株式会社neoAI
2024年10月より行ってきた実証・検証を経て、アプリケーションを在校生に提供開始
株式会社neoAI(本社所在地: 東京都千代田区、代表取締役社長: 千葉 駿介、以下neoAI)と、IT関連及びデジタルコンテンツの人材養成スクール・大学・大学院を展開するデジタルハリウッド株式会社 (本社/本校:東京都千代田区、代表取締役社長兼 CEO:春名啓紀、学長:杉山知之、以下デジタルハリウッド)は、共同開発したクリエイティブ教育特化型壁打ちチューターAI『Ututor(ユーチューター)』を、2025年10月よりデジタルハリウッドの学習者に展開し、本格運用を開始します。

■『Ututor』(ユーチューター)とは
『Ututor』は、学習者が制作した作品をもとに客観的な評価や改善提案を行う、クリエイティブ教育特化型の壁打ちチューターAIです。
CG、グラフィックデザイン、Webデザイン、動画といった分野に対応し、学習者が「次にどう改善すべきか」を迷わず制作を進められるよう支援します。今回の正式版では、
-
Ututor for CG
-
Ututor for Graphic Design
-
Ututor for Web Design
-
Ututor for Video Creation
の4つの分野のUtutorを展開します。
○Ututor紹介動画:https://youtu.be/zmbSIRfGuZA
■『Ututor』開発の経緯
neoAIのエンタープライズ事業は、共創パートナーとしてクライアントに伴走しています。『Ututor』も両社の共創から生まれたプロジェクトであり、デジタルハリウッドのクリエイティブ教育の知見とneoAIの生成AI技術をかけ合わせ、「AIがクリエイティブ教育で果たす役割」を問い直し、2024年10月より実証を重ねてきました。
単なる技術提供ではなく、現場の目的や業務を起点に、アーキテクチャの構築、AI実装、ユーザーテスト、運用下での評価設計・チューニングまで両社で一貫して取り組み、この度2025年10月に『Ututor』の正式運用を迎えることとなりました。
■『Ututor』の特徴
-
生成AIと実務家教員のナレッジの組み合わせにより、即座に専門的な評価を得られて、学習者は止まることなく制作が可能
-
教材プラットフォーム「Any」の動画推薦機能による推奨学習方法の提示
-
作品がAIに学習されない、安心して使用できる環境
1. Ututor for CG
-
CGの静止画・動画作品に対してのフィードバックを行うUtutor。
-
for CGならではの機能として、作品が課題用/コンテスト用かを選択できるボタンを用意。選択内容に応じて適したフィードバックを返す。

2. Ututor for Graphic Design
-
主に広告ポスターへのフィードバックを行うUtutor。その他、名刺やロゴ、コラージュなどのデザインも評価可能。
-
ビジュアルに対するフィードバックだけでなく、そのデザインが目的・ターゲットに合致しているかなど、広告物としての観点でのフィードバックが可能。

3. Ututor for Web Design
-
ホームページや、LPなどのWeb作品へのフィードバックを行うUtutor。
-
学習者が作成した作品に、付箋を添付する機能を搭載。改善箇所が一目でわかるように。

4. Ututor for Video Creation
-
CMやMV(ミュージックビデオ)、自作映画などの動画作品へのフィードバックを行うUtutor。
-
ストーリー構成や演出などの表現面だけでなく、編集ミスなどの技術的な問題も自動検出。
-
どのカットを直すべきかわかりやすいタイムテーブル形式で表示する機能も搭載。

このように、一般的な生成AIが提示する抽象的な表現は異なり、『Ututor』は分野ごとに整理された観点と、教育現場に基づいた具体的な改善提案、学習がしやすいUIで次の制作ステップを迷うことなく進めることができます。
■教育現場での導入効果
1. 学習者にとっての効果
アウトプットの頻度と質が向上
『Ututor』の即時フィードバックにより「試しに作って出す」ハードルが下がり、制作サイクルが加速。提出物の量が増え、最終成果物の完成度も高まる。
学習の“見える化”によるモチベーション維持
プレ提出と本提出を比較し、評価の数値や★の変化を確認できるため、努力の成果が具体的に実感できる。
自己分析力の向上
AIの指摘を受けて振り返るだけでなく、入力欄自体がデザイナーの思考プロセスを反映して設計されている。目的・ターゲット・課題を言語化することで「なぜそうデザインしたか」を整理でき、長期的な成長につながる。
2. 教育者にとっての効果
指導の効率化
基礎的な指摘や技術的な初歩は『Ututor』が担うため、講師は「デザインの質」「改善プロセス」「発表力」といった領域に集中できる。
プロセス評価へのシフト
完成品だけでなく「ゴールセッティング → ラフ → 壁打ち → 改善 → 講評」の流れを見ながら、学習者の成長過程を評価できる。
指導時間の再配分
AIが担った分の時間を、個別相談やキャリア指導に振り向けられる。
3. 教育機関にとっての効果
AIとの共存を前提とした教育環境の構築
学校としてAIを活用する姿勢を明確に示すことで、学習者に「AIを使いこなす力」と「AIに依存しない創造力」を同時に育ませることができる。
創造性・審美眼を育むためのAI活用
AIは正解を与えるのではなく、学習者に新しい視点や改善の余地を提示する存在として機能する。その結果、学習者は「なぜそうデザインするのか」を問い続け、自らの創造性や審美眼を鍛えるプロセスを経験できる。
デジタルハリウッドとneoAIは、『Ututor』を単なるAIツールとしてではなく、教育とテクノロジーが協調する新たな学習環境を支える存在として位置づけています。AIと人間の協働によって、学習者はより多く制作し、より速く改善し、より高い水準の成果を出すことが可能になります。
■今後の取り組み
今後は、大学・専門学校などの教育機関への提供を行う『デジタルハリウッドアカデミー』でも導入を予定しており、より幅広い学習者に新しい学びの形を届けていきます。
また、neoAIとしては、10月の正式運用以降も学習者や現場の講師・トレーナーの声を反映しながら継続的に開発を進め、より高精度で実践的な学習支援を実現してまいります。
今後もデジタルハリウッドとneoAIは、クリエイティブ教育に向けて新たな価値を共創し続けます。
■neoAI 会社概要
社名:株式会社neoAI
所在地:東京都千代田区神田須田町2−5 東京神田須田町ビル2階
代表者:代表取締役社長 千葉 駿介
事業内容:AI技術の研究・開発およびソリューション提供
■デジタルハリウッド会社概要
社名:デジタルハリウッド株式会社
所在地:東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ アカデミア 4F
代表者:代表取締役社長兼CEO 春名 啓紀
事業内容:スクール事業、大学大学院事業、学校法人、企業ならびに自治体向けコンサルティングサービス事業