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【シリーズ累計150万部突破の本屋大賞受賞作!】朗読劇『成瀬は天下を取りにいく』2025年9月13日(土)~15日(月祝)全公演オフィシャルレポート

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松竹株式会社

成瀬あかり役に岩田陽葵・安済知佳・若山詩音、島崎みゆき役に紡木吏佐・諏訪ななか・青木陽菜、西浦航一郎役に梅田修一朗・今井文也・石谷春貴 豪華日替わりキャストがおくる全3日間6公演!

シリーズ累計150万部を突破し、本屋大賞を受賞した同名小説は滋賀県大津市を舞台に「自分が決めたことは必ずやり遂げる」女子高生・成瀬あかりが突き抜けた行動力で、周囲を巻き込んでいくエピソードが短編連作となっています。本公演は、最新作を含む三部作としての刊行が発表された〈成瀬シリーズ〉のうち、1作目『成瀬は天下を取りにいく』のエピソードに焦点をあてた構成です。本公演では成瀬が、親友の島崎と組んだお笑いコンビ「ゼゼカラ」の解散宣言をするところから始まります。原作では終盤に描かれる「解散します!」のエピソードを物語の起点に据え、そこから過去の「成瀬」との印象的なエピソードを各登場人物が回想するというオリジナル構成で朗読劇として実現。セリフの間合いや呼吸の重なり、音楽・照明との繊細な連携によって、〈読む〉体験とは異なる〈聴く〉物語としての魅力が丁寧に紡がれました。小説の持つ鮮烈なキャラクターと、瑞々しい青春の手触りが、朗読劇という表現形式を通してあらたな輪郭を得た三日間となりました。

なお、作中でも印象的な「膳所から世界へ!」のポーズは、各公演のチームごとに考案されたオリジナル。それぞれのキャストがキャラクターに寄り添いながら生み出した創意が、公演ごとの空気感にさりげない彩りを添え、 “チームとしての表現”を大切にする日替わりキャスト制ならではの魅力のひとつとなりました。

目次

■9月13日(土)公演レポート「圧倒的な実在感で魅せる表現」

(出演者:成瀬あかり:岩田陽葵/島崎みゆき:紡木吏佐/西浦航一郎:梅田修一朗)

初日は、明るいエネルギーとテンポ感が舞台全体に広がる、鮮やかな立ち上がりとなりました。キャスト3名が演じたのは「圧倒的な実在感で魅せる表現」です。思春期をコロナ禍で過ごした“今”の高校生たち。彼らの内面に宿る、戸惑いと強さを自然に映し出していました。成瀬を中心とした日常は、抑えきれない好奇心とまっすぐな感情に満ちています。

岩田陽葵演じる成瀬あかりは、成瀬の前向きなエネルギーを明るく鮮やかに描き出しました。軽やかなテンポと明瞭な発音が印象的で、台詞はリズムよく観客へと届き、舞台全体に活気をもたらしていました。感情が高まる場面では、声のトーンに自然な緩急が生まれ、聞き手の心を引き込む力を発揮していました。成瀬の明るさだけでなく、まっすぐすぎるがゆえの不器用さや内面の繊細さも丁寧に表現されていました。 

紡木吏佐演じる島崎みゆきは、屈託のない語り口で、成瀬との掛け合いに自然な笑いや温かさを添えていました。コミュニケーションの一つひとつに、キャラクターの親しみやすさが表れており、作品のもつ青春性を心地よく引き立てていました。

梅田修一朗演じる西浦航一郎は、朴訥とした人柄の中に成瀬への理解と思いが深まっていく心情を描き出し、印象に残る存在感を放っていました。

登場人物たちの関係性や感情の変化が豊かに伝わる構成と声の演技により、本作の魅力が見事に立ち上がった初日となりました。

■アフタートーク

出演者たちが演出・野坂実から受けた演出について触れ、「朗読劇における即興性の余地」や「呼吸を合わせることの大切さ」といったディレクションがあったことを語りました。「同じ台本でも、日ごとに異なる空気が生まれるのが朗読劇の醍醐味です」と語る言葉からは、本作が“声だけで物語を立ち上げる”という挑戦の中に、無限の広がりを秘めていることが伝わってきました。特に、芝居の中で自然と生まれる呼吸の合わせ方や、笑いのリズムを掴む瞬間について触れた場面では、朗読劇という枠を超え、“生きている舞台”そのものの魅力を実感する時間となりました。

■9月14日(日)公演レポート「卓越した演技力で実現した原作そのものといえる存在感」

(出演者:成瀬あかり:安済知佳/島崎みゆき:諏訪ななか/西浦航一郎:今井文也)

2日目キャストが体現したのは、「卓越した演技力で実現した原作そのものといえる存在感」。その実在感は、確かな技術と表現力によって舞台上に引き寄せられたものでした。成瀬の第一声「了解した」から「まさに成瀬が目の前に現れた」と客席が一気に高揚したのは明確でした。声の抑揚、間の取り方、視線の変化。すべてが緻密に積み重ねられ、言葉数を重ねずとも、登場人物の感情が静かに伝わってきました。一つひとつの台詞が、観客の心にまっすぐ届く公演となりました。

安済知佳演じる成瀬は、まっすぐに自分の思いを貫く芯の強さと、他者の言葉に耳を傾ける柔らかさを併せ持つ人物像を、丁寧かつ深みのある演技で立ち上げていました。一つひとつの声に確かな重みが宿っており、成瀬というキャラクターが内に抱く信念が静かに伝わってくるようでした。特に「この夏を西武に捧げようと思う」という印象的な台詞では、その決意がまるで祈りのような静けさを伴って観客の胸に染みわたり、物語の核をそっと照らしていました。また、朗読劇でありながら全身を使った安済ならではのフィジカルな演技も大きな見どころのひとつでした。感情の高まりに合わせて思わず体が動いてしまうような自然な身振りは、場面にエネルギーを与え、共演者からは「電車が通ったのかと思うほどの存在感だった」と笑い交じりに語られるほど。そうした大胆な動きの中にも繊細な感情の流れが息づいており、舞台に鮮やかな生命力をもたらしていました。

諏訪ななか演じる島崎は、成瀬の心に寄り添いながらも、自分のスタンスをしっかりと保つキャラクター像を、柔らかさと芯のある声のトーンで表現していました。日常のやりとりの中から、島崎が成瀬に抱く信頼感や友情が自然とにじみ出ており、物語に温かな深みを加えていました。

今井文也演じる西浦は、語り手としての立場と登場人物としての視点を巧みに行き来しながら、舞台全体に落ち着きを与えていました。百人一首の歌を引き合いに芽生えたばかりの恋の道を歩き出した西浦自身の想いを重ねるシーンには、内面の揺れが言葉に深みを与えていました。

朗読劇という表現形式の奥深さが、それぞれの演技を通じて鮮やかに浮かび上がり、「聴く」ことの豊かさや言葉の余韻が、会場全体に心地よく広がる時間となりました。

■アフタートーク

公演を振り返る中で、安済は「稽古では感じきれなかった空気感が、本番の舞台に立って初めて身体に入ってきた」と語り、生の舞台ならではの“その場でしか生まれない感情”を強く実感していた様子でした。諏訪もまた、安済の演じる成瀬を客観的に受け止めたことで、「自分の中にあった“理想の成瀬像”に本当に出会えたようで驚いた」と話し、本番での相互作用が作品にさらなる深みを与えていることを語っていました。今井は、西浦というキャラクターの“挙動不審さ”に言及しつつも、「そんな彼と対照的に、成瀬はまったくぶれない」と評し、役同士の関係性や舞台上のバランスの妙についても触れていました。穏やかで知的な語らいの中にも、それぞれの役作りや舞台への誠実な姿勢がにじむ、笑顔と笑いの絶えない充実したトークセッションとなりました。

■9月15日(月・祝)公演レポート「朗読劇の枠を超えた演劇的な臨場感」

(出演者:成瀬あかり:若山詩音/島崎みゆき:青木陽菜/西浦航一郎:石谷春貴)
最終日は、声の表現が身体性を通じて表現された「朗読劇の枠を超えた演劇的な臨場感」が特徴。三人の発する言葉と息づかいに加え、視線の交差や立ち姿の変化、わずかな体の傾きや手の動きまでもが物語の流れに寄り添い、空間の空気を一変させていきました。言葉に留まらない表現が織りなすその立体感は、まるで演劇作品を観ているかのような没入感を生み、観客の目の前に情景を鮮やかに浮かび上がらせていました。

若山詩音演じる成瀬は、夢に向かって突き進む力強さと、成長の過程で揺れ動く十代ならではの等身大の感情とを丁寧に両立させていました。語尾のわずかな揺らぎや呼吸の合間ににじむ心の変化が印象的で、思春期の葛藤や希望を繊細に浮かび上がらせる演技となっていました。声のトーンや速度、言葉の選び方に一貫して宿るひたむきさが、まっすぐな想いの中にある迷いや不安までも静かに伝えており、観客の心にじんわりと響く表現となって、物語全体に温かな余韻と深みを与えていました。

青木陽菜演じる島崎は、成瀬の言葉や行動に真摯に向き合い、支えるだけでなく”共に悩み・考える友人”として存在していました。音楽性の高い台詞まわしは、関係性の深さや思いやりの感情が自然に滲み出る演技で、物語に穏やかであたたかな色を添えていました。
石谷春貴が演じる西浦は、日常の中で揺れ動く心理を、声の抑揚やテンポの緩急を通して丁寧に描いていました。成瀬に惹かれる理由として挙げた「だれにも似てないところかな」という言葉には、彼の静かな憧れとまっすぐな想いがにじみ出ており、自然なやりとりの中でキャラクターの内面を巧みに表現。物語全体を静かに支える存在感を発揮していました。

この日の舞台では、三人の間で交わされる言葉や間合い、そして感情の重なりが、朗読劇特有の“静”の美しさと“動”の勢いを同時に際立たせていました。語り、聴く、感じ取る――そのすべてが演出の一部となって響き合い、物語の核心を浮かび上がらせる舞台となりました。

■アフタートーク

稽古は個別に行われていたため、三人が同じ空間で顔を合わせたのはこの日が初めてとのこと。「リハーサルとも違う、まさに“生”の空気を感じました」と語った石谷の言葉の通り、本番ならではの緊張感と呼吸が舞台上に満ちていたことがうかがえる内容でした。今回が自身初の朗読劇挑戦となった若山は、「心臓の締め付けを感じるバクバク感がすごかったです!」と高揚感あふれる心境を率直に語り、会場の笑いを誘いました。また、観客からの「成瀬と友達になりたいか」という質問に対して、青木は「自分では体験できそうにないことを体験できる人生になりそう」と答え、成瀬のまっすぐさに惹かれた様子を伝えました。それぞれの言葉の端々から舞台への真摯な思いが伝わり、客席との距離が一気に縮まるような、温かなアフタートークとなりました。

■アンサンブル出演

全日程を通じてアンサンブルキャストとして物語の世界を豊かに彩ったのは、藤寺美徳(大貫かえで役・他)、南波遥海(島崎みゆきの母役・他)、渡邉秀哉(中橋結希人役・他)の三名。

藤寺が演じた大貫かえでは、原作でも多くの支持を集める人気エピソードを中心に描かれる物語のなかで、成瀬たちの成長を温かく、そして熱い思いを込めて見守る役割を静かに担っていました。思春期特有の葛藤を「成瀬」の世界観にリアルを与える繊細な表現が原作の魅力を丁寧に継承しながら、物語にさらなる厚みを加えていました。

南波による島崎の母の演技は、登場時間こそ限られていながらも、”成瀬を見る務め”を果たしている島崎と成瀬を見る務めを果たす母であり、「あかりちゃんってほんとウケる」というひと言に、家庭の温度や親子の距離感が自然ににじみ出ていました。

渡邉が演じた中橋結希人は、西浦の日常に突如緊張感をもたらす人物。三人の西浦といづれも息の合った芝居を魅せ、一方で少年から白髪の老人まで幅広い年齢層の登場人物も巧みに演じ分けていました。回によっては自然なアドリブも交え、舞台にさらなる臨場感を与えていました。

語りの中に滲む人生の背景や関係性の微妙な機微を、限られた言葉と動きの中で繊細に体現した三名の演技は、この朗読劇の持つ静かな熱量と深い感情を三日間支え続けました。

■終幕

演出を手がけた野坂実は、「声だけで世界を立ち上げる」という朗読劇の特性を最大限に活かし、セリフの間合いや呼吸の流れ、登場人物同士の距離感に至るまで、緻密に調整を重ねました。リアリズムと会話劇に定評のあるその演出手法によって、舞台上には等身大の中高校生たちの青春が鮮やかに息づき、観客の心に深い共感と余韻を残しました。また、野坂の演出の中では、登場人物たちの中学時代の友情と高校時代の友情とが対比的に描かれており、時間の流れとともに変化していく人間関係の機微が丁寧に表現されていました。特に高校に入ってからの友情には、ただの「友達」という枠を超えて、互いを思いやり支え合う“家族のような親密さ”がにじみ出ており、登場人物たちの内面の成長が繊細に浮かび上がっていました。

各公演では、日替わりで登場した三組のキャストが、それぞれの解釈で物語に新たな息吹を吹き込みました。キャストによる語りは、それぞれの台詞のリズムや間合いによって舞台の空気感を繊細に変化させ、各回に固有の余韻を生み出していました。加えて、美術の巧みな仕掛けや、情緒を支える照明、青春の風を感じさせる爽やかな旋律のオリジナル音楽が絶妙に融合し、物語の情景が豊かに立ち上がる空間が作り上げられていました。

公演ごとに異なる空気感や印象の違いについては、「毎回新鮮な感覚で観られる」「何度でも体験したくなる」と、観客からも高く評価されました。朗読劇という枠を超えて、多層的な感情が丁寧に描かれた本作は、まさに日ごとに異なる“生きた物語”として、多くの観客の心に豊かな記憶を残す公演となりました。

■公演概要

公演名:朗読劇『成瀬は天下を取りにいく』

公演日:2025年9月13日(土)~15日(月祝)

9月13日(土)   昼の部:開演14:30、夜の部:開演18:30

9月14日(日)   昼の部:開演14:30、夜の部:開演18:30

9月15日(月祝)  昼の部:開演13:00、夜の部:開演17:00

※開場は、開演の30分前を予定しております。

会場:草月ホール(東京都港区赤坂 7-2-21 草月会館地下 1 階) 

原作:宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』(新潮文庫刊)

演出:野坂実

脚本:土城温美 

主催・製作:松竹株式会社

後援:日本テレビ放送網株式会社

出演:

9月13日(土)  岩田陽葵/紡木吏佐/梅田修一朗

         藤寺美徳、南波遥海、渡邉秀哉

9月14日 (日) 安済知佳/諏訪ななか/今井文也

         藤寺美徳、南波遥海、渡邉秀哉

9月15日(月祝) 若山詩音/青木陽菜/石谷春貴 

         藤寺美徳、南波遥海、渡邉秀哉

■公演公式HP・公式X

・公式HP:https://plan.shochiku.co.jp/naruseakari_roudoku/

・公式 X(旧 Twitter): https://x.com/naruse_roudoku 

最新情報は朗読劇『成瀬は天下を取りにいく』公式X(旧Twitter)にて随時発信いたします。

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出典:PR TIMES

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