ツギノテ実行委員会
〜製造業や家庭からの廃材が、遊びの宝物に。資源循環型の学び体験を10/18・19開催クラフトフェア ツギノテ内にて提供〜
富山県高岡市にて、ものづくりに関係する人々の出逢いをつなぎ、ものづくりを未来へとつなぐ活動を実践するツギノテ実行委員会は、2025年10月18日(土)・19日(日)に開催する「クラフトフェア ツギノテ」にて、高岡龍谷高校(富山県高岡市古定塚)の生徒たちと共同で企画・運営する「こども工作広場」を新設します。本企画は、昨年から続くツギノテと高岡龍谷高校による身近な社会課題から新しいものづくりの可能性を探求するプログラム“ツギノメ”の第二弾にあたり、今年は地元のものづくり工場から集めた「廃材」や家庭からの不用物を素材として活用し、子どもたちが自由に工作やミニゲームを楽しめる体験型コンテンツを提供します。

【本企画のサマリー】
・廃材を資源へ: 製造企業から出る「廃材」や家庭からの不用物に新たな命を吹き込み、子どもたちの創造性を育む場を創出。
・次世代との共創: 高校生が企画から運営まで主体的に関わり、地域課題解決と未来の担い手育成を同時に実現。
・”SDGs”を遊びに: 身近な社会課題に着目することで、楽しみながら「資源循環」や「環境問題」について自然に学べる、新しい教育コンテンツ。
廃棄物問題に遊びで挑む!「ものづくり」の廃材がこどもの作品に
近年、使い捨て文化の見直しや資源の有効活用が世界的な課題となっています。特に、製造業が盛んな富山県では、日々の生産活動から多くの廃材が発生します。これらの廃材は、本来であれば廃棄される運命にありますが、見方を変えれば、子どもたちの自由な発想を刺激するユニークな「素材」となります。
今回の「こども工作広場」は、会場内のさまざまなワークショップに加え、子どもたちが好き放題に「ものづくりを通して」楽しめるスペースを作りたいと考えていたところから始まりました。イベントに家族で遊びに来た時に、お母さんやお父さんが楽しめる場所と、子ども達が楽しめる場所の両方が欲しい!そんな想いから工作スペースを作ることを決め、「ツギノテならどうする?」という発想のもと本企画が生まれました。ものづくりの街ならではの課題と子どもたちへの想いを掛け合わせ、「廃材が、遊びの宝物になる」というコンセプトのもと高岡龍谷高校生とプロジェクトを進めてきました。

夏休み期間中、高岡龍谷高校の生徒たちが県内の工場を複数見学し、身近な商品の製造過程を学んだうえで、その製造過程で出るニット生地の端材や木の端材など、様々な廃材を集めてきました。これらを家庭からの不用物とあわせ、工作の材料として活用することで、子どもたちは普段触れることのない素材に触れ、想像力を膨らませて自分だけのオリジナル作品を作り上げることができます。
高校生が創り出す、遊びと学びが交差する「こども工作広場」
今回、ツギノテ実行委員会 実行委員長の羽田が龍谷高校にて全6回の授業を実施。高校生たちの工場見学を通しての学びの設計、コンテンツの企画立案、当日の運営をサポートしています。

<こども工作広場とは?>
今回、高校生の工場見学と廃材の提供に協力いただくのは株式会社スズニット、株式会社タニハタ、有限会社のと作銘木店。ニット生地や木材の端材など、商品を製造する際の廃材を提供いただきました。普段は捨てられてしまうこれらの素材をもとに、高校生が以下の企画をしています。
◾️工作し放題エリア: 工場や家庭から集められた多種多様な廃材を自由に使い、来場した子どもたちが工作を楽しめます。
◾️ミニゲーム: 廃材を使って作った容器に入った廃材の種類を音だけで当てる「音当てゲーム」や、廃材で作った楽器で「音の違いを楽しむゲーム」など、高校生が考案したユニークなゲームで、廃材の特性を体感できます。

高校生たちは、子どもたちが安全に、そして心から楽しめる空間を創るため試行錯誤を重ねました。高校生が企画したイベントを通じて、子どもたちは「ものづくり」の楽しさに触れるだけでなく、廃材がアート作品へと生まれ変わる過程を体験し、自然とサステナビリティについて考えるきっかけを得ることができます。
【こども工作広場 開催概要】
◾️イベント名: 「こども工作広場」/クラフトフェア ツギノテ内
◾️開催日: 2025年10月18日(土)・19日(日)10:00〜16:30
◾️場所: 高岡市営高岡中央駐車場(富山県高岡市下関町6丁目11)
◾️参加費: 無料
◾️入場について:WEBでのチケット登録が必要/チケット登録フォーム
https://toyamaconnect.com/event_detail/tsuginote2025
◾️協力: ママスキー、でこりんのお絵描き教室
ものづくりの未来をつなぐクラフトフェア「ツギノテ2025」
詳細はこちら▼
本企画に関するコメント
高岡龍谷高校 担当教員
昨年度に引き続き、ツギノテに参加させていただくことになりました。今回はSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」に関連づけて、子どもたちが家庭や企業から出た廃材で自由に工作できる「こども工作広場」の企画から運営までを、本校生徒たちが担当します。集めた廃材を活用したゲームやイベントも用意しました。生徒たちも準備は大変だったと思いますが、本当によく頑張ってくれました。
ツギノテ実行委員会
ツギノテは、”ものづくり”という枠を超え、さまざまな視点や発想を高岡の産業にもたらす仕掛けを創出することを目指しています。高校生と共に身近な社会課題に目を向けた”ツギノメ”の取り組みは、まさに次世代を担う若者たちと一緒になって、新しい価値を創造するツギノテの活動そのものです。この取り組みが、子どもたち、高校生、そして地域の企業にとって、未来につながるきっかけとなることを願っています。
<ツギノテ実行委員会について>
〜ものづくりと人を繋ぐ「ツギノテ」〜
ツギノテ実行委員会は「クラフトフェア ツギノテ」を中心とした地域・業種を超えた技術やアイデアの交流の機会を10年、50年先の産地の未来を見据え継続的に創出していく組織です。背景には、昨今のライフスタイルの変化や産業の発達、担い手不足に伴い、全国各地のものづくり産地が多くの課題に直面している現状があります。鋳物や漆器などのように、それぞれの技術に特化した専門の企業が1つのものを協力しながら作り上げる「分業制」をとっている産地が多くありますが、廃業する企業が増えることで、同産地内でものづくりを完結させることが難しくなってきています。だからこそ、地域、業種、素材、文化などさまざまな境界線を超えて共創していく「ものづくり産地の再編」がいま、求められています。ツギノテ実行委員会では、400年続く日本有数の伝統工芸の産地高岡市から、作り手・繋ぎ手・使い手を集め、ものづくりを次の時代へ繋ぐ場や取り組みを興していきます。
クラフトフェアツギノテが始まった理由とは?: