ヒラソル・エナジー株式会社
再生可能エネルギーの変動を吸収し、電力系統の安定化に貢献
ヒラソル・エナジー株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役:李 旻、以下「当社」)は、2024年12月にアグリゲーターの届出を行い(※1)、太陽光発電所への併設蓄電池プロジェクトを起点に、アグリゲーター向けシステムの開発を進めてきました。この度、自社開発するアグリゲーター向けシステムにおいて、スマートグリッド分野の国際標準規格であるOpenADR(Open Automated Demand Response)認証を取得しました。この認証取得により、需給調整市場における二次調整力(2)、三次調整力(1)、三次調整力(2)(※2)の各商品に入札可能となり、電力の安定供給を支える体制を強化します。
背景・目的
需給調整市場は、一般送配電事業者(TSO)が周波数制御や需給バランス調整に必要な調整力(※3)を、多様な電源から効率的かつ公平に調達・透明に運用するため、2021年4月に開設されました。取引対象には、火力・揚水・蓄電池・自家発・デマンドレスポンス(DR)(※4)などが含まれ、電力の安定供給を支える社会的な基盤となっています。
需給調整市場に調整力を提供する事業者は、TSOの「簡易指令システム」からの指令を受ける必要があり、その接続要件としてOpenADR認証の取得が必須とされています。今回の認証取得により、当社は需給調整市場に本格的に参入する体制を整えました。

OpenADRとは
OpenADRは、電力の需要と供給のバランスを保つために、デマンドレスポンス(DR)のシグナルをやりとりする国際標準規格です。
写真:OpenADR認証書(Certificate of System Conformance)
認証取得によって可能になったこと
今回の認証取得により、当社のアグリゲーター向けシステムは簡易指令システムに接続し、二次調整力(2)・三次調整力(1)・三次調整力(2)の調整指令を受信できる体制が構築可能となりました。アグリゲーターとして太陽光発電や蓄電池などの分散型リソースを束ね、需給調整市場を通じて売買された調整力を、指令に基づき迅速かつ確実に提供できるようになります。さらに、認証にはサイバーセキュリティ要件も含まれており、事業者として安全性と信頼性の確保を実現しています。
今後の展開
今後は、簡易指令システムとの接続試験を経て、需給調整市場の各商品への本格的な入札を開始します。また、2025年度内に受電予定の3件の系統用蓄電池プロジェクトに本システムを実装するとともに、アグリゲーター向けシステムのサービス提供も進め、事業の本格化を図ります。
当社は、再生可能エネルギーの導入拡大に伴う電力系統の安定化に貢献してまいります。

※1 2024年12月11日当社プレスリリース「再生可能エネルギーの主力電源化に向けて 既設FIT太陽光発電所への蓄電池併設プロジェクトを開始します」を参照ください。https://pplc.co/news/Hw9sqq-X
※2 二次調整力(2)、三次調整力(1)、三次調整力(2):需給調整市場において簡易指令システム等を通じて提供される調整力の商品区分の一部です。
※3 調整力:電力の需要と供給のバランスを維持するために、発電や蓄電池、需要抑制などによって供出される電力の調整可能な能力を指します。
※4 デマンドレスポンス(DR):需要家の電力使用量を調整する仕組みであり、再生可能エネルギーの普及や電力安定供給に向けた手法として活用されています。
【ヒラソル・エナジー株式会社の概要】
ヒラソル・エナジー株式会社は、百年続く太陽光発電の実現を目指す東京大学発スタートアップです。先端技術とデジタルソリューションの提供により、太陽光発電所の事業的価値と社会的価値を最大限引き出すことを目指しています。発電所の性能再生事業、発電所の集約化運営を推進する百年ソーラー事業、太陽光発電関連のDXソリューションの提供などを行っています。
・社名 : ヒラソル・エナジー株式会社
・本社所在地 : 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学アントレプレナープラザ501
・代表取締役 : 李 旻
・事業内容 : 百年ソーラー事業・太陽光発電所の修繕・再生サービス・地域電力支援事業
太陽光発電関連のデジタルソリューションサービス・その他付随する事業
・設立 : 2017年2月21日
・HP : https://pplc.co
・お問い合わせ: info@pplc.co