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骨粗鬆症治療薬の新規ターゲット遺伝子を発見 ~副甲状腺ホルモンを介した薬理作用の一端を解明~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 骨粗鬆症治療薬の新たな創薬ターゲットとなり得る新規遺伝子Gprc5aを見出しました。 Gprc5a は副甲状腺ホルモン(PTH)シグナル伝達の下流で作用し、骨芽細胞の増殖・分化を抑制します。 骨形成タンパク質(BMP)の... -
固体電子移動過程を可視化できる結晶性ダブルウオールナノチューブの創製に成功 ~固体電子移動メカニズムの全容解明に向けた大きな一歩~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 頑丈かつ柔軟な二重壁構造を有する新規結晶性ナノチューブを開発し、ナノチューブ内部に電子ドナー分子を導入することに成功しました。 電子ドナー分子を包摂したナノチューブ結晶と固体の酸化剤を反応させ、その結... -
脱リン酸化酵素Ctdnep1 が破骨細胞の分化を抑制する ~骨疾患の新たな治療戦略開発に向けて~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 破骨細胞の過剰な活動は、骨粗鬆症などの骨疾患の原因となることから、分化メカニズムの解明が求められています。 脱リン酸化酵素 Ctdnep1 が、破骨細胞分化のマスター転写因子であるNfatc1のタンパク質レベルを低... -
高機能有機硫黄化合物の合成に有用なo-ブロモベンゼンチオール等価体の新合成法を開発 ~炭素-硫黄結合、炭素-臭素結合を一度に形成する効率的な合成法~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 アライン中間体にチオ基とブロモ基を同時導入できる反応を見出し、o-ブロモベンゼンチオール等価体を合成できる新たな手法を開発しました。 この反応を利用して、フェノチアジン類、チアントレン類などの複雑な骨格... -
バニラの甘い香り成分を生成する酵素を開発 ~農産廃棄物由来の化合物から室温で簡便に合成可能~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 ラン科のバニラ属植物から得られるバニリンは、バニラアイスクリームやシュークリームの上質な甘い香りの主成分で、香料化合物として広く使用されています。 本研究では、酵素タンパク質を分子進化させることにより... -
抗炎症・抗肥満作用を有するメントール誘導体を開発 〜脂質代謝制御因子に作用、メントールとは異なる機序で炎症を抑制〜
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 がんや高⾎圧、肥満の予防、免疫力の向上などに効果のある天然成分のニーズは極めて高く、ミントの香気成分であるメントールは抗炎症薬として古くから用いられています。 今回、メントールにアミノ酸を結合させるこ... -
腸内乳酸菌による脂肪酸代謝産物が抗炎症作用を示し炎症性腸疾患を緩和することを明らかに ~食用油に由来する成分の効能を遺伝子、細胞、個体レベルで解析~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 免疫細胞の一種である樹状細胞(*1)は病原体由来成分に応答して活性化しますが、過度に活性化した場合、炎症性疾患や自己免疫疾患につながることが知られています。 腸内乳酸菌Lactobacillus plantarumが食用油を代... -
可視~近赤外の広範囲でハイパースペクトルイメージングが可能な硬性内視鏡システムを開発 -生体内の深部組織観察や非破壊検査の進展に寄与-
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 スーパーコンティニューム光源(*1)と音響光学可変フィルター(*2)を用いて、可視光~近赤外光の範囲(490~1600nm)でハイパースペクトルイメージングを実行できる硬性内視鏡システムを開発しました。 ニューラル... -
花王と東京理科大学による「花王Kireiな未来共創プロジェクト」活動終了
花王株式会社(ニュースリリース) 花王株式会社(社長・長谷部佳宏 以下、「花王」)と東京理科大学(学長・石川正俊 以下、「理科大」)は、2021年4月に共同研究契約を締結し、理科大初の「共創プロジェクト」である「花王Kireiな未来共創プロジェク... -
米ぬか由来ナノ粒子の抗がん作用を確認 ~未利用資源を原料とした安価で安全なナノ粒子製剤開発に期待~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 米ぬかから得られるエクソソーム様ナノ粒子が、優れた抗がん作用を示すことを明らかにしました。 このナノ粒子は、β-カテニンやサイクリンD1などの発現抑制を通じてがん細胞の細胞周期を停止させ、アポトーシスを誘... -
RNAワールド仮説の中核をなすリボザイムの生成を実験的に検証 ~ATPとアミノ酸によって活性を制御できるアロステリックリボザイムを開発~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 近年、生命は自己複製できるRNAから生まれたとする「RNAワールド仮説」が有望視されていますが、触媒機能を持ったリボザイム(RNA酵素)の生成については、実験的な検証が十分には進んでいません。 今回、生命活動... -
置換基が密集したベンゾフランを簡便合成する手法を開発 ~ベンゼン環上の置換基が隣接炭素に移動するユニークな反応機構~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 活性化剤存在下でオルト置換フェノールとアルキニルスルホキシドを反応させることにより、多置換ベンゾフランを簡便に合成できる手法を開発しました。 本研究で発見した、ベンゼン環上の置換基が隣接炭素に移動する... -
全固体リチウムイオン電池の基部素材として有望な候補物質を発見 ~高いイオン伝導度と安全性を兼ね備えた酸化物固体電解質~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 全固体電池は安全性、寿命、容量などの点で既存のリチウムイオン電池の性能を上回ると期待されており、特に硫化物系の研究が進んでいますが、有毒ガス発生のリスクがあります。 今回、全固体リチウムイオン電池の基... -
ミドリムシを赤色化する手法を開発、鍵は『かつお出汁』と強い赤色光 ~遺伝子改変を伴わないプロセス、微細藻類ユーグレナの食品利用拡大につながる知見~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 豊富な栄養素をもち食品として注目される微細藻類ユーグレナ(和名「ミドリムシ」)は、栄養素の一つに抗酸化作用をもつカロテノイドを含有しており、健康維持や疾病の予防などへの効果が期待されています。 今回、... -
22nm CMOSチップを用いたスケーラブルな全結合型半導体イジングプロセッシングシステム ~組み合わせ最適化問題を低消費電力かつ高速に解く技術の大容量化にめど~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 全結合型イジング半導体システムの大規模化実現に向けて、複数のLSIチップを用いたスケーラブル化技術の実機検証に成功し、大容量化にめどをつけました。 22nm CMOS演算LSIチップ36個+制御FPGA1個を用いて、4096ス... -
ローズ精油を利用したトマトの害虫防御技術を開発 ~害虫抵抗性を高めるだけでなく、天敵の誘引作用も~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 ローズ精油がトマトの葉の防御遺伝子の発現量を増加させ、害虫抵抗性を向上させることを明らかにしました。 圃場での実験からは、ローズ精油で土壌を処理すると、害虫による食害が54.5%にまで減少することが実証さ... -
東京理科大学とSAS、連携協定を新段階へ
東京理科大学 ~変容する社会に自律的に対応可能な、次世代デジタル推進人材の育成を目指す~ 東京理科大学(所在地:東京都新宿区、学長:石川正俊) と、 SAS Institute Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:手島主税、以下、SAS Japan)は... -
柔軟性に富む紙ベースの人工光電子シナプスを開発 ~生体モニタリングに適した物理リザバコンピューティングの実現に期待~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 エッジ人工知能(AI)センサの基盤技術として、低消費電力で高速リアルタイム情報処理が可能な物理リザバコンピューティング(PRC)が注目されています。しかし、生体モニタリングに適した特性を有するPRCの実現は... -
新型コロナワクチンに誘導される記憶T細胞集団がワクチン接種ごとに置き換わることを発見
東京理科大学 ~ヒト免疫応答の理解と新たなワクチン設計への重要な知見~ 【研究の要旨とポイント】 従来の免疫学では、初回ワクチン接種で誘導された記憶T細胞が新たなワクチン接種のたびに増殖することで、T細胞による免疫記憶を維持していると考えられ... -
認知機能亢進作用に対する内因性オキシトシンの影響を神経回路レベルで解明
東京理科大学 ~認知症治療の新たな道を切り拓く~ 【研究の要旨とポイント】 本研究グループは、愛情ホルモンとして知られるオキシトシンが、アルツハイマー型認知症の治療薬候補として有望であることを2020年に世界で初めて報告し、臨床応用を目指して研... -
光遺伝学的手法によりオピオイドδ受容体を介した抗不安作用の作用機序を解明 ~新たな作用機序で既存薬抵抗性症例への効果も期待~
東京理科大学 【研究の要旨とポイント】 オピオイドδ受容体作動薬KNT-127は精神疾患の新規治療薬として注目されていますが、オピオイドδ受容体を介した抗不安作用に関する作用機序は部分的にしか解明されていませんでした。 今回、光遺伝学的手法と行動実... -
データ駆動型アプローチで探る単分子磁石の設計指針
東京理科大学 ~超高密度記録デバイスの実現に向けた基礎的知見~ 【研究の要旨とポイント】 単分子磁石は、超高密度磁気記録デバイスや量子コンピュータへの応用が期待される材料ですが、分子設計の指針は確立されていません。 深層学習を用いて、分子構... -
抗リウマチ活性が期待される植物由来天然化合物メリリアニンの全合成に成功
東京理科大学 ~神経系疾患治療薬への応用に期待~ 【研究の要旨とポイント】 シキミ属植物の1種であるIllicium merrillianumの果皮に含まれる天然化合物「メリリアニン」は抗リウマチ活性などを持つと期待されていますが、人工的な合成法が確立されていま... -
β-1,2-グルカンの環化に関わるメカニズムを解明
東京理科大学 ~生理学的に重要な環状β-1,2-グルカン研究の進展に寄与~ 【研究の要旨とポイント】 環状β-1,2-グルカンは宿主との共生や感染、細胞浸透圧の調節などの機能を果たす重要な環状糖鎖です。一方で、環化反応のメカニズムについては未解明な点が... -
整流特性を示す新たな面内ヘテロ接合素子の簡便合成に成功
東京理科大学 ~電力変換装置や超大規模集積回路の開発・高性能化に寄与~ 【研究の要旨とポイント】 金属元素と有機配位子から構成される配位ナノシートは無数の組み合わせがあることから、多彩な物理・化学特性を持つ構造を設計できますが、これまでは異... -
破骨細胞の分化に関わる必須因子を発見
東京理科大学 ~mRNAスプライシングの制御が鍵、骨粗鬆症治療薬開発の基盤となる成果~ 【研究の要旨とポイント】 破骨細胞の過剰な活性化は骨粗鬆症や関節リウマチなどの疾患につながることから、破骨細胞分化を制御するメカニズムの解明は急務となってい... -
短鎖脂肪酸がアレルギーを抑制する作用機構を解明
東京理科大学 ~アレルギーに対する食物繊維の有効性を分子レベルで実証~ 【研究の要旨とポイント】 腸内細菌によって食物繊維から生成される短鎖脂肪酸は、免疫調節機能を有し、アレルギー反応を抑制することが知られていますが、その作用機構については... -
広範なジベンゾチオフェンオキシドを簡便合成する手法を開発
東京理科大学 ~スルフィン酸エステルの反応性に着目した画期的な合成法~ 【研究の要旨とポイント】 ブロモ基での選択的クロスカップリングとスルフィン酸エステルの活性化を経る環化反応により、ジベンゾチオフェンオキシドをわずか2工程で合成する手法... -
過塩素酸塩化合物の爆発性を司る部位を深層学習を用いて予測
東京理科大学 ~危険な化学物質の理論的予測につながる新手法~ 【研究の要旨とポイント】 過塩素酸塩化合物は爆発性をもつ危険な物質ですが、爆発に関する実際の実験には危険が伴うことから、結晶構造から爆発性を予測する手法の開発が求められています。... -
植物の活性酸素種生成酵素の活性化メカニズムを解明
東京理科大学 ~鍵はカルシウムイオンの結合とリン酸化。植物のさまざまな生理機能の制御に向けた基礎的知見~ 【研究の要旨とポイント】 活性酸素は、一般に毒性の高い物質と考えられていますが、植物は、活性酸素種生成酵素を持ち、活性酸素を積極的に生... -
物体内部の小さな異物を非破壊かつ高精度に可視化する技術を開発
東京理科大学 ~数学的手法と機械学習を組み合わせて、飛躍的な分解能の向上を実現~ 【研究の要旨とポイント】 電気インピーダンス・トモグラフィ(EIT)法では、材料内部の状態を非破壊で測定できますが、分解能や測定精度の低さが課題として残されていま... -
複数言語における概念に対するネットワーク解析により、中核をなす4つの感情を解明
東京理科大学 ~自然言語処理にも活用できる重要な知見~ 【研究の要旨とポイント】 colexificationとは、1つの単語が複数の概念を意味する現象を表します。これを分析することで、さまざまな言語が概念をどのように捉えて表現しているかを理解することが... -
細胞増殖促進因子ポリアミンが抗体の産生量とその糖鎖修飾に関わることを発見
東京理科大学 ~抗体の安定した生産と品質管理につながる新知見~ 【研究の要旨とポイント】 抗体医薬品の糖鎖構造は、産生細胞であるチャイニーズハムスター卵巣 (CHO)細胞の状態や培養条件等によって、変化することが問題となっています。 抗IL-8抗体を... -
Tsai型近似結晶の特異な磁気相図を解明
東京理科大学 ~謎に包まれた準結晶の物性を明らかにする重要な知見~ 【研究の要旨とポイント】 Tsai型の金・ガリウム・テルビウム(Au-Ga-Tb) 1/1近似結晶の特異な磁気相図を解明し、エキゾチックな強磁性秩序および反強磁性秩序を示すことを発見しました... -
生体組織中の脂肪酸分布の特徴を無標識で可視化する手法を開発
東京理科大学 ~脂肪酸の特徴量分布から正常組織、病変組織の特定が可能に~ 【研究の要旨とポイント】 機械学習を組み入れた近赤外ハイパースペクトルイメージング(NIR-HSI)を活用し、生体組織中の脂肪酸の炭化水素鎖長・飽和度という分子の特徴量の分布... -
過渡特性を制御可能な物理リザバーデバイスを開発
東京理科大学 ~エッジ領域で使用可能なAIデバイスの実現へ~ 【研究の要旨とポイント】 計算コストと計算時間の大幅な削減を可能にする技術として物理リザバーコンピューティング(*1)が有望視されていますが、用いる物理系のダイナミクスに固有の緩和... -
海岸に漂着した海藻の成分と炭酸水を用いて高機能な創傷治療用ゲルを開発
東京理科大学 ~従来の創傷治療用ゲルと真逆の低皮膚接着性・低膨潤性が創傷部の拡張を抑制する~ 【研究の要旨とポイント】 海岸に漂着した海藻から抽出されたアルギン酸塩と炭酸カルシウム、炭酸水を材料に、生体適合性が高く医療現場で簡便に使用可能な... -
多数の細胞の電気特性を簡単・迅速かつ同時に測定できるデバイスを開発
東京理科大学 ~細胞識別能力が大幅に向上、創薬などへの応用に期待~ 【研究の要旨とポイント】 電場内のマイクロ流路を移動する細胞の回転運動を画像処理で解析することで、多数の細胞の電気特性を同時に定量化できる「continuous-flow electrorotation ... -
反応性姿勢制御を改善するウェアラブルデバイスを開発
東京理科大学 ~転倒予防やスポーツ分野への活用に期待~ 【研究の要旨とポイント】反応性姿勢制御(予期せぬ外部からの刺激の後に姿勢の安定性を回復する能力)は、転倒の予防などで大きな役割を果たすバランス機能の重要な要素の一つです。 本研究では、... -
がん細胞が細胞競合を利用して浸潤することを発見
東京理科大学 ~細胞競合の機能変容によるがん細胞の浸潤機構の解明~ 【研究の要旨とポイント】 細胞競合とは、近接した同種細胞間で相対的に適応度の高い細胞が勝者細胞として生き残り、他方が敗者細胞として排除される現象で、がん細胞の排除に深く関わ... -
深層学習を活用した粉末X線回折パターンの識別により新たな準結晶を発見
東京理科大学 ~多相混合物中の新規準結晶相の存在を検出可能に~ 【研究の要旨とポイント】深層学習を利用して粉末X線回折パターンを分類し、目的の結晶構造をもつ新規相の存在を検出できる方法を開発しました。 Al-Si-Ru(アルミニウム-ケイ素-ルテニウ... -
トマトジュースでユーグレナを培養
東京理科大学 ~食用に適した、安価で簡単なユーグレナ培養方法の開発~ 【研究の要旨とポイント】微細藻類ユーグレナは各種栄養素を豊富に含み、栄養補給・健康増進を目的とした新しい食品として注目されています。しかしその製造には多くの工程が必要で... -
鍵は「ハードカーボン」。驚異的なエネルギー密度をもつナトリウムイオン電池の創製に成功
東京理科大学 ~資源制約のない高性能電池の実現にまた一歩前進~ 【研究の要旨とポイント】ナトリウムイオン電池・カリウムイオン電池の負極材料として優れた特性を示す新たなハードカーボンの合成に成功しました。 合成したハードカーボンを負極として使...
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