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地域女性のデジタルスキル底上げに成功|「Excelでグラフ作成ができない」66%

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特定非営利活動法人ウィメンズアイ

ー「地域女性のデジタルスキルレベル分析」より、ボトムアップの重要性が明らかにー

NPO法人ウィメンズアイ(所在地:宮城県南三陸町)は、「デジタルスキルの現状の見える化」と「ボトムアップの重要性」を示す「地域女性のデジタルスキルレベル分析」を公開しました。

ウィメンズアイが実施している研修プログラム「デジタルカレッジUP」は、地域女性が希望する仕事や働き方を実現するために、Excel中上級スキルの習得を中心とした3ヶ月間の研修です。オンライン学習・対面講座・個別サポートを組み合わせたハイブリッド型の学習機会を通じて、就労や転職を目指す女性たちが、日々の業務に直結する実践的なデジタルスキルを身につけています。

受講者の約8割が現在就労中であり、業務に活かせるスキルの習得に加え、自己肯定感の向上など、学びを通じたエンパワーメントや、地域全体のデジタル基礎力の底上げにもつながる成果が見られました。

目次

デジタルスキルの変化

ウィメンズアイでは、第1期・第2期の受講者計58名に対し、スキルの習得状況に関するアンケートを実施しました。受講後に「初めて知った/できるようになった」と回答した割合が50%以上の項目に着目し、受講者の潜在的なニーズや知識のギャップを分析しました。

修了後のスキルレベルを分析した結果、特に変化が大きかったものは以下の4つです。

1. 業務効率を高めるショートカット・自動化機能

 受講後に「できるようになった」と回答した割合:76.8%

2. クラウド活用による情報共有・共同作業の基礎

 Google Driveの活用スキルを新たに習得した受講者:57.1%

3. Excelの「伝える力」を高める機能
 グラフの軸ラベル表示やデータラベル追加など、報告書作成に役立つスキルを習得

4. 業務上の正確性・安全性を支える機能
 ファイルのパスワード設定や置換機能の活用など、情報管理の基本スキルを習得

これらのスキルは、単なるPC操作ではなく、業務に直結する実践的な内容であり、受講者の即戦力化に貢献しています。

また、MOS資格取得やITパスポート受験への意欲も高まり、受講者の47%が資格取得に向けたステップを踏み始めています。

・本レポートの全文はこちらからダウンロードできます:「地域⼥性のデジタルスキルレベル分析〜デジタルカレッジUP 第1期・第2期成果報告〜

・その他のレポートはこちら:「デジタルカレッジUP第1期実施報告書

地域調査に基づくスキルレベルの可視化から見えた課題

気仙沼市在住の18〜49歳女性7,062人を対象にした調査(2023年)では、Excel未経験者と初級者が全体の63%を占めており、5割以上が自分のPCを持っていない状況でした。また、テレワーク未経験者は8割以上にのぼり、デジタルスキル研修の受講ハードルが高いことが明らかになっています。

こうした背景を踏まえ、デジカレでは「基礎が不十分なまま高度な研修に進むと挫折率が高い」という課題に対応し、基礎から中級・上級へのステップアップを支援する設計を採用。「学びたくても学べなかった」地域女性にこそ、基礎から体系的に学べる機会が必要であると考え、ボトムアップを中心とした本プログラムの設計に至りました。

『気仙沼市で暮らす⼥性の仕事・⽣活・デジタルスキルに関する調査』(2023年、回答率20%、主催:ウィメンズアイ・気仙沼市)エクセルのスキルレベルの割合

エンパワーメントの観点からの成果

「知らなかっただけ」という認識の転換が、受講者の自己肯定感を高めるきっかけに

「知ることができた」という成功体験の積み重ねが今後の学びや社会参加へのモチベーションに

情報格差への理解と、それを埋める研修プログラムの設計の重要性を示す事例へ

本プログラムでは、スキル習得にとどまらず、受講者一人ひとりの「気づき」や「変化」を引き出し、自信と意欲を引き出すエンパワーメントの機会としても機能しました。
特に、「知らなかっただけ」という認識の転換は、受講者の自己肯定感を高める大きなきっかけとなり、「知ることができた」という成功体験の積み重ねが、今後の学びや社会参加への前向きなモチベーションにつながっています。

また、日常業務に役立つにもかかわらず、これまで触れる機会がなかったスキルに出会うことで、「自分にもできる」という実感を得た受講者が多く、学びを通じて自信を取り戻す姿が見られました。
こうした変化は、単なるスキルアップではなく、地域女性が自らの可能性を再発見し、未来に向けて一歩踏み出す力を育むエンパワーメントのプロセスそのものです。

本プログラムでは、地域女性が「何を知らないのか」を丁寧に分析し、それを研修コンテンツに的確に反映したことにより、習得度の向上が実現しました。この設計方針は、ウィメンズアイが目指す「誰もが学びにアクセスできる地域社会」の実現に向けた、地域女性の可能性を広げる着実な一歩となりました。

写真2:対面講座の様子

<受講者からのコメント(一部抜粋)>

  • 子どもの成長のタイミングでパートタイム職から正社員職への転職を希望し、デジタルスキルの習得を目指してプログラムに参加。修了後、希望する正社員の職へ転職することができた。(30代・子育て中)

  • 子どもと自分の体調不良があり全く学習できない期間もあったが、時間捻出を工夫し、無事修了した時には達成感があった。やりたいと思ってやらなかったこともやってみようと思うようになった。(30代・子育て中)

  • Excelスキル向上のために参加した。スムーズに作業ができるようになったり、新しいITの知識を習得して世界が広がった。学習するにつれて自分が分からないことが多いことに気づき、もっと学びたいと思っている。(30代・子育て中)

今後の展望

2025年度は第3期の実施を予定しており、より多様なニーズに応えるカリキュラムの拡充を図ります。地域女性が自らの可能性を広げ、希望する働き方を実現できるよう、今後も支援を継続してまいります。

NPO法人ウィメンズアイについて

東日本大震災の被災地で生まれた非営利団体です。宮城県南三陸町を拠点に、地域に根ざして暮らす女性たちと共にエンパワーメントの実践をしてきました。大切にしているのは、課題の中にある希望を見つけ、それを小さなアクションに変えていくこと。声にならない思いや悩みを丁寧にすくい上げながら、「わたし」から始まる変化を地域に広げていく力を信じて活動しています。

<本件に関するお問い合わせ先>

特定非営利活動法人ウィメンズアイ

E-mail:info@womenseye.net

電話 :0226-25-9517

〒988-0474 宮城県本吉郡南三陸町歌津字田表35-1

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年9月16日 10時00分)

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