Eleven Labs Japan合同会社
AI時代の「声の悪用から、声優や俳優を守る」
AI音声技術をリードするイレブンラボジャパン合同会社(東京都千代田区、Japan & Koreaゼネラルマネージャー:田村 元、以下「イレブンラボ」)は、人と音声AIの共存共栄を可能にする 仕組みの実現、普及を目指すために設立された、一般社団法人、日本音声AI学習データ認証サービス機構(東京都渋谷区代表理事 倉田宜典、以下「AILAS」)の活動趣旨に賛同し、このたびAILASに加盟したことを発表します。
外国発の企業として加盟する企業は、イレブンラボが初めてです。私たちは、この加盟を通じて、AIの進化に伴う声の悪用などの問題から声優や俳優、そしてユーザーを守るための、より責任ある取り組みを推進してまいります。

外資発の企業として初となるイレブンラボのAILAS加盟について
今回イレブンラボはAILAS加盟により以下の実現を目指します。
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公正なAI学習データの利用推進: イレブンラボは、AILASが目指す「公正なプロセスで実演家の声を学習データとして用いる」という原則に賛同していることを公式に表明し、その普及に貢献します。
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音声の提供者と企業の安心・安全の確保: AILASとの連携を通じて、声優などの実演家や声の提供者と、音声AIを利用する企業が安心して技術を活用できる透明性と信頼性の高いエコシステムの構築に貢献します。
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日本の豊かな音声文化との調和: アニメの声優など、世界的にみても非常に高いレベルで”声”という文化を大切にしてきた日本。日本の声優・俳優の声を公正に活用するための仕組みづくりに積極的に協力し、AI技術が日本の豊かなクリエイティブ文化と共存する未来を目指します。

イレブンラボが大切にしてきた「権利」へのコミットメント
イレブンラボでは、創業以来「権利」について非常に強いコミットメントを示してまいりました。そのため日本に進出する以前から、声をクローニングする際には、本人であるかどうかを声紋の一致という形で認証する形を設けるなどしてまいりました。
また、8月にリリースした『Eleven Music』では世界で初めてアーティスト・レーベル・パブリッシャー(出版会社)との提携により、関わるすべての権利者の保護の仕組みを構築。
今回のAILAS加盟は、イレブンラボがこれまでテクノロジーで示してきた権利の保護への強い思いを、業界団体と組む形でも体現するものになります。
加盟の背景にある「AI音声」への意識と環境の変化
イレブンラボに備わる、本人の声のバックアップを作る「ボイスクローニング」機能(声を一定時間吹き込むことで、自分の声とそっくりなクローンを作ることができる仕組み)は、開発直後から大きな反響を得て、すでに世界中のクリエイターや企業などに利用されています。一方で、声優や俳優の方にとっては本人の同意のないAIクローニングされた音声や、その音声の許諾していない、あるいは意図せぬ利用が市場に溢れていることに大きな危惧を抱いていました。
イレブンラボでは、そうした本人に許諾の無い声のクローンを作ったり、音声を悪用したりすることができないよう、登録時における本人声紋との一致の必須化や、デジタル上で追跡・削除などができる対策を何重にも設けております。しかし、市場に溢れる音声AIサービスでは、そうした対策が取られていないものも散見され、実際に”声”が、本人の許諾なくクローンされる例も見られます。
そうしたことから自身の声をAIでクローニングしてさらなる仕事のチャンスの広がりを期待する以前に、声を悪用されないよう自分の声を守る仕組みが急ピッチで求められています。この仕組みは、声優や俳優の要望だけでなく、企業など「権利を侵害することなくAI音声を活用したい」というニーズにも応えることになります。
これまでAI音声の利用に慎重だった日本国内の俳優や声優の方々の意識にも確実に変化が起こってきています。この枠組みに賛同する個人・企業が増えることで、多くの方が安心してAI音声を利用できる環境が期待されます。

日本発、国際基準化への貢献
AILAS(日本音声AI学習データ認証サービス機構)は、AI音声が倫理的かつ透明性のある形で利用されることを目指して設立された、日本を拠点とする一般社団法人です。この枠組みに、外資企業第一号としてイレブンラボが加盟することで、私たちはAIの最新技術に対し、責任ある普及を推進する姿勢を世界に向けて示したいと考えております。
音声AIは計り知れない可能性を秘めており、世界中から大きな期待を寄せられています。その分その発展のスピードは目まぐるしく、まだまだ法/ルール整備などが追いついていないのが現状です。だからこそ、私たちのような音声AIをリードする立場にいる企業が率先してルール作りをすることが必要だと考えております。
今回の取り組みは、日本国内にとどまらず国際的な基準にも影響を与えると期待しており、韓国などアジア各国をはじめとする他国の同様の権利団体とも、連携に向けた努力を行ってまいります。
コメント
イレブンラボ 共同創設者兼CEO、Mati Staniszewski
「私たちは、AILASが提唱する権利を大切に取り扱う仕組みが、AI時代におけるクリエイターの権利保護に不可欠なものだと考えています。イレブンラボは、この重要な活動に賛同し、共に声を活用するエコシステムを健全に育んでいきたいと願っています。これにより、メディア業界やエンターテイメント業界がAI音声をさらに導入しやすくなり、同時に声優や俳優の方々の権利を守るための大きな一歩です。」
イレブンラボジャパン合同会社 Japan & Koreaゼネラルマネージャー 田村 元
「これまで日本のクリエイターやエンターテイメント業界では、AIによる音声技術の可能性に期待しつつも、”自身の声がどのように使われるのか””権利は守られるのか”といった具体的な懸念も存在しました。特に、繊細な表現力を持つ声が重要視される日本では、この倫理的な側面は技術導入にとって非常に重要です。
本枠組みは、まさにそうした日本の現場からの切実な声に応えるものになるはずです。声の提供者が安心して技術の恩恵を受けられるよう、透明性と信頼性を確保することで、多くの方がAIを安心して活用し、これまでになかった表現を追求できる環境を整えてまいります。今後も日本の豊かな音声文化とAI技術が調和し、世界に新たな価値を創造していく未来にご期待ください。」
AILAS 代表理事 倉田宜典
「AILASは、音声AI事業者が開発する1つ1つの音声AIモデルに対して実演家、権利者の意思を尊重しているかを確認し、認証の発行を行っております。世界で数千万人ものユーザーを誇る音声AIのユニコーン企業であるイレブンラボが、AILASの活動に賛同し加盟したことは、日本の実演家および企業にとってとても重要で画期的な一歩です。私たちの活動が国際的な事業者にも広く支持されることで、AIとクリエイターが共存できる健全な産業の発展に繋がることを期待しています。」
ElevenLabsについて
イレブンラボは、2022年に設立されたAI音声研究およびテクノロジーをグローバルでリードする企業で、企業・開発者・クリエイター等に向けて最先端のAI音声ツールを開発しています。イレブンラボのプラットフォームは、数百万人の個人ユーザーをはじめ、フォーチュン500社のうち実に72%以上企業に対してサービスを提供。高品質な音声を大規模に、そして手頃な価格でスピーディーに作成しています。現在、70以上の言語でインタラクティブなAI音声を提供しています。
日本語サイト:https://elevenlabs.io/ja
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AILASについて
AILAS(AI Learning data Authentication Service)は、人と音声AIの共存共栄を可能にする仕組みの実現、普及を目指すために設立された、人と音声AIの共存共栄を可能にする 仕組みの実現、普及を目指すために設立された、利益を追求しない一般社団法人です。 実演家、キャラクターの音源の権利者の意思をお預かりするとともに、 事業者が開発する音声AIに対して実演家、権利者の意思を尊重しているかを確認、 AILAS事業登録認証(認証番号及び認証ラベル)の発行を行います。