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土壌診断用バイオセンサーの装置発売開始

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合同会社土壌診断用バイオセンサー研究会

合同会社土壌診断用バイオセンサー研究会(SDB研)(本社:佐賀県伊万里市、代表:橋本好弘)は、土壌の生物性診断装置(SDB-12型)の製造・販売を開始いたします。

図1. 土壌診断用バイオセンサー(SDB-12型)

今回発売する装置(SDB-12型)の価格は、下記のとおりです。

  • 価格: 1,000万円(税別)

  • 受注製造納期: 受注後6か月

  • 規格: SDB-12型と同じ仕様

  • 設計変更の希望を受ける場合は追加料金が発生します。

 従来装置(Soil Dock)(株式会社サカタのタネ)と比較して、今回発売するSDB-12型は、感度と精度が向上し、応答速度が速く、分析後の電極洗浄から安定化までの時間が短縮されています。加えて微生物電極の安定性が増し、2週間以上の連続使用が可能となっています(出願特許:特開2025-127765)。12本のセンサーを用いる事で、多数の検体を一度に評価でき、同一条件下での資材の一括評価が可能なスクリーニングにも応用ができます。

 さらに、電極に付ける微生物の種類や投入する餌の種類を変更することで、様々な用途に利用が可能です。現在、以下の用途に利用されています:畑土壌の病害リスク診断、根の根圏微生物活性測定、堆肥の腐熟度診断、水田土壌の地力診断、資材の高速選抜法、堆肥の良否判定法など。

目次

開発の経緯

図2.試作1号機

図3.従来装置(Soil Dock) 

図4. 新型装置(SDB-12型)

土壌診断用バイオセンサーは、2004年に東京工科大学と産業技術総合研究所、株式会社サカタのタネが共同開発し、試作機が発表されました。

https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2004/pr20040323_2/pr20040323_2.html 

装置は、各地の農業試験場や大学に貸し出され、様々な試験が行われ、第1回植物病害診断研究会にて成果発表が行われました。

https://www.ppsj.org/pdf/byousinken070621.pdf

さらに、2006年には株式会社サカタのタネから販売モデル(土壌診断用バイオセンサー(Soil Dock))が登場しました。

http://bionews.i.hosei.ac.jp/bionews/web/2006/okada/Biobiz005.html

しかし、その後15年間は、新たな装置開発の発表はありませんでした。

転機となったのは、2021年に土壌診断用バイオセンサー研究会(SDB研)が設立された事です。

佐賀県の支援を受けて、2024年2月に新型装置SDB-12型が完成し、特許出願が行われました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000117417.html

本装置を用いた1年半の稼働テストを経て、満を持して2025年9月17日(水)に日本土壌肥料学会に合わせて発売を開始します。

装置の改良点・特徴・性能

本装置(SDB-12型)は、従来品(Soil Dock)と比較して、以下の改良がされています(出願特許:特開2025-127765)。

  • 微生物が安定に保持され、周辺部への流亡が減少しました。

  • センサー部分に付着する土壌粒子などの夾雑物の洗浄が容易となりました。

  • 微生物が先端のセンサー部に集まり、長期間安定して生存できるようになりました。

  • 微生物電極の連続使用時間が向上し、2週間以上の連続使用が可能になりました。

  • センサー部の局部的な水流を高く維持できるようになり、ベースラインを迅速に安定化させることが可能です。

  • 測定後、洗浄し5分後には次の分析が可能な状態となります。

  • センサー部先端に気泡が付着しても速やかに移動し、気泡が留まることが少なくなりました。これにより、測定時のノイズが減少しています。

SDB-12型の基本仕様は、下記の通りで、12本の電極が6台の酸素濃度計に接続され、計測データは1台のデータロガーに取り込まれ、パソコンにてデータが集計・解析が行われます。

SDB-12型の基本仕様

  • 電極: 12本

  • 酸素濃度計: 6台(電極2本/台)

  • データロガー: 1台

  • PC: 1台(付属ソフト)

  • 6連スターラー: 2台

  • 電極固定台: 12個

    SDB-12型の分析能力は、2人・装置2台で年間約15,000点の分析が可能です。

    (畑土壌の病害リスク診断、土壌1点を3反復分析で試算)

用途概要

 土壌診断用バイオセンサー(SDB-12型)は、固定する微生物の種類と応答を調べる際の添加物(餌)の種類を変えることで、以下の分析が可能です(表1)。

表1. 土壌診断用バイオセンサーの主な用途一覧

目的

固定する微生物

添加物

図No.

畑土壌

病害リスク

外来微生物

土壌(生&滅菌)

図5.

水田土壌

肥沃度評価

土壌微生物(上層)

土壌微生物(下層)

酵母エキス

(酸素飽和&酸素制限)

図6.

肥料削減

根圏微生物

酵母エキス

図7.

堆肥

腐熟度診断

堆肥微生物 

酵母エキス

図8.

資材

選抜

病原微生物

(1)資材

(2)資材混和土壌

図9

堆肥(2)

病害抑制の

良否判定

病原微生物

堆肥微生物

(1)資材

(2)資材混和土壌

 酵母エキス

図10.

図5. 畑土壌の病害発生リスク診断
図6. 水田土壌の肥沃度診断
図7. 根圏微生物活性測定
図8. 堆肥の腐熟度診断
図9.病害抑制資材の高速選抜法
図10. 堆肥の良否判定

期待される効果・可能性

土壌診断用バイオセンサーは、酸素電極に装着する微生物の種類と添加する餌の種類を変えることにより、多様な用途に対応できます。

将来的には、ハンディー型のバイオセンサーを開発することで、現場の畑で使用できる簡易型装置の開発が期待されています。

合同会社土壌診断用バイオセンサー研究会(SDB研)について

【会社概要】

社名:合同会社土壌診断用バイオセンサー研究会(SDB研)

本社所在地:佐賀県伊万里市黒川町福田745-1

代表取締役:橋本好弘

事業内容: 土の健康診断事業

設立: 2021年4月1日

事業内容: (1)土の生物性診断、(2)資材評価・委託試験、(3)土づくり等セミナー、(4)堆肥・肥料等技術指導・コンサル、(5)装置製造・販売

HP:土壌診断用バイオセンター研究会 | SDB研 

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年9月16日 11時00分)

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