特定非営利活動法人キーデザイン
栃木県宇都宮市に拠点を置くNPO法人キーデザインは、不登校の親子をサポートする事業を行う。活動の1つである、全国の保護者を対象にするLINE相談窓口は2025年8月に登録5,000名を突破した。
NPO法人キーデザイン（所在地：栃木県さくら市、代表理事：土橋優平）が運営する、不登校の子どもを持つ保護者向けLINE相談窓口「お母さんのほけんしつ」の登録者が、2025年8月時点で5,000人を突破しました。
「もうどうしていいかわからない」――匿名で寄せられる声は、深刻な孤立と疲弊を物語ります。特に、子どもの自死が最も多いとされる9月1日を前に、社会全体でこの課題を受け止める必要があります。
日本では不登校の小中高生が過去最多の34万人を超えています。病欠や経済的事情で長期欠席をする子どもたちは約50万人にものぼります。その背後には、子どもの不安に寄り添いながらも、出口の見えない日々に苦しむ保護者がいます。
「お母さんのほけんしつ」は、2020年5月に開設されたLINE相談窓口です。匿名・無料で登録でき、何度でも相談できます。2025年8月には登録者数5,000人を突破し、日々30人以上の相談を受けています。寄せられる声は、「子どもが暴れてしまう」「学校間、夫婦間でのやり取りが難しい」「自分自身も限界に近く、鬱々としている」といった切実なものばかりです。
実際に利用した保護者からは、次のような声が届いています。
「先が見えない不安の中、どこへ相談しても理解してもらえなかった孤独の中で、ここだけは本当に親身になって受け止めてくれました。お陰さまで子どもも今では学生生活を楽しんでいます。あの時は想像もできなかった未来です。苦しい時期を乗り切れたのは、この安心して話を聴いてもらえる場があったから。本当に感謝しています。」
「息子は不登校と登校を繰り返す中、相談に行けば責められ涙を流したこともありました。そんな時、『いつもお子さんのために寄り添っていただいてありがとうございます』と言っていただき、凍りかけていた心が温かくなったのを今でも覚えています。親だから頑張らなきゃと思っていても、しんどい時がある。ここはそんな時に真正面から受け止めてくれる場所です。」
こうした声は、不登校家庭がどれほど孤立し追い詰められても、「安心して受け止めてもらえる場」があれば再び前を向けることができるということを示しています。
代表コメント
NPO法人キーデザイン 代表理事 土橋優平
「私たちが受け取る声の多くは“誰にも言えなかった””藁にもすがる思いで相談します”という一言から始まります。登録者5,000人は、喜ぶべきことではなく、これだけ多くの家庭が助けを求めている現実の表れです。不登校は特別なことではなく、誰にでも起こり得ること。9月1日を前に、一人でも多くの子どもと保護者の命と心を守るために、社会全体で目を向けていただきたいと思います。」
当法人では、当事者親子だけでなく、一般の方や企業のみなさまと手を取り合いながら、こうした社会課題に対して取り組んでいきたいと考えています。その何点かをご紹介します。
企業向け取り組み：不登校離職防止
不登校の問題は家庭だけでなく、親の働き方にも大きく影響しています。職場で理解が得られず離職を選ばざるを得ない保護者も少なくありません。その数は不登校家庭の6人に1人とも言われています。
当法人では、企業向けに「不登校離職防止プログラム」を展開し、従業員が子どもの不登校を理由に離職することのない職場づくりを支援しています（詳細：https://tayori.link/oyacare/）。
寄付のお願い
「お母さんのほけんしつ」は、寄せられる声に応えるための相談員育成やシステム運営費を必要としています。しかし、その多くは寄付に支えられています。
どうか、この取り組みを支え、家庭の孤立を防ぐためにご支援をお願いします。
寄付のご案内：https://www.npokeydesign.org/
サービス概要
名称：お母さんのほけんしつ
内容：不登校の子どもを持つ保護者向けLINE相談窓口
開設：2020年5月
登録方法：案内WEBページから公式LINEアカウントへ無料登録可能
URL：https://www.npo-keydesign.org/hoken-shitsu-for-parents/
団体概要
NPO法人キーデザイン
所在地：栃木県宇都宮市弥生2丁目8-8
代表者：代表理事 土橋優平
設立：2016年
事業内容：フリースクール運営、訪問型支援、保護者向け相談事業、企業向け不登校離職防止プログラム、研修・啓発活動ほか
公式サイト：https://www.npo-keydesign.org/
