僕は「SEOはオワコンではない」と思っています。むしろこれから来るんじゃないかと。

理由は“オリジナリティのある情報発信の価値が上がっている”から。SEOって記事制作の文脈だけで語られがちだと思うんですけど、僕のイメージでは「コンテンツマーケティング」の中に記事・長尺動画・ショート動画が全部入っている感じなんです。

だから僕らはコンセプトやターゲット、何を伝えたいかを決めて、記事も動画もやる。そういう戦略を提案するスタイルで支援を行っています。

▶今のうちにAIでコンテンツを生成せよ

田中氏:生成AIの登場によりたくさんのコンテンツが生まれて、世の中に爆発的に増えている状況だと思います。南野さんは、SEOは生成AIと絡めるとどうなっていくと思いますか?

南野氏:記事の自動化は間違いなく進むと思っています。

僕たちは実際に「SEOをAIで作る」っていうのをやっていて、BtoCではすでに、AIで記事を作ってサービス紹介をしていますが、栗原さんがおっしゃったようにBtoBはまだこれから。まだ発信している企業が少ないので、あまりAIが学習していないんですよね。

だから今のうちにコンテンツを作っておくと、ChatGPTやGeminiが学習して、検索上位を狙える可能性が高い。早めに仕込むのがチャンスだと思っています。

田中氏:南野さんは以前、MAでパーソナライズされた情報を出していく話もされていましたよね?

南野氏:そうですね。ユーザーの属性や課題によって欲しい情報は違う。

同じBtoB商材でも課題はバラバラなので、課題に寄り添った記事の方がコンバージョン率は高いはずです。

その人にあった角度、タイミングで、いいコンテンツを提供するためには、多くのコンテンツを準備しておく必要があるんですが、人手だとコストが高く数も限られる。AIなら早く、安価に大量のコンテンツを作れるので、ここに大きな価値があると考えています。

▶営業とマーケの仲が悪い会社は伸びないのか?

田中氏:よく言われる“都市伝説”で、営業とマーケの仲が悪い会社は伸びないという話があると思うんですけど、栗原さんはこの説をどう思いますか?

栗原氏:結論、私は全く信じていないです。

いろんな会社を見てきて、むしろ「伸びてる会社のSFAはぐちゃぐちゃ」という法則を提唱してます(笑)。

業績が伸びている会社は商談がどんどん入るので、営業は商談対応で手一杯。SFAにしっかり情報を入力する余裕なんてないんです。会社としてもSFAを整備するリソースがあるなら、営業を採用したり広告宣伝に投資した方が儲かる、というロジックが働くので、大体ぐちゃぐちゃになるんですよね。

逆に伸びていない会社ほどSFAが綺麗だったりします。理由は、暇だからです(笑)。

営業採用や広告宣伝投資をしたら伸びる状態になく、いまいる社員の時間があるから、SFAを設計・運用するリソースを用意できる、という成り行きです。

正しい商品で正しい市場にフィットしていれば、営業とマーケの仲が悪くても、SFAが入っていなくても伸びるはずなんです。

田中氏:なるほど。今の話って事業計画に課題がある話のようにも思ったんですが関係ありますか?

栗原氏:ありますね。よく「うちの営業が使えない」とか言いますけど、それって問題のすり替えなんです。

本当の課題は「商品がターゲットに受け入れられていない」「競合優位性がない」「市場が小さすぎる」みたいなところ。でもそれに向き合うのは大変だから、より簡単な「SFAが微妙」「営業が弱い」って話に逃げがちなんです。PMFに向き合うにはめちゃくちゃエネルギーがいりますからね。

▶営業とマーケをどう分ける?

田中氏:StockSunでは営業とマーケはどんな体制なんですか?

岩野氏:僕らはちょっと特殊で、業務委託のスペシャリストの方々とチームを組んでソリューションを提供する会社なんです。

そして、新規事業の立ち上げフェーズでは、業務委託である事業責任者に営業とマーケの両方をしてもらいます。なのでうちの場合、営業とマーケは、仲が良い悪い以前に初動の段階では一体化させてるんです。

もし営業が始まって1ヶ月後に「手いっぱいです」なんて言われたらすごく叱りますね。それは、お客様のニーズを吸い上げられていないということになるので。どんなに忙しくても「月30〜50商談はやろう」というルールにしてます。お客様のニーズを拾ってマーケに活かすのはセットです。

田中氏:でも会社が大きくなると分業は必要ですよね。そこでも一体化は崩さずやっているんですか?

岩野氏:1年くらい経ったらテスト的に別の人にやってもらって、受注率が下がらないと確信できたタイミングで移譲していきます。それまでは一体運用ですね。

田中氏:南野さんはいろんな会社で経営されていますが、この問題はどう見てますか?

南野氏:僕のイメージだと、営業は戦士でマーケは白魔道士(笑)。

弱い戦士にスピードが上がる魔法をかけても意味がないじゃないですか?

だから、基本的には営業の強い会社じゃないと伸びないと思います。戦士10人に白魔道士1人入れると一気に戦いやすくなる。そんな感じで、まずは戦士=営業が強くなることが先決ですね。

▶マーケターの重要性

田中氏:南野さん、営業とマーケの適性ってどんな基準で見極めてますか?

南野氏:営業は「目の前の敵を倒す」のが得意なタイプが向いていて、マーケは「課題を抽象化して論理的に考える」のが得意なタイプが向いていると思います。一人にしか売らないのに全体最適のことを考えたら意味不明なことが起こりますからね(笑)。

田中氏:じゃあ営業を中心に採用されているんですかね?

南野氏:そうですね。最初は気合いで売れる営業マンを集める方が早いと思っています。どちらかというとマーケってエンジニアと共通化できる部分もありますからね。

それと、マーケは共通化や仕組み化が得意だけど、売れない時に「仕組みがないから売れない」と言い訳するケースもあるので(笑)。まずは“紙一枚でも売れる営業”をどれだけ採用できるかが大事だと思います。

田中氏:そう考えるとマーケターって必要なのかなと思ってしまうんですが、栗原さんはどう思いますか?

栗原氏:必要です。

日本では、30年前には「マーケティング」ではなく「営業企画」や「営業推進」という名前の部署が展示会の出展やテレアポリスト作成などをしていたりしていたんです。それがデジタル時代になり、SEOやSNS広告など色々出てきて、「デジタルマーケター」や「インサイドセールス」という職種が生まれた。AI時代も同じで、「AIマーケター」や「AIセールス」みたいな職種が生まれるはずです。

ただ、BtoBの購買プロセスはまだオフライン比率が圧倒的に高く、デジタルの貢献度は10%もないくらいではないでしょうか。AIマーケターが担えるのも購買全体の10%程度と考えたとき、残りの90%近くは展示会やイベント開催、代理店対応をする“リアルのマーケター”が引き続き重要になるはずです。

田中氏:では、営業とマーケの役割はAIの進化で変わるのでしょうか?

栗原氏:変わると思いますが、日本のEC化率がいまだに10%なように、想像ほどのスピードでは変化が進まない可能性はありますね。

▶BtoBマーケの裏側に感嘆の声が溢れるセッションに

一線で活躍するマーケターたちが、“SEOオワコン論”から“AI時代のマーケター像”まで、BtoBマーケにまつわる都市伝説に次々と切り込んでいった本セッション。登壇者それぞれのリアルな視点に、会場からは何度も唸り声が上がるほど専門性に富んだ濃密な時間となりました。この議論をヒントに、各社がどんなマーケティング戦略を仕掛けてくるのか、今後が楽しみです。

Ready Crew(レディクル)とは

レディクルは、上場企業2,800社の利用実績がある企業と企業をつなぐビジネスマッチングエージェントです。高い傾聴力・提案力を併せ持つコンシェルジュが、システム、プロモーション他、企業のあらゆる発注業務に関わる悩みをヒアリングいたします。伺った内容を元に、レディクル独自のシステムで幅広いネットワークの中から最適な企業をご紹介いたします。外注先となる企業様からのみ費用を頂いており、発注元の企業様からは一切費用を頂いておりません。

レディクルご活用事例:https://readycrew.jp/results/

【会社概要】

社名    :フロンティア株式会社

本社所在地 : 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号 恵比寿ガーデンプレイスタワー14階・15階

代表者   : 代表取締役社長 高橋 政裕

事業内容  : ビジネスマッチングエージェント「レディクル」の運営

創業    : 2009年11月

URL    : https://frontier-gr.jp/

【公式SNS】

Facebook  :https://www.facebook.com/ReadyCrew

X      :https://x.com/readycrew1111

Linkedin   :https://www.linkedin.com/company/78123988/admin/dashboard/

このページに掲載されているプレスリリースその他の情報は、発表日現在の情報であり、時間の経過または様々な後発事象によって変更される可能性がありますので、あらかじめご了承ください。 

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年8月27日 17時10分)

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